LOS ANGELES FLIGHT DIARY

愛機ビーチクラフトボナンザで南カリフォルニアの空を駆ける日本人飛行機乗りの日記。

フライトログ:Mooneyで単独飛行

2007-11-21 | Flight Log (機長)
今まで単独飛行を行ってきた事は何度もある。今となっては一人で空を飛んで一人で帰ってくることは何も特別なことでは無くなった。ただ、今回のMooneyでの単独飛行は少し特別な思い入れがあった。今までの単独飛行はレンタル機で行っていたが、今回はオーナー機での単独飛行。なおかつComplex / High performanceに属する機体であることから保険会社の要求も厳しいものがあり、ここまで長い道のりを通ってきた。保険会社が要求した事項は、このMooneyで少なくても25時間の同乗飛行を行うことであった。

この日も朝からインストラクターで友人でもあるR氏と一緒にMooneyを飛ばしていた。IFRの訓練も兼ねて、このMooneyで既に23.4時間の飛行時間がある。そして二人とも頻繁にHobbsメーターに目をやり、あと1.6時間のカウントダウンをしていた。25時間まで残り0.3時間程度になった時、Torrance Airportに帰還することになった。ILSでTorrance Rwy29Rに着陸し、ゆっくりとランプに戻っていくと、ついに目標の同乗飛行25時間を達成した。

R氏が機体を降り、"Enjoy your solo flight!"と言い残して空港を去っていった。待ちに待ったこの瞬間、深呼吸をして、チェックリストに沿ってエンジンを始動、グランドコントロールを呼びタクシークリアランスを取った。ゆっくりとTaxiを開始、Rwy29Rに向う。何時までに帰らねばとか、何時までに機体を返却しなくてはというプレッシャーが無い、まったくの気ままなフライトの開始だ。ランナップを行い、ついに離陸となった。"oil pressure, oil temparature green arc, fuel pressure checks, air speed checks, rotate!,,,,positive rate gear up,,,,flap up,,,throttle back to 25inch,,prop back to 2500rpm,,,,,,,,1000ft AGL fuel pump off!"、一人しか居ない機内でコールアウトしながらいつもの作業を着々と進める。

最初に向ったのはロングビーチ沖の海の上だった。3500ftの高度で海上を巡航するのみ。なんとも退屈な飛行ルートだが、帰り時間も決めずに一人で飛んでいられる喜びを噛み締めていた。そしてちょっとしたマニューバーなどもやってみたが、改めてMooneyの操作系の剛性感には感心させられる。30分ほどしてHawthorne Towerを呼び、Mini routeでSanta Monica Airportまでのクリアランスを取ることにした。指示された通りに405/Hawthorne Intersectionを目指して2500ftまで降下し、そこからLos Angeles International Airport (LAX) Towerにハンドオフされた。Complex Aircraftの単独飛行は初めてなので、LAXの上空に入る前からギアを降ろしていた。そして無事にSanta Monica Airportに着陸となった。

Santa Monica Airportではしばし休憩を取った。この日は同じ職場に勤務するA氏が飛行訓練を行っていたので携帯電話で連絡を取ると、丁度ランプでプリフライト中とのこと。ランプまで歩いて行き、セスナ172PをプリフライトするA氏と会うことができた。その172はGarmin 430 GPSが搭載されており、ILS, Localizer, VOR, GPS Approachが打てるようになっている。その代りに、この時代のほとんどの172には搭載されていたADFは取り去られている。

歓談も休憩も終わり、Santa Monica AirportをRight 270 Departure at shorelineで離陸した。3500ftのSpecial Fligth Ruleの高度に上がる為に2600rpm,26inの設定で上昇を続けた。そしてLAX上空を通過、無事にTorrance Airportに帰還となった。給油した後にランプイン。ただのローカルフライトだが、少し達成感を得ることができた。




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