俳句の風景

写真と自作の俳句を掲載しています。

夏萩

2008-07-26 | 俳句・夏・植物


夏萩の少しばかりを愛でにけり

夏のうちから咲く萩をいう。野萩、犬萩、宮城野萩など種類が多い。秋に咲く萩と同じ花だが、やや小ぶりで楚々としている。夏萩が少しの花をつけていた。申し訳なさそうに咲いている姿がいとおしかった。

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夏萩やのそりと歩く寺の猫


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鋸草(のこぎりそう)

2008-07-25 | 俳句・夏・植物


雲湧きて鋸草の翳りけり

山野に自生するキク科の多年草だが、鑑賞用としても栽培される。葉の縁が鋸の歯のように切れ込んでいるのでこの名がある。茎の上部が枝分かれし、白い頭状花をつける。日が当っているときの花の白さと、翳ったときとではその趣を全く異にすると思った。

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鋸草夕べの鳥の鳴きゐたり


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夏草

2008-07-24 | 俳句・夏・植物


夏草の中の細道入りにけり

夏の勢いよく茂った草で、緑色の生命力を感じる。夏草といえばすぐに≪夏草や兵共(つはものども)がゆめの跡 芭蕉≫≪夏草に機罐車の車輪来て止る 山口誓子≫の句が思い出される。歴史の中に無常を感じる芭蕉と即物的で映像として見える誓子。俳句の幅広い可能性が思われる。

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夏草に動くものゐて見えざりし


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銭葵

2008-07-23 | 俳句・夏・植物


犬連れて女通りぬ銭葵

銭葵はヨーロッパ、温帯アジア原産のアオイ科の二年草。草丈は1m前後で立葵に比べて低い。花は淡紫色で紫色の葉脈がある。種が飛んできたのか道端に銭葵が咲いていた。夕方、川沿いの一本道を犬を散歩させながら若い女性が通った。銭葵の前をゆっくりと歩いて行った。

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川の上(へ)の夕日差したり銭葵


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山百合

2008-07-22 | 俳句・夏・植物


山百合に沢音近くしてゐたり

百合には鬼百合、姫百合、鹿の子百合など種類が多くあるが、山百合は大輪の白い花の内面に赤褐色の斑点があり、芳香がある。なぜこんなに見事な花が山に咲くのか不思議ではある。山を登っているときに山百合を見つけると気持ちがなごむ、と同時にうれしくなる。近くで沢の水音が聞えた。

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山百合の午後の日差しに匂ひけり


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コメント (2)
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