まちみちふうけい

間もなく10年目も通過点

No.444 富士を追って(7)・工場と鉄道

2016-04-05 08:52:25 | 鉄道
おはようございます。


まずは『聞き込み!ローカル線気まぐれ下車の旅』、2年続いた番組も先週で最終回となりました。その最終回の旅人がこの番組唯一の名所登録10個未達成の片山右京&田代さやかコンビ、前回の北条鉄道は駅数が少なくしかも賑やかな始発から終点に向かうにつれて寂しくなっていく路線だったので仕方なかったと言ってもいいでしょう。今回はダメダメコンビと再三言われながらも、前回の鬱憤を晴らすかのように15個の名所登録最多新記録を達成、さすが田代さやか、一気に面目躍如と言った感じ、あ、片山右京のよく頑張りました。
で、今週からは『出発!ローカル線聞きこみ発見旅』と言うタイトルに変わってリニューアル、でどこが変わったの?と言うのはあっても基本は前とほとんど変わらず、それならタイトル変えることなかったとも思うのですが。今、今夜録画したのを見ているのですが、元木はホンマにいやらしい奴やなあ・・・と言うくらいに曲者ぶりを発揮している、相棒の原さんもちょっと付き合いきれないと言う感じでした。














前回の最後、富士山を望むことができる県道22号線に架かる橋から少し先を進んだ所で分かれる道を左へと入って行くと、次の岳南富士岡駅へとたどり着く。小ぶりで派手にペイントされた駅舎を入って行くと、構内は広く、行き違いができる島式のホームはさっきの駅でも見たクラシックな感じの丸味がかった屋根が設置されている。岳南江尾側には車庫があり電車と電気機関車が止まっている、ホームの横にも電気機関車や貨物車両が止まっていて、今は廃止されてしまった貨物列車輸送が岳南鉄道の主流だったのをうかがわせる風景だ。ややっ、ニャンコさんがお出迎えですか、電車が走り去って人の気配がなくなってしまったホームで「オレが主だぞ~」ってな感じで佇んでらっしゃいました。
岳南富士岡駅を後にして次の駅までは県道は通らず、1本南に沿って通っている道を進んで行く。この辺りになると工場の建物があちらこちらに見えてきて、少し殺伐とした感じになってくる。自分(一人称)としては建物の厳つさや人の雰囲気がせかせかしている感じであまり好きな所ではないのだが、最近は工場を見学したり夜景を眺めると言うのが流行っているとのこと。この岳南電車も工場の夜景を眺めるための電車が設定されているとかで、貨物列車輸送亡き後のローカル鉄道の生き残るべく策として売り出しているのだろう。確かに工場の夜景となるとそれなりに見ることはできるかも知れないが、今はまだ昼の日中、角ばった無表情な建物には風情も何も感じることはできない。








次の比奈駅も工場群の中にあると言った感じの駅、単調ながらも懐かしさを感じる駅舎を入って行くと、ここも貨物輸送の賑やかさも夢の跡と言った感じの広い構内、たくさんの線路が並んでいて、その真ん中にさっきの駅と同じようなホームがポツンと佇んでいる。


(往時の岳南鉄道の貨物列車)

長大な編成の貨物列車が幅を利かせるように走っていた時代が終わって、今はトコトコと市街地と郊外の町を結ぶ1両だけの電車が停車する駅は、どことなくこの広さを持て余している感じ。旅客輸送だけでは厳しいのが現実だろうが、地元の人の重要な足であろうことは変わりないはず、なんとか廃止させずに頑張っていってほしいところである。ところでこの駅、どっかで見たことあるなあ、と思って調べてみたら、ももクロ主演の映画『幕が上がる』のロケ地になった駅がここだと言うことだった。確かあの映画は富士山が見える風景があったし、その中で出てきた駅も多分この私鉄の駅だと思ったが、そうか、ここだったのか。さて、この駅から見える富士山は・・・ビルの谷間にチラッと見えるだけで何とも風情のないものですなあ。そう言えばJR富士駅付近も工場がいっぱいあるんだった、工場のすき間から見る富士山もまた乙哉・・・と行った感じなのか。









写真1枚目は比奈駅から少し離れた所から撮った富士山、工場群のすき間で結構裾が見える風景なので撮ったのですが、もうすぐですねえ、その全貌が見られるのは、ここは楽しみにして先へと進んで行くこととしましょう。県道22号線に戻って少し進むとすぐに次の岳南原田駅にたどり着く、県道付近は民家が建ち並んでいてだんだん市の中心地に近づいてきた感じ。ここもなかなか立派な駅舎、裏手は工場の建物が差し迫っている感じでそれほど広い構内ではないが、ここももう御馴染みな感じの屋根が架かった島式ホームと、それを囲むようにして線路が何本か通っている。ここから見る富士山はどうだ・・・って付近の建物に邪魔されてほとんど見えません。でも空は晴れ上がって来ていて頂上付近を渦巻く雲も動きが早くなっている、もう焦らさないでよ、と言った感じだがその全貌についてはいよいよ次回・・・となるかどうか。すみませんねえ、このネタまだまだ引っ張ってしまいます、今回もお付き合いのほど、どうもありがとうございました。      まちみち