現代児童文学

国内外の現代児童文学史や現代児童文学論についての考察や論文及び作品論や創作や参考文献を、できれば毎日記載します。

グードルン・パウゼヴァング「守護天使」そこに僕らは居合わせた所収

2018-03-06 08:14:49 | 作品論
 もうすぐ十二歳になるレニは、祖父母とともに五十八年前まで彼らが住んでいたチェコの村を訪れます。
 戦争に負けて占領していたチェコを追われた祖父母は、そのことを不満に思っていました。
 しかし、かつての我が家に住んでいた親切なチェコ人の家族と知り合って、その考えを改めます。
 そして、今暮らしているドイツのニュルンベルクを、レニと同様に新しい故郷として受け入れます。
 近隣の国を訪れて、その国の人たちを理解することが、平和のために何よりも重要であることは、日本でも同様です。
 現在、関係が悪化している中国や韓国を訪問する人が大幅に減っていることが、ますますそれらの国への不信を拡大しないかと心配です。
 逆に、中国から日本へ訪れる人は大幅に増えているので、中国の人たちの日本に対するイメージの改善は大いに期待が持てます。

そこに僕らは居合わせた―― 語り伝える、ナチス・ドイツ下の記憶
クリエーター情報なし
みすず書房
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