話が二転三転してきたサンタモニカ空港の滑走路短縮化。最終的にサンタモニカ市の言い分が通り、5000ftから3500ftへ短縮化されることになった。フェイズ1の工事はすでに開始されている。2017年10月23日から12月13日までの平日の時間帯、夜9時から朝7時まで空港が閉鎖され、短縮化の下準備が行われる。現在の工事状況やアスファルトへの切り込みから判断し、新しい3500ftの滑走路がどこで区切られるのかすでに分かる。フェース2は12月13日から23日までの予定で、空港が完全閉鎖される。3500ftの滑走路になった新しいサンタモニカ空港が運用再開されるのはクリスマスイブ、2017年12月24日の予定。
新しい滑走路のレイアウトはサンタモニカ市のウェッブサイトに上がっている。新しい安全なサンタモニカ空港と謳っているが、パイロットの目から見て安全性が下がったのは確実。特に緊急着陸場所が極めて限定されたRwy3からの離陸に関しては、大幅に安全度が下がったと思う。サンタモニカ市の意図は明らかで、パイロットの安全ではなく、ただジェット機の運行を減らしたいだけ。
バイオ燃料しか売らないとか、パイロットへ色々と馬鹿げた嫌がらせを提案してきたサンタモニカ市。滑走路短縮化もその一貫だ。
空港があると危険だと言う反対派。それほど危険なら、なぜ空港の近くに引っ越してきたのか。何度も書いていることだが、自由と自己責任のアメリカにあって、まったく筋が通らない。
空港を公園にした方がいいと言っているサンタモニカ市の議会や市長。空港閉鎖プロジェクトのリーダーが不動産開発の経歴を有していることは隠し続けている。完全に利益相反開示の精神に反している。
空港の公共性という観点は議論の対象にすらならず、理不尽で歪められた理屈がまかり通り、ジェット機と小型機が入り混じる歴史ある空港の微笑ましい光景が消滅しつつある。
自分にできることは何かと言えば、サンタモニカ空港から飛び続けること。それしかない。