MASTER PIECE

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パンズ・ラビリンス

2015年11月30日 23時11分49秒 | 映画



映画ってある意味、夢物語っていうか、ファンタジーの要素が必要なのですが、リアル過ぎてもいけないし
ファンタジー過ぎても駄目みたいなところがあって、映画的表現のバランスは非常に大事な要素だと思う。

この作品は題名がファンタジー(ラビリンス)みたいな印象ですが、かなり現実的な物語でした・・・
スペイン内戦の時代に政府軍とレジスタンスの戦いの中で少女の不思議な冒険が始まる。

観た感想ですが、非常にどっちつかずで映画表現としてはかなり中途半端な印象

これは思い切って暗黒のスペイン歴史を表現したほうが良かったかも知れないし
内戦などのエピソードを取り除いて、少女の無垢な冒険心を描いたほうが良かったのかも・・・

二つの要素が入っているのでラストは残酷な終わり方にちょっと深遠な感じがして
「えっ、戦争の悲惨さが生んだ少女の夢想なのかも・・・」って思った。
結局は現実が残酷なので、逃げ場としては自分の世界の中しかないという悲しい現実。。。
まさにヨーロッパの作品らしいですね。

個人的には「・・・」ですね、面白いって言うか、ポスターのイメージとは真逆で残酷で暗い作品でした。