LOS ANGELES FLIGHT DIARY

愛機ビーチクラフトボナンザで南カリフォルニアの空を駆ける日本人飛行機乗りの日記。

フライトログ:意地でもIFRでマリンレイヤーに入ってやる 第二話

2012-08-21 | Flight Log (機長)

前回日記の続き。IFRの離陸許可が下りるのに30分くらいかかるサンタモニカ空港からマリンレイヤーの雲を突き抜けるのを諦め、すぐにIFRで離陸できるトーランス空港までやってきた。どちらも海岸線に比較的近い空港で海側に離陸するので、マリンレイヤーの中に入ることができる。トーランス空港では両タンク満タンに給油し、Tower Enroute Control IFR clearance to Santa Monica Airport / SMOをリクエストした。そしてRwy29Rランナップエリアでクリアランスをもらう。

Cleared to SMO; fly runway heading, intercept LAX170 radial, LIMBO, V64, SMO125 radial, SMO VOR, SMO059 radial, ELMOO, Direct; 3000ft/4000ft 10min after departure; Departure frequency 134.9; Squawk 47xx

サンタモニカ空港と違い、すぐに離陸許可が下りた!。Rwy29から離陸、ちょっとピッチを下げて上昇率を下げ、できるだけ長く、そして気持ち良く雲の中に止まった。すぐにSocal departureにコンタクト、heading 030 for your climbと管制官。しばらくすると、”フワッ”という効果音が聴こえきそうな感じで雲の上に出た。気持ちいー。一度雲の上に出てしまえばVFRで、heading 310、300、030と頻繁な進路変更を指示された。500−550fpmの上昇を維持していたが、3000ftからは450−500fpm 程度のノロノロ。あと、油温も凄く上昇してきた。思わず、頑張れ!と自分の機体に叫びたくなる程。やっと4000ftまで昇って来て、レベルオフして2500rpmの巡航を維持。IFRなのでのんびりたらたら飛びたくない。

この日は134.9の周波数のままロサンゼルス国際空港より北の空域に向う。そ してダウタウンの近くまで来て135.05にハンドオフ。するとHeading 030, 4000ft, expect base turn in 5mileと管制官。しばらくしてHeading240に旋回、final approach courseをインターセプトすることに。途中3000ftまで降下、そしてBEVEYの手前でサンタモニカ管制塔にハンドオフ。Airport insightと伝えると、ファーストコンタクトでcleard for visual cleared to landとなった。後は海側の雲を避けてRwy3から離陸するVFRの機体に注意しながらRwy21にフルフラップランディング。かなり速度を落とし、ほぼショートフィールドと いう着陸でB3からタクシーアウトした。

たった2、3分の雲中飛行の為にここまで頑張る輩も少ないかと思う。それ故、このフライトレグを終えた後の心地良さもまた格別だった。


最新の画像もっと見る

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。