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現代児童文学

国内外の現代児童文学史や現代児童文学論についての考察や論文及び作品論や創作や参考文献を、できれば毎日記載します。

エーリヒ・ケストナー「笑いについての考察」子どもと子どもの本のために所収

2016-12-21 17:28:00 | 参考文献
 ケストナーは、笑いについていろいろな角度から考察しようとしています。
 小見出しを紹介すると、以下の通りです。
「バスター・キートンとチャップリンとニノチカ」
「アリストテレスと笑う動物」
「人間はどんなに、何を笑うか」
「美学入門」
「単眼の文学と盲目の批判」
「長調と短調の陽気な笑い」
 そして、文学(特にドイツ文学、さらにはドイツという国自体)にいかに笑いが不足しているかと、その危険性を嘆いています。
 他の記事に書いたように、ケストナーはユーモアが児童文学に必須だと考えています。
 また、別の記事に書きましたが、ケストナーの作品自身もユーモアに欠けていて(はっきり言えば教訓臭い)、それをトリヤーの挿絵がかなりカバーしています。
 このように、文学に笑いを取り入れることは、ケストナーにとっては深刻なことだったのです。

子どもと子どもの本のために (同時代ライブラリー (305))
クリエーター情報なし
岩波書店
 

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