LOS ANGELES FLIGHT DIARY

愛機ビーチクラフトボナンザで南カリフォルニアの空を駆ける日本人飛行機乗りの日記。

フライトログ:やっちまった、、。

2010-07-31 | Flight Log (機長)
エンジン整備から2回目のフライト、VFRで軽くローカル飛びをして調子を見ることにした。この日もマリンレイヤーがサンタモニカ空港を被う。VFRの機体は皆Rwy3を利用していた。こちらもRwy3から飛ぶことにした。プライムなしでエンジン始動、そしてタクシーアウト、、、。ところが、左に旋回気味になり、なんとチョークに左メインギアをひかけてしまったようだった。

”ガツン”

という小さな抵抗を感じたので、すぐにエンジン停止、機体から降りた。特に大きな損傷はないように見えたが、メインギアのブレーキキャリパーのBleeder Screwが損傷していた。ブレーキオイル漏れなし、ブレーキの効きは問題なし。ただ、次回ブレーキオイルを足す時にはBleeder Screwを交換しないといけない。馬鹿なことをした。ブレーキキャリパーごとアッセンブリー交換にならないよな、、、と不安に感じながら、さっそくパソコンにあるGrumman AA1 Parts List(Fletchairが発行)を確認した。幸運なことに、Bleeder ScrewとBleeder Seatの交換だけで済みそうだった。後日FletchAirに電話すると、Screwが10ドル28セント、Bleeder Seatが15ドル88セントとのことで、まるでラジコンパーツのような値段。このGrumman AA1は正に”実際に乗る事のできるオモチャ”という感じがする。

何はともあれ、ブレーキ自体に問題ない。エンジン再始動、Rwy3へのタクシーをリクエスト。Wind 220 at 9ktなので、恐らく離陸滑走距離はかなり伸びるだろう。IFRのトラフィックも多く、Rwy3からだと待たされるかなと思った。とりあえずRwy3でhold shortしていた。IFRのセスナサイテーションが離陸、そしてIFRのチェロキーが離陸、すぐにIFRのキングエアーがVOR-AでRwy21に着陸した。なかなか反対方向には離陸させてもらえないなぁと思っていたら、Immediate take off!と離陸許可が下りた。Rwy3から離陸滑走開始、問題なく加速していくが、やはりAirspeedの乗りは悪い。ゆっくりとローテーションし、ノーズを抑え気味にしてAirspeedを稼ぐ。そしてアップウィンドに来てからはグングンと上昇した。途中ベースターンをするRwy21 Left trafficのセスナ172と進路が交差した。そのセスナの下をくぐり、Fwy10に沿って東へ飛んだ。やはり反対方向に飛び出すのは気分が良いものじゃない。

1600ftくらいでレベルオフ、エンジンの調子はよく、油温も安定。ダウンタウンが見えてきた所でFrequency changeとなったが、ここでサンタモニカ空港の管制塔が”ドジャーススタジアムのTFR(飛行制限)があるから気を付けて!”と言ってきてくれた。優しい!。自分の中ではTFRは意識はしていたが、こういう優しい一言は有り難い。本当にサンタモニカ空港の管制塔はローカル機に優しい。

GPSを凝視しながらドジャーススタジアムとの距離を取り、3.3マイルは確保しながら飛び続けた。そしてエルモンテのATISを取り、西5.3マイルでエルモンテ管制塔を呼んだ。Right traffic Rwy19, report downwind abeam the towerとのこと。すぐに目印の給水塔が目に入り、Right downwindに入った。そしてショートファイナル気味で着陸となった。

Fuel pitで13.6ガロン給油。Rwy19へタクシーバックすることに。ランナップでは軽くクリーンナップが必要だったが、エンジン自体は調子良い。そしてRwy19から離陸、そしてアップウィンドに来た頃、3.5マイルにRight downwindに入るセスナあり、1300ft!と言って来た。近い、危ない、進路が交差する。こんな状況で管制塔もCrosswind departureはさせないで欲しい。少なくてもI call your crosswindという指示が欲しいところだ。そうこうしているとそのセスナはすでにこちらの上空を越えてdownwindに入っていった。やっと安心して右ターン、サンタモニカを目指した。

ここからはいつもの飛び方でロサンゼルスダウンタウンを抜け、Fwy10の上を飛び、100ktくらいの速度を維持しながらRwy21に進入していった。サンタモニカ空港管制塔にはこちらがNo1と言われていたが、途中Sepulveda Passから入ってきた機体とシークエンスを変更するかもしれないとのこと。無意味な戦いだが、これは負けられないと思い、さっそくフルスロットルで加速、110ktくらいで巡航降下、空港との距離をつめた。そうすると、こちらの方が速いということで、こっちがNo1、向うがNo2という着陸順序になった。勝った。

そのまま高速でファイナルを飛び、右ラダーを床まで蹴ってスリップ減速、Rwy21に気持ち良い着陸を決めた。ファイナルで減速せずに駆け下りてきたこちらの飛び方を見て、管制塔もあきれていたかもしれない。

短めのローカルフライトだったが、エンジンへの信頼も回復しつつある。そろそろIFRで飛んでもいいかなと思う。




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