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立山~剱岳Ⅱ

2014年06月22日 | 日本百名山

B)立山~劒岳Ⅱです。

▲8月7日(3日目)

劒岳をピストンし、室堂へ下る行程です。

 北アルプスの南の重鎮を穂高だとすれば、北の俊英は剣岳であろう。

層々たる岩に鎧われて、その豪宕(ごうとう:気性が雄大で小事にかかわらいこと)

峻烈、高邁の性格は、この両巨峰に相通じるものがある。

大学山岳部が有能な後継者を育てるための夏季合宿、精鋭を誇るクライマーの

クラブが困難なルートを求めて氷雪に挑む道場を、たいていはこの穂高か剣に選ぶ

のも故あるかなである。

~中略~ まことに剣岳は、そんな昔から、それを仰ぐ人々の心を高揚する山である。

何よりその風采の豪毅にして颯爽たる点である。

日本アルプスの高峰にはそれぞれの風格があるけれど、一つの尖端を頂点として

胸の透くようなスッキリした金字塔を作っているのは、この剱岳と甲斐駒ケ岳ぐらいであろう。

                                   【日本百名山:剱岳より引用】

3:15 星がまたたく中、ヘッドランプを点灯しサブザックで歩き出す。

先行するパーティーのライトが行く手を照らしている。

昨夜劒岳を登るにあたってガイドから注意があった。

 ①両手をフリーにすること。

 ②歩行中のカメラ撮影は禁止。  の2点である。

カメラ撮影を制限されるのは本意ではないが、従う。

:剣山荘

剣山荘(下山時に撮影)

雪渓を2カ所渡り、剣山荘へ、ヘッドランプに朝露に濡れたハクサンフウロが光っている。

ここを過ぎると「一服剣」への登りがはじまる。

4:20 一服剣(2618m)へ、夜はまだ明けない。

前方に「前剣:2813m」があるのだが闇の中。

前剣への登りは傾斜もきつく、足場も悪い、落石にも注意が必要だ。

下山時の事故が最も多いところだと聞いている)

後立山の夜明け

:前剣への登り

5:20 前剣(2813m)へ、朝日も高く登り、周囲の山々が姿を見せる。

剣本峰

立山三山(奥)

鹿島槍ケ岳

前剣を下り、「平蔵のコル」の鎖場へ、このあたりから一方通行になる。

足場もしっかりしているし、高度感もない、むしろ下りが怖い感じだ。

一度登り、岩場を下ると、カニノタテバイが待っている。

:カニのタテバイ

6:55 カニのタテバイに、垂直に近い20m弱の登り、騒ぐことはなかった。

鎖に頼らなくても「足場も手掛かり」もある、鎖を使うことなく登った。

大きな岩を登れば、早月尾根(はやつきおね)との分岐だ。

北アルプス三大急登に数えられる早月尾根(馬場島から樹林を10時間歩く)歩いたこと

はないが、間違いなくNoの急登だろう。

:劒岳山頂

7:40~8:00 懸念された渋滞もなく、劒岳山頂に着いた。

ガスで周囲の眺望はかくれ何も見えない。

山頂には映画「点の記」で名をはせた三等三角点があった。

:カニのヨコバイ

8:20 最大の難関カニノヨコバイへ。

まず垂直に下り、カニノヨコバイに入る際、足の置き場を間違えると、前に進まない。

(ステップを変更するだけのスペースがないのだ)

ここは降りる前に、ガイドがうるさく何度も繰り返していた。

無時鎖にサポートしてもらい歩く、下が見えるので恐怖感もある。

最後に垂直に架けられた梯子を降りて着地。

:平蔵のコル

平蔵のコルを登り返し、9:30 前剣へ戻る。

:前剣

ここからの下りが一番事故の起きる場所、気合いを入れて下る。

こんな急登を登ってきたのかと感じさせる登山道。(夜明け前、暗くてわからなかった)

落石が怖い、常に人が歩く道を辿れば問題ないが、追い越したりすると、トレースを

踏まないので落石を起こす可能性が大きくなる。

10:20 無事一服剣へ。

ここからの下りでカメラが解禁された。ここから続くお花畑を”どうぞ”という配慮か。

      

:タテヤマリンドウ    :ハクサンフウロ      :イワツメクサ

:剣沢

11:05 剣沢小屋に帰ってきた。

11.5時間の歩程、久しぶりに充実感に満たされた劒岳ピストンだった。

カレーライスの昼食、麦茶で喉を潤し、おかわりをした。

12:15 雷鳥沢へ向かう。

昨日霧雨のなか、明日の天気を気にしながら降りた道、肩にかかるリュックは重いが、

足は元気だ。

      

:コケモモ           :ヨツバシオガマ       :トウヤクリンドウ

13:20 剣御前小屋へ、後は雷鳥沢へ下るのみ、歩程は1時間とある。

ガスが出てきた、下界の雷鳥沢は晴れている。

雲の動きは急だ、下りはじめると”にわか雨”が落ちてきた。

称名川を渡り雷鳥沢のキヤンプサイトを抜けて、14:45 ロッジ立山連峰へ。

地熱で沸かした温泉(めっちゃ熱かった)で汗を流し、達成感を味わった。

**  

        行程:登り標高差500m、約8km、約14時間 

       3:15 剣沢小屋 ⇒4:20 一服剣 ⇒5:20 前剣 ⇒(カニノタテバイ)

        ⇒7:20~7:50 劒岳山頂 ⇒8:20(カニノヨコバイ) ⇒9:30 前剣

        ⇒10:25 一服剣 ⇒11:05~12:15 剣沢小屋・昼食 

        ⇒13:20 剣御前小屋 ⇒14:45 ロッジ立山連峰 

                 日本百名山66 劒岳 完登

***

■8月8日(最終日)

 立山連峰ロッジ~みくりが池~室堂ターミナル=新宿へ戻る。

7:00 立山連峰ロッジを出て、みくりが池周辺を策。

みくりが池と立山

大日岳(左)と奥大日岳(右)、手前は地獄谷

浄土山

         

:イワギキョウ        :ヤマハハコ       :キンポウゲ

      

:チングルマ

      

:イワショウブ    :ミヤマホツツジ     :ミヤマダイモンゾソウ

みくりが池周辺の花たちです。

:partner

縦走しか出番がない、45Lのリュックです。

8:40 定刻通り室堂ターミナルを発ち、16:15 猛暑の新宿へ戻った。

  twins  

何やら楽しそうに話をしています。  



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