岩瀬成子さんの長編小説を読破した。
「1966年、ビートルズが日本にやってきたあの年。十四歳の少女が住む小さな町にビートルズファンは一人だけだった。」
題材も面白いし、なにより共感しまくりのストーリー(笑)
主人公はビートルズではなくて、ビートルズファンの中学生の少女なんだけれど
思春期での音楽との出会いや、当時(1966年)の地方での生活や家族、友達、町の人々との交流を描いてあり
清々しくもほろ苦くて甘酸っぱい中学時代の青春物語。。。
いわゆる、「あるよね!!」的な想いとか感情とか思春期独特の行動哲学とか・・・(笑)
でも素直に共感するし、胸が熱くなる表現とかが、最近読んだ小説としては群を抜いて面白いです。
「ビートルズ。つぶやいてみた。いい響きだ。すこし体に空気が入る。わたしはもう泣いてはいなかった」p286
地方都市の、まだ何者でもない一人の少女がビートルズに思いを馳せることで
自立し、成長していく物語。
なかなか奥が深い小説でした。
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