覇王 不比等〈第1部〉鎌足の謎 | |
黒須 紀一郎 | |
作品社 |
覇王不比等〈第2部〉あすかの嵐 | |
黒須 紀一郎 | |
作品社 |
覇王不比等〈第3部〉日本誕生 | |
黒須 紀一郎 | |
作品社 |
図書館で通りすがりに目にして、ダメ元で3冊借りたが、いちおう読めた。
謎の時代である。
その謎のひとつの考え方として面白いと思う。
不比等が始祖となった藤原家は、(本書によれば)持統天皇が始祖となった天皇家と寄り添いながらその後1300年以上も隆盛でいるのだから。
しかし、本書が面白いのは不比等が正史に出てくる前までのことで、後半息切れしたのか、正史との整合性にとらわれたのか面白みを減じた。
特に第3部、日本書紀の成立に紙数を割き過ぎたように思う。
「7世紀の日本の総人口539万9,800人の内、渡来人と土着系住民との比率は8.6対1になる」とあるが、ほんとうだろうか。
まあ、時期が遅いか早いかの違いがあるだけで、日本列島に住んでいる人間は元をたどればすべて渡来人なのだけど。
で、不比等は鎌足の息子だったのだろうか?