自分が一番最初に手に入れたベース教則があった。
それが、「エレキ・ベースが弾けるまで」という教則本。
発行年数が不明だけど、たぶん中学生の頃に入手したものなので年代は70年代くらいか以前くらい。
「東京楽譜出版所」というらしい名前の出版物でベースの他に35種類のシリーズ教則本が出ている。
ただネットで調べても、この本に関しての資料が一切見つからないので、やはり古い教則本のような気がしてきた。
で、少しだけ中身を紹介。
まずこの本の目的は、
1、ベース(ギター)初心者を対象にしてる。
2.譜面を読めて弾けることを目標にしている。
3.さらに全部のキーで弾けるように指導してくれる。
こう書くとなんか凄い本のような気がするけど、、。(笑)
ただ、この本の古さを感じさせるのが、課題曲や応用曲とか。
まず、最初の(教則本にありがちな、)チューニングなんだけど、タイトルはずばり!「調子の合せ方」、それも1と2がある。
で、1は鍵盤の図面と低音譜、さらにベースの指盤とギターの指盤と調子笛の図が1ページにイラスト入りで載っていて、それが線で繋がれて、まさに世界地図のようだ。
さらにさらに音名も英語とドイツ語とカタカナで書いてあって至れりつくせり~。
そんな感じで、、、こんなにしつこく書いてあると、さすがに音に敏感じゃなくてわかるかもー。
ただ、この図、あまりに情報量が多すぎて、逆に分かりずらかったりしないのかな。
そして「調子の合せ方2」では、3つのパターンがあるのだけど、どれも解放弦を主体にあるメロディが奏でられるようになっていて、、、そのあるメロディがなんと!「荒城の月」の一節。(おぃー。)
きっと、当時は、「荒城の月」はヒット曲だったに違いない。
それから次のページから、まず一本づつ弦を弾く練習のための楽譜と課題曲が明記され、次に各メジャースケール、マイナースケールごとに細かな音の説明と図と課題曲が明記され、全部のキーが終わるまでそれが永遠と続く内容~。
で、ここで気になったのが課題曲。
たとえば、「荒城の月」Aマイナーや「スワニー河」Cメジャーや「黒田節」Dマイナーくらいはメジャーな曲なので、自分でも知っているけど。
その他に「蛍の光」Fメジャー、「アルプス一万尺」Bbメジャー、「草競馬」Cメジャーとかあって、時代を感じさせるような。
さらに「デキシー ランド」Cメジャー、「赤い河の谷」Fメジャー、「おぉヴォルガよ」Bマイナー、「上り目下り目」とか小学生の音楽の教科書(それも昭和!笑)でしかみたことのない曲が多数ー。
それで教則本の後半のキーの練習のページで、課題曲というか応用曲が無かったキーがあるみたいで、キーの説明と譜面とベースの図だけど記載されているキーがあった。
それがAメジャー、F♯マイナー、E♭メジャー、Cマイナー、だった。
たしかに各キーごとに課題曲があって、そのメロディを奏でることによりさらにベースのポジションや音を確認して譜面も読めるようになるという画期的な教則本ではあるけど、、、いかんせん曲が古くてメロディがよくわからないのが多い。
今はネットで曲をある程度調べられるけど、それでも原曲がクラシックや民謡だったりすると譜面とは想像も付かないアレンジの形で聴こえてくるので、これもいちいち厄介な気がした。
ただ音楽の感性を磨くには、いろんなジャンルのいろんなアレンジやメロディを聴くことも大切なので、気が向くといろいろと試行錯誤の日々は続く、、、かもー。
ちなみにこの教則本、最初のページの弾き方で、右手→親指でひく。もしくは爪でひく。(←イラストでピックを持っている。)、左手→弦を押さえるときはしっかりと指を立てて下さい。とイラスト入りで表記。(親切だね!)
そして最後の謎は、、、表紙のページの写真に写っているジャズベの黒人ベーシストの姿。
一体、誰なんだろう~?
今から約40年くらい前のベース教則本。
これが本当に役に立つものなのか。
これから実証してみたいものだ。