もっこす亭の生きざま日誌

 「自然と人・人と人」の“いいかげん・いいあんばい”な生き方を求めています。

「つぶ(タニシ)」をもらった

2009-10-19 10:41:24 | Weblog
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 不忘の酪農家の弘さんから『2・3日泥抜きをして“つぶ汁”にして』ともらった。

 この辺では“タニシ”だけでなく海の“ニシ”(巻貝の仲間)も総称して“つぶ”と呼ぶ。
 以前(30年ほど前になろうか)、仙南地方の半分くらいでタニシの生息調査をしたことがあった。
 そのころ既に生息できる場所はかなり少なくなっていた。
 農薬を多く使う田んぼやそこを流れる用水堀、家庭排水が流れ込む中小の堀からはすっかり姿を消していた。
 生息しているのは、里山の麓の沢水が入り込むような所。つまりある程度の水質が保たれているところだった。

 弘さんからいただいた“つぶ”は、彼の実家の大河原町の平地の田んぼの産。
 稲刈り前になると水を落とすので田んぼの土の中にもぐる。そして寒い冬を越す。
 小さな穴が開いているので、そこから掘り出すのだ。

 この痴呆には、正月3日に“つぶ”を屋根に投げ上げて、家内安全を願う風習があると訊いたことがある。 
 
 昔は稲の借り入れが終わると、子どもたちと”つぶ”堀をして稲わらにくるみ、庭先や畑の隅に埋めておく。(埋めておくと生きている)
 そして冬に“つぶ汁”を作って食べたのだそうだ。冬の蛋白源の一つだったのかもしれない。
 こうして“つぶ”も神様になった?<emoji code="a001" />

 “つぶ汁”は奥方しだい・・・?
 懐かしい味と香りが楽しめるのだが・・・

 40年近く前までは、首都圏のスーパーでもタニシをボイルしたむきみをパックに入れて普通に売っていたものだ。