まちみちふうけい

四角い枠に切り取られた風景は一瞬のもの、そんな一瞬を追い求めてこれからも相棒と走り続ける・・・

No.392 富士を追って(3)・監督降臨

2016-02-10 10:01:13 | 旅行記
おはようございます。





大晦日の静岡、伊豆地方の走りは前回修善寺から伊豆箱根鉄道駿豆線を各駅巡り、やがて伊豆の国市へと入ってきました。踏切を渡ると道は町中を左折右折を繰り返す所となるのですが、まずは次の駅が近いので行ってみることとしましょう。





その大仁駅は道を少し外れた所にあるが、駅前は広いロータリーがありタクシーやバスが停まっている。駅舎もなかなかいい感じの造り、ホームに入ることはできないので脇の方から臨むことにするが、ホーム2本に線路も2本、大阪地下鉄御堂筋線のなんば駅みたいな造りだが、駅舎側のホームは使われてないらしく実質は島式ホームと言う感じになっている。ちょうど電車がやって来たのでここで1枚っと、ややっ、ボケてしまいましたねえ、ああ~へったくそだわ・・・。







さて、道に戻って先を走って行こうと思うわけですが写真1枚目、何とも気になる表示の看板が。特に変わった所もなく普通に町中を貫いている感じの駅前の道に『長嶋茂雄ロード』とはこれいかに?



大仁は長嶋茂雄氏が現役の頃に自主トレを行っていた場所で、道の名前もそこから由来しているとのこと、命名されたのは2015年4月のことだからまだ名前もついたばかりと言ったところ。長嶋監督の名前をご拝借なさるなんて何と畏れ多いこと、まあこういうのも言ったもの勝ちな気がするが、せっかく名付けたのだから精一杯PRして、この特に見所もない道を全国に知れ渡るようにしていただきたい。
自分(一人称)は1度だけ、実物の長嶋監督を見たことがある。もう何年も前の話で長嶋監督が巨人の監督をしていた頃、その時は甲子園でオールスター戦があった翌日で試合のない日。南海難波駅の構内が異様にざわついていて、誰かが「監督来とるで!」と言っていた、監督て誰や?と思ったが、そのざわつきの方を見ていると何人かの取り巻きに囲まれた中央に、一際目立つ上下の白いスーツに身を囲われた長嶋監督が歩いていた。もちろんこれが初めて見る実物の長嶋監督、何とも言えないオーラがみなぎっていてそりゃ~もう言葉にはできないくらいですよ、あえて一言だけ

「かっこええぇぇぇぇぇぇ~!!!」

ですよ。その時間は昼の真っ只中で監督は高野線のホームへと向かって行った、特急のない時間だから乗車されたのは2扉車の乗り心地の悪い急行電車か。その頃はPL学園にプロ注目のスラッガーがいて、巨人入団を臨んでいたと言うことだからもしかしたら会いに行ったのかも。ちなみにそのスラッガーはその年のドラフトで近鉄に1位指名されるも入団拒否し、社会人から中日に入団してその後はメジャーに行ってしまった。
監督はその後脳梗塞を患われて今は右半身にマヒが残る状態、それでも公の場所にはいつも元気な姿を見せてくれて健在ぶりを発揮されてくれています。この前は名球会のイベント試合の始球式に打者としてバッターボックスに立たれて、左手1本でバットを振っていたのが少し痛々しい感じがした、でもファンのためにそうやって姿を見せてくれる辺りがいかにも長嶋監督らしい、と言ったところである。







さて、話が大幅に逸れてしまったが各駅巡りはまだ始まったばかり、先は長いので進んで行くことにする。線路に沿うようにして走って行って次の田京駅、駅舎は道に面していて民家に溶け込んだような感じの駅だが、ホームは待避線もあって結構広い駅だ。ここからは踏切を渡って国道136号線へ、次の駅までは結構距離がある、途中で線路と川に挟まれた所を走るが、ここで前方に景色が開けて富士山の姿が見え・・・・ない、わずかに両裾が見えるだけで、その姿はほとんどが雲に覆われてしまっている。しかもこの付近、雨がポツリポツリと降ってきた、さほど気になるほどではないが、この先富士を追っての旅には暗雲が立ち込めてきたと言ったところか。









国道を途中で右へ折れて山の方へと向かって行く、行先は韮山反射炉、沿線ではもうええやろと言うくらいに世界遺産登録の広告が出ていたし、特に興味があったわけではないのだが、せっかくなので寄って行くことに。県道132号線韮山反射炉線とそのままの名前の道を走って行くとそお突き当り、山の手前にその施設はあった。思ったよりも小ぶりな感じがする建物で、これに関する知識は『空から日本を見てみよう』で言っていた話くらいしかないが、地元の人にしてみると今回の世界遺産登録は地域発展の一環となるのだろう。間近で写真を撮りたかったが、本日休業と言うことで門の中には入れず、柵越しでの撮影しかできなかった。さて、今走って来た道を引き返して次の駅へ向かうこととしよう、しかし雨がさっきよりもきつくなってきてないか、富士山も完全に雲に姿を隠してしまったし、この旅、この先まだまだ長いがどうなることやら、その顛末はまたおいおいとお伝えしていくこととして、今回は是にて終了としておきます。        まちみち