LOS ANGELES FLIGHT DIARY

愛機ビーチクラフトボナンザで南カリフォルニアの空を駆ける日本人飛行機乗りの日記。

フライトログ:低い雲にやられた。

2009-10-08 | Flight Log (機長)
この日はM先生とトーランス空港(Torrance Airport / TOA)で待つ合わせ。M先生は翌日に日本に戻ってしまうとのことで、できればもう一度飛んでみようということになった。

一人早朝のサンタモニカ空港に向かい、とりあえず給油することにした。エンジン始動してFuel Pitまでタクシー。自分の感覚では両タンクで5galくらいは残っているかなと思っていたが、なんと2.5galしか残っていなかった。ぎりぎりDAY VFRのRequirementを満たすレベル。やはり燃料管理はもっと厳密にいかねばと感じた。

そのままサンタモニカ空港のランナップエリアに移動、軽くランナップを行った後すぐに離陸、Rwy21からRight 270 departureで高度を稼ぐ。燃料満タンとは言え、気温が30度以下だとそこそこ上昇力がある。Temperature inversionがあるのだと思うが、上空に行くほど気温が上がり、なおかつ下はHazy Layerが広がる。不思議な天気。Special Flight RuleでLAXを越え、そしてTOAのATISを取りRwy29RにShort final気味で着陸となった。Transient Parkingに駐機、そしてM先生を待つことになった。

流石古巣のトーランス空港だけあり、色々な知り合いに会い、そしてすぐに立ち話が始まる。そうこうしているとM先生が登場した。トーランスの西には低い雲が入ってきており、せっかくなら雲を突き抜けましょう!と、IFRで近場のフラトン空港(Fullerton Airport / FUL)まで飛ぶことにした:

Fly runway heading, intercept LAX170 radial, LIMBO intersection, V64, SLI VOR, Direct; 3000ft / 4000ft 10minites after departure; Departure frequency 134.9, Squawk XXXX

すぐに離陸許可が下り、トーランス空港Rwy29RからStraight outとなった。海岸線には低い雲があるが、500ftくらいの高さで、どうやっても雲の中に入れない。何より燃料がほぼ満タンに男二人ということを考えると、4000ftまで昇るには水平飛行気味に飛んでわざと雲に入って行く余裕などなかった。ひたすらVyで飛行して高度を稼がなければならなかった。

どんどんと左へ旋回させられ、Socal Approachからは4000ftまで昇るんだぞ!と嫌みを言われた。パロスバーデスの真南の海上あたりでやっと4000ftへ上昇。やはりこの機体で男二人IFRは厳しい。海上からカタリナまでは一面の雲景色。そのまま東へ飛行、そして3000ftへ降下し、SLI 020 FUL Final Approach Courseまでレーダーベクターされた。シールビーチ空港(Seal Beach Airport / KSLI)の上で雲が途切れており、Actual IMCは無し。残念。

アプローチを開始し、SLIの手前でロングビーチ空港 Rwy30 ILSを打つJetBlueのAirbusと完全に上下で進路が交差した。向こうは1000ftくらい下を通過していった。こういう捌きはアメリカ的だ。

フラトン空港管制塔にコンタクトすると、Say intentionと言われた。Full stop! Parking transientと言っておいた。そうすると、After BWALT, Circle to South, Left traffic, Rwy24, Report Downwindという指示が飛んできた。無事にRwy24に着陸、Transient parkintに駐機となった。

自販機でソーダを購入、しばらくM先生と立ち話し。そして今度はホーソン空港(Hawthorne Airport / HHR)に向かうことになった。このあとM先生はホーソン空港からグランドキャニオンまで飛ぶターボプロップのジャンプシートに乗せてもらう予定とのこと。

機体に戻りエンジン始動、ランナップを行い、Rt Standard Depratureで離陸、VFRでホーソン空港を目指した。ちなみにフラトン空港の北西には400ft近いクレーンが立っているので気をつけないといけない。はっきり言って危険。この後は1500ftくらいでClass Bを避けながら低空飛行を続けた。そしてロングビーチ空港のClass D Airspaceの北を飛び、そしてコンプトン空港の上を通過し、ホーソン空港までストレートイン。ホーソン空港の管制塔にコンタクトすると、”1500ft or greater over Fwy110, straight in Rwy25, report Fwy110”との指示。そのままストレートインですぐに着陸となった。着陸後は”Say intention”と言われたので、”Millionairで一人下ろし、そしてRwy25に戻る”と返答しておいた。

M先生を下ろし、エンジンを再始動、Rwy25から離陸となった。ここでサンタモニカ空港の方角を見ると、低い雲が内陸まで入ってきていた。HHRにもかなり雲が入っていていて、雲の高さは500ftくらいしかない。これはサンタモニカ空港のInstrument Approachは厳しいかもしれないと思った。しかもサンタモニカ空港ではDMEが故障中。サンタモニカ空港のATISを取ってみると、ceiling 500ftとのこと。ここは無理せずトーランス空港に向かい、Transient Parkingに機体を置いていくことにした。進路を南に変更、トーランス空港Rwy29RにRight Trafficで入り、そのまま着陸。そのまま一晩機体を置いておくことになった。

何度もこのブログで書いてきているが、VOR-A Approach / GPS ApproachというNon-precision Approachしかないサンタモニカ空港をベースにしてから、こういう面倒なことが増えた。500ft程度の薄い雲で帰還ができなくなるとは、少し寂しい。かと言ってILS Approachを完備するヴァンナイス空港をベースにすると、家から空港までが45分から1時間のドライブとなる。やはり10ー15分のドライブで行けるサンタモニカ空港が地理的には便利なのだが、悩ましいところだ。







ランキングアップに御協力を。
にほんブログ村 その他趣味ブログ 航空・飛行機へ


最新の画像もっと見る

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。