LOS ANGELES FLIGHT DIARY

愛機ビーチクラフトボナンザで南カリフォルニアの空を駆ける日本人飛行機乗りの日記。

フライトログ:キリ番

2012-07-28 | Flight Log (機長)

軽く飛ぶつもりでサンタモニカ空港に到着。愛機のオイルをチェックすると、5クオーツしかない。なんとか飛べるが、一応1クオーツ足しておいた。燃料も少ないので、満タンにすべくAmerican Flyersの給油スポットまでタクシー。キャノピー全開でのんびりタクシーするのが気持ち良い。この日は21度という外気温。雲も無く壮快そのもの。給油は18gal、その後でRwy21にタクシーバック、ランナップエリアへ。この日はなんとなく無線の調子が悪く、音がこもる傾向があった。ただ、聞き取れないわけじゃないのでそのまま飛ぶことに。もともと調子の良い無線じゃないし、こういうことは良くある。

Rwy21から離陸、Left downwind departureを選択した。機体の調子は良く1700ftでのレベルオフの後に2500rpmの巡航設定でグングンの加速、Ground Speedは107kt。TASで102−103ktくらいだろう。そのまま南下、コンプトン空港の横を抜けてLAX Class B Airspaceの下を潜るいつもの飛び方。Goodyear Blimpの上を飛び越え、1700ftから3500ftまで高度を上げ、トーランス空港のClass D Airspace上空を通過した。この辺りを飛んでいる時は、どこに行くかなど決めていない。気ままに空に浮いているだけ。

ここで気が変わり、目的地を設定することに。なんとなくGPSの画面を眺め、目にとまったコロナ空港に行く事にした。MooneyやDuchessでは安い燃料を求めて頻繁に立ち寄ったコロナ空港だが、最近は足が遠のいている。Grummanの燃費がいいのと、Senecaの燃費が悪いがコロナ空港には降ろしたくない機体であるのが影響してると思う。進路変更、バロスバーデス南側の海上からロングビーチ空港の上を抜けてコロナ空港へまっすぐ目指すルートを飛ぶ。サンタアナ/ジョンウェイン空港のClass C Airspaceを避け、フラトン空港の横をかすめるように飛んだ。コロナ空港まで目前の所、プラドダムが見えてきた所でコロナのAWOSを取る。Rwy25でいいようだった。ここで油温が上昇しているのを発見。わずか5分ちょっとでグリーンアーク上限まで針が来ている。AWOSでは内陸より5度も温度が上がっていたが、それを敏感に反映するのが油温が上がり易い愛機グラマンだ。すぐに2500−2550rpmの出力設定を2300−2400rpmに引き下げた。プラドダムが見えてきた所でピッチダウンを開始。パワーも絞り、効果しながらエンジンを徐々に冷やして油温を下げる。この日はトラフィックが無く、そのまま1人でパターンを回ってRwy25に着陸した。

コロナ空港は静まりかえっており、特に駐機することなく再度離陸。Rwy25からはStraight outとした。地形を考えてもマナーの面でも、本当はお勧めできる離陸じゃないが。進路は北西、オンタリオ空港Class C Airspaceの下を潜るように丘陵地帯の上を飛行。そしてエルモンテ空港とブラケット空港の中間地点を目指すようにさらに北寄りの進路を取る。ここで3000ftまで上昇、そのままサンタモニカ空港までまっすぐ飛ぶことに。油温が高めなので、2300rpmの設定でのんびり飛行。エルモンテ空港のClass D Airspaceの西側境界を飛ぶ時には管制塔周波数121.2をモニターしていた。すると”Unknown traffic!”として私がTraffic alertされていた。合法だがClass D Airspaceに近いし、低速でもたもたしているので目についたのだろう。パサデナの上空からはバーバンク空港のClass C Airspaceが迫ってくるので、3000ftから2500ftまで降下していく。ここでサンタモニカ空港のATISを取ろうとしたら無線の音質が絶不調。先程まで聴こえていたエルモンテ管制塔の周波数でも駄目。仕方ないのでヘッドセットをトランシーバーにつなぎ、ATISを取った。そのまま西に飛び、Blue Whaleの上空で管制塔を呼ぶと、straight in Rwy21とのこと。straight inであまりもたもたしても悪いので、ここからは2550rpmに出力を上げた。ここで無線のスイッチを再度オンにすると、冷却効果か音質が戻っていた。不思議な機械だ。面倒なのでそのままトランシーバーで飛び続けた。ショートファイナルでCleared to landとなり、そのままフルフラップでの着陸。グランドに繫がずに着陸直後にtaxi to your parking, take careと管制官。

のんびりと自分の駐機スポットに戻った。愛機グラマンのVFRフライトだとフライトログブックにわざわざ記載しない事がほとんどだが(Practice approachを打ったりHoldingなどをした時はきちんと記載)、この日はきちんとログブックにフライトを記載することにした。ログブックの見開きページの最後の1行だったので、次のページに行くために1行埋めたかったというのが理由。Hobbs Timeで2.2時間と記載し、足し算をして総飛行時間の個所を埋める。すると、偶然にもキリよく丁度1000時間! 1000.0hrと綺麗にゼロが並んだ。ヘリコプターやグライダーの飛行時間は別のログブックにログしているし、ここ2ー3年は単純なVFR Local Flightがログブックに記載されていないのを考えると、本当の自分の総飛行時間は1100−1200時間の間だと思っている。だから1000時間という時間にこだわりはないのだが、次のページに移行する為に総時間を足し算したら丁度1000.0というのに歓喜してしまった。1000.1とか999.9じゃなく、1000.0時間。気持ちよくゆっくりタクシーせず、さっさとタクシーしてHobbs FLT Timeが2.1時間とかだったら、キリ番は見れなかっただろう。ちょっと幸せな気持ちで帰路についた。


最新の画像もっと見る

2 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
Unknown (わたかく)
2012-08-01 01:55:36
いつもコメントせずこっそり読んでます。
ごめんなさい。
ログブックの終わりが1000時間ちょうどとは。。。
ピッタリフェチの私もそんな状況なら快感MAXです。
返信する
Unknown (c2)
2012-08-02 01:20:43
>わたかくせんせい
こっそり読んで頂けてるだけで十分です!  足し算してTTL FLT TIMEの蘭が1000.0となった時は、"おーーー”と1人で感嘆の声を上げてしまいました。空港から家に帰る車内も1人笑みをうかべてました。
返信する

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。