LOS ANGELES FLIGHT DIARY

愛機ビーチクラフトボナンザで南カリフォルニアの空を駆ける日本人飛行機乗りの日記。

フライトログ:Windshear

2017-01-08 | Flight Log (機長)

最近はロサンゼルスも寒い。燃料とランディンギアとオイルだけチェックして、愛機機に乗り込む。エンジン始動、なんとなくクランクが弱い。この気温じゃ起電力も低くなるだろう。それでも1発始動、Runupにタクシーする。目の前でPlatus turbopropの軍練習機 PC9が離陸。こちらはランナップを続け、しばらくしてから離陸、Right turn at shorelineを選択、いつもの通りだ。離陸すると、やたらガタガタゆれた。Santa Monica Pierには1機1300ftを飛んでいる機体あり。traffic alertがった。何をしているのかわからないが、たとえプロが写真撮影しているとはいえ、Pierの上空1300ftというのは最悪の高度。そんな許可出さないでほしい。こちらがCrossswind turnをすると、管制塔はtraffic no factorとのこと。この時、traffic insight(Cherokee)していた。しばらくすると、セスナ172が離陸をキャンセルするATCが入ってきた。どうやらStudent Pilot Local Soloのようで、風が10ktを越えては離陸できないと言っていた。自分もそうだったなと、11年前の事を思い出す。

そのままSpecial flight rule 3500ftに入る。2500rpm, 23inch, 50F Rich of Peakのいつもの設定、TAS173-175ktくらいを推移。LAXを超えてPractice areaに出た。ここではのんびり飛行。VOR intersection holdingをして遊んで見るが、GPSで甘やかされた自分には厳しい芸当。DME fixを作り、SLI VORから設定したradial上のholdingをすると、流石に全く問題なくこなせた。こうやって遊んでいる間もエンジンデータは記録している。mid-time engineなので信頼性は高いのは当然だが、きっちり性能が出ているのが素晴らしい。このペースでとんでも、オーバーホールまで5年くらいはあるだろう。しばらくして4500ftまで上昇、Special flight rule NW boundを選択、4500ftに上昇。ここではGPS OBS modeでのGPS trackingを実践。TAS176ktで高行。SMO OBS132度、S-TEC autopilot GPSリンクで手放し飛行。何もしなくていい。SMOを越えてAutopilot on、heading modeのまま飛行。そして2400rpmまで徐々にpropを絞る。Manifold Pressure 21inch、50F Rich of Peak。これでもTAS160kt出ていた。2400rpmは静かでいい。

マリブまで飛び、そして反転してサンタモニカ管制塔を呼ぶ。Squawk codeをもらい、Right traffic Rwy21となる。高度が2000ft以下になると、どうしたの??と思うほどの揺れ。しかも、この時のサンタモニカは忙しく、fly mid field, join the Sounth downwindと管制官。滅多にない、mid field flightをした。そしてSouth downwindを飛んでいると、No2 following Platus 2mile on filalと管制官。しばらくすると、黒っぽい機体発見。PC12をイメージしていたが、先ほどの練習機PC-9だ。離陸した時に見た機体。そのPC9がWindshearをリポートしていた。5-10kt windshear 2mile final。こちらはPC9を見つけたのでベースターン開始。揺れはさらにひどくなり、30度バンクもいれたくないほど。サンタモニカは局所的な北風気味、サンタアナウィンドの時のような、サンタモニカマウンテンの地形で空気がかき混ぜられる荒れ方。フラップは出さず、80ktを維持してファイナルを飛ぶ。確かにwindshearだらけ。10ktは落ちる。流石に85ktー90ktまで速度を上げた。そして空港敷地内でスロットルを完全に戻す感じで速度処理。この時、自分に続いて先ほどのStudent Soloのセスナ172が降りてきていた。え?と思ったが、どうやら地上の風が10kt以下になったところで、離陸してしまったようだ。Local solo time 5時間をさっさと稼ぎたかったんだろう。すると、そのStudent soloは "uncomfortable!" と言ってGOアラウンド。この気流だと当然だ。大丈夫なのだろうか?と心配になった。Windsockを見ると、風向310-320くらい。真横からちょっと追い風気味。85ktのラウンドアウトとテールウィンドのノーフラップで、滑走距離はかなり伸びた。無理なブレーキングはしなかったが、それでも3500ftくらい使ったかもしれない。

残るはstudent pilot。管制塔にはちょっとtail wind気味だったと伝えた。すると、Switching to Rwy3と管制塔。そしてそのStudent pilotが降りてきた。ドカーン!という接地になっていたが、何とか機体を壊さず帰還。かなり怖い思いをしたと思う。貴重な経験になっただろう。それにしても、こんな局所的なwindshearは、サンタモニカ空港では初めてだ。


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