フライトログ：朝から嫌なものみた

いつもトーランス空港、エルモンテ空港、コンプトン空港などを巡っているだけなので（それで十分楽しいのだが）、この日は近場でもちょっと違う空港に行く事にした。サンタモニカ空港に到着すると隣に駐機するセスナ１７２のオーナーL氏が飛ぶところだった。以前会った時には股関節の手術の合併症で体調を崩していたが、今はすっかり元気。調子も良さそうでよかった。

愛機グラマンはかなり汚れていたが、早く飛びたいので洗うのは後回し。エンジンも含め機関は上々。オイルは５クオーツちょっとだったが、気温は１９度なのでこのまま飛ぶことにした。ランナップの後で離陸。Right turn at shore line。そのまま海岸線を飛んで3500ftまで上昇、山越えでサンタポーラ空港まで直線コースを飛ぶことにした。2550rpmくらいで飛ぶとちょっとエンジンの吹けが悪い感じで、むしろ2500rpmくらいが丁度いいみたいだった。105ktくらいのGround Speedが出ており、内陸に入り外気温が上がっても油温は上昇せず、心地よいフライトが続く。すぐにサンタポーラ空港の南側の山に到着。そして北側の斜面に沿って飛び、Rwy22 Downwindに入る。フルフラップ、スリップで高度を調整して小さいパターンを回って着陸した。この空港は何度来ても”山肌に沿って飛ぶトラフィックパターン”が好きになれない。綺麗な空港なのだが。

サンタポーラ空港では安い燃料を満タンに給油した。そして小休止の後に再び空に戻ることに。セスナ１８２RG、Citabria、そして自分という離陸待ちの順番。さらにその後でFixed gearのセスナ182が続く。自分の前のCitabriaは地元の訓練機だが、かなり無理な感じでDownwindに入ってくる黄色い高翼機（おそらくPiper Cub）の前に入った。もちろんCTAFで”前に割り込む”と伝えていたが、かなり無理な割り込みだなと思った。こちらもCitabriaに続いてストレートアウトしたが、CitabriaとCubの距離の近さが分る。こちらはCTAFをモニターしながら西へと飛ぶ。すると、その黄色いCubが妙な動きをした。

"I am on your left size, taking over”

Cubはトラフィクパターンで内側に入り、割り込んだCitabriaを追い抜く形で小さいパターンを回って先に着陸するつもりだ。その意図が分らなかったのが、Citabriaは通常のパターンを回る。すると、２機が危険なほど大接近したようだ。見かねた地上にいるパイロットがトランシーバーでCTAFの会話に入り込んできた。

"Do you guys see each other? You both are really really close"

しばらく沈黙が続き、Citabriaの方が進路を譲ってゴーアラウンドをした。

どっちもどっちだと思う。地元訓練機も調子にのった動きだったし、Cubも大人げない。恐らく地上で言い合いになるだろう。朝から嫌なものをみたなという感じ。自分も言い合いに巻き込まれたことがあるし、カチンと来て無線で喧嘩になったこともある。これがノンタワー空港の欠点だ。

気持ちを切り替えこちらはそのまま西に飛び、キャマリロ空港のClass D Airspaceを避けるように１８０度旋回、東へと飛ぶ。５５００ftまで上昇し、そしてバーバンク空港Class C Airspaceの上を飛んだ。この頃になるとエンジンの吹けが良くなり、2600rpmまで回りきりたい！とエンジンが叫んでいる感じがした。高度を上げて気温が下がったのがあると思う。期待がグングンと前に進む感じで心地よい。バーバンク空港　Class C　Airspaceの上空を一瞬で通過、パサデナの街をめがけて3000ft以下まで降下、130ktくらい出ていた。そして右へ旋回し、heading150くらいでダウンタウンを目指す。Griffith Parkの上を飛び、ここでサンタモニカ空港の管制塔を呼ぶ。Straignt inを指示されたので、2600ftを維持して疑似VOR-A Rwy21を打つようにした。BEVEY intersectionまで2600ftを維持し、ステップダウンしながら空港を目指す。そのまま気持ち良く駆け下りてRwy21にはフルフラップで着陸した。以前の日記でも書いた、勘違い野郎の黄色いLancair Legacy もどきがRwy21で離陸待ちしていた。本当はB3でタクシーアウトしたかったが、ちょっと距離が伸びてしまった。

気付けば２時間近く飛んでいた。エンジンの吹けも良く、機体の調子はいい。もうすぐAnnual inspectionだが、恐らく大きな問題個所もなく短期間で点検整備が終わるだろう。