LOS ANGELES FLIGHT DIARY

愛機ビーチクラフトボナンザで南カリフォルニアの空を駆ける日本人飛行機乗りの日記。

フライトログ:カバーをかけずに機体を放置

2019-02-09 | Flight Log (機長)

カバーをかけずに機体を放置してしまった。1週間以上放置すると、なんとなく埃っぽさが目立つ。まったく飛ばすに2週間放置すると、雨風に晒された感じが伝わってくる。とりあえず飛び、そのあとで綺麗に拭いてあげようと思った。ただ、さすがにフロントスクリーンの汚れだけは飛ぶ前に拭き取った。傷をつけないように、水をつけて湿らせ、液体ワックスで汚れを溶かし、指先でならし、そして水を含んだワイプで拭き取る。あと、ラダベーターのトリムタブの付け根、そしてコントロールワイヤーの接続部のクリスアップ、それからオイル1クオーツを足した。

エンジン始動、タクシー開始。向こう岸、Atlantic AviationからV-tail Bonanzaがタクシーしてきた。綺麗な機体だった。こちらも普段は綺麗なのだが、今日はちょっと汚れ気味。こちらはB5 runupへ。向こうはProgressive TaxiでA5 runupに向かった。ランナップ後に離陸、そしてそのV-tail Bonanzaがあとに続く。こちらもむこうもRight turn at shore lineだった。離陸後、こちらはすぐにfrequency changeとなる。ただ、120.1はモニターしていた。すると、後ろに続くVtailに、traffic another Vtail ahead of you, 10kt slower than youとのこと。ここはすぐにピッチダウンし、GS120ktから130ktまで加速した。すると、now it is doing the same speedと管制官。追いつかれずにすんだ。後ろのV-tailは海岸線を進むのだと思い、こちらは早々に右ターンして、Special Flight Ruleに入る。すると、左上空をそのボナンザが飛んでいった。そのまま真っ直ぐVan Nuys Class D Airspaceの近くを北へ突っ切っていくコース取りだった。ある意味危なかった。

そのままSpecial Flight Ruleに入ると、サンタモニカ管制塔がトラフィックアラートを出している。Entering special flight rule 3500ft is a Bonanza,,,,と私のことだ。レーダーで確認され続けていたわけで、ある意味安心、そしてありがたい。レーダーで見てもらっているのだから、かっ飛ぶことにした。2500rpm、23.5インチのスロットル開度。気持ちよく加速していく。さらに速度を伸ばすため、カウルフラップも閉じた。Temperature inversionを起こしていたが、砂漠の暖かい風が入ってくる風向きじゃない。どういうことだろう? ただ、3500ftは安定しており、気温が高いだけ。Yellow arcに入るような乱気流はなくそのまま高速巡行を続ける。速度はTAS 178ktまで出た。IAS160kt、気分爽快、まさに矢のように飛ぶ。そのまま南に飛び、海上まで出る。気流も安定してきたし、燃料も半分程度。どこまで速度が伸びるか、25 square setting (2500rpm 25inch)にしてみた。TAS181ktくらいまで伸びる。しばらくして徐々に減速開始。パロスバーデス上空からトーランス管制塔を呼び、Left crosswind entry, Rwy29Rとなる。減速してギアを出し、140ktで降下、すぐにcleared to landをもらい、numberに向かって斜めに飛ぶコースドリ。いいかんじに70Kt roundoutで着陸。

着陸後はtransient parkingへ。そして、そこで小一時間ほど、機体の拭き掃除。サンタモニカの駐機スポットに戻るまで我慢することはできなかった。液体ワックスとペーパータオルを積んでいるので、こういう時には便利だ。V-tail上面以外、ほとんど全ての部分を磨き上げた。研磨をかけないといけない部分もあったが、それは後日にしようと思う。せっかく磨き上げた機体。ツルツルになった表面を活かし、帰りはIFRで高速巡航することに。はっきり言って定期便状態。トーランスグラウンドを呼び、TEC IFRクリアランスをリクエスト。もらったクリアランスはいつもと同じで、fly runway heading, LAX 170, LIMBO, V64, SLI, V8, POXKU, V363, BAYJY, V186, DARTS, direct; 3000ft/6000ft 10min; departure 134.9; squawk 461Xとのこと。すぐに離陸許可が下り、そしてSocal Departureへハンドオフ。最初はleft run 130, 3000ft。そしてすぐに5000ftへ。今回はVy climbを行なった。すると、Socal Approach 127.2にコンタクトした時点でdirect to SLI resume own navとなった。あとはオートパイロットだが、SLIまで2マイルくらいのところで6000ftの指示。途中、Cessna182が6000ftで南から飛んできていたが、それらを行き過ごしてから高度上昇指示なんだろう。航路の構造とトラフィック捌きが理解できてきた。

Garmin 530WとSTECオートパイロットは快適。クリアランス通りのフルコースをそのまま飛んでくれる。IAS158kt、TAS176kt程度。北向き飛行ではGS180ktを超えていた。あともう2-3ktは速度が伸びたと思うが、一度設定した燃料流量を変更するのも面倒。そのままオートパイロット任せで飛び続け、V186に入る。ここで、対面からくるセスナ2機のトラフィックアラートあり。両機ともバーバンクかバンナイスから飛んできた。これで気づいたが、いつも降下許可が遅いのは、この対面するトラフィックが5000ftを飛んでいるからだ。なっとくした。案の定、この日はなかなか降下させてもらえなかった。Socal Approach 127.2, 124.1, 125.5とハンドオフされてきたが、124.6でやっとアプローチの話しが始まる。当然ながら、RNAV21 Approachをリクエスト。やっと4000ft heading 270という指示。180kt超えで降下していると、すぐにfinal approach courseが迫ってきた。突っ切ってしまいそうな勢いだったが、慌ててSocalがheading 240!!! 4000ft until established!!!! cleared for the approach!!! とまくし立てる。すぐに240へ進路を取るが、完全にオーバーシュート。ところが、アプローチコースが白からマジェンダに変わらない。GPSにはLPVの表示が出ない。RNAVが使えないのか?と思ったが、とんでもない凡ミス。Approachをloadしたが、activateしていなかった。。。これがIMCなら危ないことだ。対面トラフィックなどで管制官にまくし立てられたが、それも言い訳にならない。Approachをactivateにすると、LPVの表示が出た。これで一安心。あとはアプローチを続け、サンタモニカ管制塔のinitial contactでcleared for visual cleared to land Rwy21となった。160ktでアプローチし、4マイルでギアダウン。2マイルでフラップを出し、そして70ktラウンドアウト。今までボナンザを飛ばしてきた中で、一番綺麗な接地だった。いつ接地したのか気づかないほどだった。感動的だった。たまたまだけど。 

駐機スポットに戻り、気になっていた箇所のコンパウンドワックスがけをした。久々にフルボディーカバーをかけ、無事タイダウン。カバーをかけると安心する。あと、ちょっと気になったのが、キザギザ縮れたラダベーター塗装したのサビ。これが増えた感じがする。マグネシウムだから扱いが難しい。困ったもんだ。


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