LOS ANGELES FLIGHT DIARY

愛機ビーチクラフトボナンザで南カリフォルニアの空を駆ける日本人飛行機乗りの日記。

フライトログ:最近型のセネカVでクロカン飛行 第二話

2010-02-08 | Flight Log (機長)
2008年式のセネカVを駆ってロサンゼルス トーランスからアリゾナ セドナまでやってきた。本来の目的地はフラッグスタッフだったが、低い雲とILS装備の滑走路が使えない風向きによって着陸を阻まれた。結果的にもっと景色の綺麗なセドナに来る事ができたのだが、フラッグスタッフで乗客をピックアップする予定だった乗客の家族は迷惑を被った。30-40分かけてセドナまで車を走らせないといけないからだ。

そんな乗客二人と荷物をセドナで下ろし、私も含めたパイロット二人組は腹ごしらえ。そして燃料満タンとした。第一話でも書いたが、防音装備の内装からエアコン、そして気象レーダーから酸素供給ラインまで、つけられる豪華装備を全部つけた機能満載のこのセネカVは、燃料満タン120galで大人6人乗りができないほど重い機体。ただ、流石にパイロット二人乗りでは楽勝、何の問題もなく満タンとした。

行きのレグでトーランスからフラッグスタッフまで飛び、そこからミストアプローチを打ってセドナまでセネカを飛ばしたことで、かなりこの機体のシステム、特にオーとパイロットにも慣れることができた。セドナからロサンゼルスに戻るレグは、自分で全ての操作、特にNav入力からオートパイロットまで完全に一人でやらしてもらうことにした。チェックリストに沿ってエンジン始動、気持ち良く両エンジンに火が入る。帰りは下り坂のRwy21から離陸、VFRでのフライトとした。下り坂、たった二人乗り、フルスロットル39インチのマニフォールドプレッシャー、440馬力が気持ち良い加速をする。速い!と感じる程。

8500ftまで一瞬で上昇し、そのままロサンゼルスを目指した。帰りのパワー設定は2400rpmで27インチの65%弱の巡航。TASで160kt、向かい風もありGround Speedは160kt弱。別に急いでいるわけじゃないく、むしろゆっくりのこの機体の操縦を味わってたい位だ。でも、Avidyne Glass Cockpitの気象情報を活用し、 向かい風の少ない高度を選択、オートパイロットでヘディングと高度を指定しながらゲーム感覚の飛行が続いた。これが思いのほか面白い。指定した通りに上昇、降下、巡航してくれるセネカV。大分この機体のを使えるようになってきた。

動画:アリゾナの空に浮かぶ雲の間を飛ぶセネカV
http://www.youtube.com/watch?v=c0t_qUMeyI8


帰りはリバーサイド空港に一回下り、そこで一人後部席に乗せ、そのままトーランス空港まで直行することになっていた。 遅いとは言え160ktでの巡航なので、リバーサイドまでは一瞬で着いた感じだった。特に巡航降下中は180ktくらいの速度で飛んでいたので、上昇で使った燃料を時間を回収するような飛び方だった。リバーサイド空港Rwy27にストレートイン、着陸も決まり、そのままTransient Parkingに向かった。

ここでピックアップする乗客は既にジェネアビセンターで待っていた。すぐにRwy27から離陸、4500ftの低高度でトーランス空港までVFRフライトとなった。トーランス空港へはRwy29Rへベースエントリー。この着陸も決まり、1日で5.5時間のフライトが終了。

それにしても、この機械仕掛け、豪快装備満載のセネカVに惚れ込んでしまった感じがする。セネカIIほど頻繁に飛ばせる機会はないかと思うが、それでも友人知人家族との旅行などでは出動させたい信頼の1機だ。



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