まずは今回のバリスタ研修にあたり、安心して研修できる環境を整えてくれた研修先のジョバンニ氏、ジョバンニ氏に連絡を取っていただいた毛利さん、そしてバリスタ研修の情報を快く出していただいた先輩方、送り出してくれた家族などたくさんの皆様に御礼申し上げます。
ミラノでのバリスタ研修は実際に本場イタリアンバールのバンコ(カウンター)に立ってお客様にエスプレッソをお出しする研修でした。
店主のジョバンニ氏はイタリア語もできない私にひとつひとつの仕事やバリスタとしての心構えを優しく丁寧に教えてくださいました。
ジョバンニ氏はお客様ひとりひとりに寄り添い、常連さんの注文は細かく聞かなくても覚えているなどとにかく凄い方でした。
朝8時から出勤しましたが朝イチはたくさんの地元の常連さんや観光客の方がお店を訪れ、カッフェ(エスプレッソ)、カップチーノ、マッキアート、マロッキーノなど絶え間なく入る注文をジョバンニ氏はスピーディに捌きながらもしっかりと笑顔でトーク繰り広げておりました。
僕はというと何とかエスプレッソを抽出したり食器洗いしたり注文されたものを運んだりと着いていくのに必死でした。
バールはとにかく人間交差点。
まさに老若男女入り乱れてバンコでカッフェとおしゃべりを楽しんでサッと帰っていく。
そんなイタリアの日常がそこにはありました。
バンコの外でジョバンニのお手伝いをするおじいちゃん、ふらっと何度もお店を訪れてはビールを飲んで行く常連客、サッカーの話で言い争いをするお客様、永い付き合いでジョバンニにからかわれる親友、そして突然歌い出すジョバンニなど、
日本で自分のお店にいたら絶対に経験できない得難い経験をさせていただきました。
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スキマ時間にジョバンニ氏に
「この仕事をいつまで続けるのか?子どもたちは引き継ぐのですか?」
と質問してみましたが、
「好きなのでずっと続けるさ」
と笑顔で返してくれたのがとても印象的でした。
そうこうしながら美味しいお昼もいただき、注文にも慣れてきた頃に突然合計8杯のカッフェとマッキアートの注文が入りびっくり!
それもジョバンニ氏のサポートを受けながら僕自身がカッフェを抽出させて頂きました。
楽しかった研修も午後4時で終わり
最後にカンパリを頂きジョバンニ氏にも厚くお礼を伝えて後ろ髪を引かれながらもThe Street Barをあとにしました。
今回の研修では僕がお出ししたエスプレッソをイタリアのお客様に「Buono!」と言っていただき今までにない自信がつき、さらに自分のやってきたことが間違っていなかったという確信に変わりました。
そしてミラノ・トリエステ・ナポリの自家焙煎系バールにも自ら足を運び、それぞれの地域のエスプレッソイタリアーノがあることを改めて理解できました。
特にトリエステのエスプレッソはミラノやナポリとも違い酸味も苦味も優しく、『酸味・苦味』だけでは語ることができない文化としての『エスプレッソイタリアーノ』があることがわかり感動しました。
今後はこの経験を一生の思い出を通過点とし日本人にも受け入れられる本物のエスプレッソイタリアーノを出すお店としてSpLen coffee SHONANを育てていきます。
語りたいことが多すぎて長文となってしまいました。
この度は本当にありがとうございました!