LOS ANGELES FLIGHT DIARY

愛機ビーチクラフトボナンザで南カリフォルニアの空を駆ける日本人飛行機乗りの日記。

フライトログ:Hobbsを見たら2時間経過してた

2012-04-22 | Flight Log (機長)

私事でも仕事でも忙しく、自由になる時間が少なくなってきた。サンタモニカ空港に立ち寄る頻度も2年前の半分。なんとなく欲求不満が溜まっている。2、3時間自由になる日を見つけ、軽く飛びたいと思った。IFRで雲に入りたいとか贅沢は言わず、VFRで空に浮いていた。ただそれだけ。

サンタモニカ空港に到着、愛機のキャノピーを開ける。先日の注油効果てきめん、非常に滑らか。エンジンオイルは5クオーツちょっとだが、気温18度なのでそのまま飛ぶことに。ランナップの後にRwy21から離陸することに。隣でランナップしていたのはJustice AviationのパイパーセネカIII。訓練機なので手順をきっちり確認しながらじっくりとチェックリストを進めているようだ。私のサンタモニカ空港でのランナップは暖気から始まり、かなり時間をかけてチェックリストの項目を網羅する。そしてマグチェックやキャブヒートチェックの為に1800rpmにエンジン回転数を上げると、最低でも1分はその状態を維持するようにしている。最低1分間エンジンが正常に作動することをこの目で確認しないと離陸する気にならない。町中の空港から離陸するのに、100ftくらいのアップウィンドで出力が落ちたりしたらたまったもんじゃない。そんな訳で、この日も自分が一番長くランナップをするかなと思っていたら、流石に隣のセネカIIIには叶わなかった。

Right turn at shore lineでRwy21から離陸。こちらの後ろに先ほどのセネカIIIが続く。なんとなくエンジンがしゃきっとしない。2000ftくらいの上空に上がると20度を越え、地上との2度の差は機体のパフォーマンスの差として体感できる。海岸線に沿って西に進み、3500ftくらいまでゆっくり上々してきた。マリブビーチの手前で北の山から低翼機/Mooneyと思われる機体が凄い速度で海岸線に下りてきて、目の前を通過、旋回降下しながらこちらの進路が交差しそうになった。すぐに北側に進路を変更して避けた。この回避が自分の後ろに続くセネカIIIの進路にかかったようで、サンタモニカ空港の管制官がセネカに対してトラフィックアラートを出していた。流石セネカ、遅れて離陸してきたのにほぼ追いつかれていいた。こちらはここで左旋回して3500ftのまま逆戻りのコース。3500ft、2500rpm、油温が高め、そしてエアスピードも遅め。この機体(個体)、20度前後でパフォーマンスがガクンと変化する。エンジン出力低下や油温上昇による熱ダレより、巡航に必要なAngle of attackが増えることが原因だと思う。そのままLAX Special Flight Ruleで南に下り、トーランス空港の上空も越える。プラクティスエリアに着た頃にはかなり油温が上がっていた。困った機体だ。プラクティスエリアでボーっと飛び続ける。飛べない欲求不満が溜まっていたので、何かマニューバーをやったりする必要もない。目の前で回るプロペラを見ながら、リラックスして海上を飛ぶ。しばらくして180度ターン、コンプトン空港の方向を目指す。2400rpmの低出力設定、そしてトーランスを越えたら2000rpmまで出力を絞って降下していく。コンプトン空港の上空を越え、1800ftでエルモンテ空港を目指して飛ぶ。ここでは油温を気にして2350rpmの低速巡航設定、IAS90ktくらい。気温20度が性能の境目だが、地上で18度なので5クオーツちょっとの油量で離陸した。上空で20度を越えるなら、1クオーツ足しておけばよかった。6.8マイル南西でエルモンテ空港の管制塔を呼ぶと、Right traffic Rwy19と管制官。そのままダウンウィンドに入り、大きめのパターンを回らされて着陸。ショートファイナルに来た時にCitation Mustangが離陸を催促していた。こちらが着陸してTaxi way Dに来た所でCitationの離陸許可が下りた。

そのままエルモンテ空港のTransient parkingに駐機。トイレに行き、そのまま機体に戻った。そしてオイルを1クオーツ足した。エンジン始動、ランナップエリアへ。ダイアモンド DA40と並んでランナップ、そしてRwy19からRight crosswind departureで離陸した。そのままFwy10に沿ってフライト。気楽にVFRで飛んでいるつもりだったが、Hobbs時間が2時間に迫りそう。ダウンタウンの横を抜け、Blue Whaleに向って北上した。ここでちょっと思ったのが、Burbank Class C AirspaceとSanta Monica Class D Airspaceの隙間のClass E Airspaceを抜けて海岸性に出よう!というもの。いままで一度もやったことがない飛び方。本当はSanta Monica Class D Airspaceの上を飛ぶのが正解だと思うが、GPS頼りに細いClass Eを飛ぶことにした。いちおうサンタモニカ120.1はモニターしていた。難無く海岸線に抜け、2000ftくらいまで降下してマリブビーチを目指す。そして左へ180度ターン、パシフィックパリセイズからサンタモニカ空港の管制塔を呼んだ。Right traffice Rwy21、そしてCirrusに続いてNo2で着陸になる。ところが、landing clearanceが取り消され、left 270 to join the base!とスペーシングの指示。IFR機を1機離陸させる為だ。再びベースに入り、cleared to land Rwy21となった。ここで驚きだったのがさらにもう1機のVFR機に離陸許可を出したこと。Mooneyだったが、こいつがモタツキまくり。早く離陸しろと管制官に言われて急いで離陸していった。トラフィックの流れが見えていないVFR機だったが、管制官の判断も疑問。あと2、3秒Mooneyの離陸が遅れたら、こちらはゴーアラウンドしていたと思う。着陸は丁寧に決まり、そのまま駐機スポットへ。

なんてことないVFRフライト、空の散歩のつもりだったが、気付けば2時間以上飛んでいた。コクピットにいると時間が経つのが早い。


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