読書日記☆こんな本読んでます

2004年1月からの記録です。
この頃積ん読が多くっていけません....

孤鷹の天

2013-06-14 | 時代小説
孤鷹の天 (こようのてん)
澤田 瞳子
徳間書店
『新撰組、白虎隊……国のためにその身を賭した若者たち。幕末の青春群像は多く語られるが、古の都・奈良にも同様の志を持つ若者たちがいた。少年たちを集め、律令制官人候補生としての教育を行う公設校・大学寮。若者たちは互いに切磋琢磨しながら、将来は己が国を支えてゆくという希望を胸に抱いていた。だがそんな純粋な気持ちを裏切るかのように、政治の流れはうねりを増してゆく。彼らの思いはどこへ向かう? 』


著者澤田瞳子さんは、2010年の処女作の本書で第17回中山義秀文学賞を受賞した。
お母さんが時代小説家の澤田ふじ子さんだそうで、サラブレッドと言っていいのかな。

恵美押勝の乱や孝謙と道鏡の関係等を大学寮の少年たちの目を通して見るというユニークな目線で描き、633ページの大部を飽きさせなかった点は素晴らしい。
難を言えば話し言葉がどうにも現代風で、時代小説での話言葉とは作家にとって大きな悩みなのだろうけれど、違和感が強烈。

できれば江戸の時代小説などに墜ちることなく、この後の歴史も見てみたいのだが、いかが?
桓武の悪行などぜひ知りたい。




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