悪の教典

久しぶりにＤＶＤ観ました。

昔観た【処刑教室】思い出しましたが、この作品は酷さも倍増で理由も意味不明・・・
でもって凄く娯楽性があり、ある意味パンクな作品でした。

主人公を演じた伊藤英明の独壇場といってもいいほどに冷静で狂っている蓮実先生！！！うん、面白いです（笑）
頭がいいのに狂っているって・・・現実だったら世界一笑えないブラックジョーク。

計画的で冷静で・・・凄いキャラクターですね（笑）

まぁサイコパスの行動や考えがこの作品のテーマなんでしょうが、一見にして社会では判断出来ないというのがテーマかな？

映画の中では殺戮が行われるのですが、それが嫌悪感を抱かせるタッチでは無くて
現実離れした世界の中で空想を楽しむみたいな、ぶっ飛んだ描き方なので大人の娯楽作品ですね。

まぁ伊藤英明はこの作品で役柄の幅が広がったのではないでしょうか？

もちろんいい意味です。

転校生 さよなら あなた

映画【転校生】のリメイク作品、監督は同じ大林宣彦。

舞台を尾道から長野市へ移して展開する青春映画でした・・・って
観ている分では最初の一時間までは前作の【転校生】の流れで進むが一時間過ぎたら新しい展開が・・・

まぁ同じ作品を同じ監督がリメイクするはずも無くて。
もしそうだったとしたら【オープン・ユア・アイズ】と【バニラ・スカイ】みたいに
同じ作品を二度も観る必要ない！！！って映画ファンとしては怒り心頭となっていました（笑）

やっぱり思春期に観た【転校生】の面白さや感動があったといわれるとちょっと・・・ってなります。
【転校生】が衝撃的過ぎたので、この作品はそれを超えられない印象ですね、ちょっとかわいそうな気がする。

一番印象的だったのは脇役の山本ひろし君（笑）です。
彼は学級委員で斉藤一美の恋人役でもあるのですが、最初は気障なやつかなぁ～って思っていたら。
なんのなんの、凄くいいやつでした（笑）

それにこの作品では基本、悪いやつが出てこないです・・・
みんな登場人物がいいやつで、二人にとっては凄く理解者である事。

【転校生】では理解されない二人は心中まで考えて家出するのですが。
理解される人物が近くにいるってだけでも二人の行動に歯止めが利くんですねぇ～

大林監督作品の裏テーマっていうか死のイメージも健在で
冒頭で山本ひろしが一美に渡した小説も【死にいたる病】だったし
林の中で出会う旅一座も自殺を連想するシーンがありました。

（もともとなんで林の中にいたのか？団員が宿の寝室にいた時になぜ目を開けて横たわっていたのか？
一夫と一美が旅館を抜け出すときに手を振っていた団員がまるで死んでいるような存在感の無い幽霊みたいに見えたのか？）

この辺りは大林監督の遊び心やメッセージなのかも？

ラストは泣きませんでした・・・やっぱりこうなってしまうんだねぇ～。

さわやかなラストっていうよりも物凄く切ないラストでした。