LOS ANGELES FLIGHT DIARY

愛機ビーチクラフトボナンザで南カリフォルニアの空を駆ける日本人飛行機乗りの日記。

訓練日記21:どのモデルのセスナ172だって着陸させてやる!

2006-03-12 | Flight Log (飛行訓練)
久々のN111EX、81年型のC172Pだ。前回のラジオ不調による訓練中断や、75年型C172Mからの機種再変更による戸惑いという苦い経験から、この機体には完全に苦手意識がある。つまり、綺麗に着陸させられる自信がない。N111EXはシートクッションもへたっていることがあり着座点が低く、着陸の目線はC152やC172Mなどとは違う。おまけに今日は風が強くなってきた為、さらに酷なコンディションとなった。でも、“肩の力を抜いて、今日は操縦を楽しもう。上手くやると気負う必要はない”と決めていた。

 今日はトーランス(TOA)でタッチアンドゴーはできないので、ホーソン(HHR)に向かった。ATCも操縦も順調にHHRへ向い、トラフィックパターンに入ったところでボコボコと凄い揺れ。風は8ノットだがGust factor14ノットとのことだった。1回目のランディングではN111EXの感覚をつかめなかった。教官はごまかしの利くタッチアンドゴーより、フルストップを好む。2回目、3回目のフルストップランディングとなってくると、あれだけ苦手だったN111EXをおろせる自信がでてきた。もちろん凄い風だったので、綺麗におろせるわけではないが、“この風だからしかたない”という教官の評価をもらった。教官に“他の飛行機の着陸みてごらん”と言われ、 RWYに目をやると、確かに他の機体の着陸もフラフラしたりバウンドしたりしている。自分だけがフラフラしてるんじゃない!と分かった途端、さらに肩の力が抜けた。とにかくGust(突風)が凄く、風にあおられてグライドパスを修正する操縦桿が重いと感じるときすらあった。今日習ったテクニックは、“ラウンドアウト後に風でフラフラする時には、一度アイドリングに戻したスロットルと本当に少し開けてあげて機体を安定させ、その後にフレアに入る”ということ。すぐに使いこなせる技術ではないが、これはなかなか効果のある技だ。完璧!というランディングはなかったが、N111EXを着陸させることはできる!と自信を持てた。

 これで、75年式Cessna 172M (N6696H)、81年式Cessna 172P (N111EX)、97年式Cessna172R(N433FR)全部をおろせる自信がついたことになる。C172MからC172P / C172Rなどへの機種変更はC152からC172の機種変更くらい戸惑うものなのかもしれないと思った。C152からC172への機種変更は10時間くらいかかる人がいると聞いたことがある。自分の場合はもともとC172Pで訓練開始、途中でC172Rに一回乗り、その後はずっとC172Mに乗ったという経緯から、本当の意味での機種変更ではないが、それでもかなりの差を感じた。まだまだ自分のレベルでは、”これは機体の個体差かモデル間の差か?”ということは分からない。ただ、得意な機体、苦手な機体は作らないほうが上手くなりますよ!という教官の言葉を自分のものとし、どんな機体だって乗りこなすべく練習してやるという姿勢は大事にしていきたい。

 充実した離着陸訓練を終え、HHRからLt Crosswind Departureをし、TOAへ戻ることにした。TOAではRWY29Rに着陸となったが、これが強烈なCrosswindだ。Wind sockも真横を向いているし、Gustも凄い。教官にもテクニックを見せてもらいながら、左メインギアから接地させるようなCrosswind Landingを行った。

 飛行を終え、教官の総評。“ATCはOK、操縦も軸がずれてないからいいんじゃないのかな”ということだった。今後ソロチェックが終わり、風が落ち着いていれば、“SOLOに行ってきて下さい”と突然言われるのだろうか。あれだけSoloに出たいと思っていたが、なんだか怖くなってきた。でも飛行機操縦が楽しい!!と思えるようになったのは大収穫だ。


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