笑顔浴

優しい時間

ハムのこと

2012年02月13日 | Weblog

ハムの記録映画をみました。

ハム(Ham)は、1961年に人より先に宇宙飛行をしたチンパンジーで
名前の由来は、訓練を行った、ホロマン宇宙医療センターの略称。
1956年7月にカメルーンで生まれ、食肉用に捕獲され、
市場で売られていた時は、死んだ母親にしがみついていた。
アメリカ空軍に購入され、1959年にホロマン空軍基地に連れてこられた。

宇宙飛行実験の候補のチンパジーは30匹で、テストにより18匹が選抜され、さらに6匹に絞られた。
2歳になったチンパンジーはライトや音に対して反応するように訓練が始められた。
青いランプが点滅したら5秒以内にレバーを押すように、
誤反応には軽い電気ショックが、正しい反応をすれば食物が与えられた。

宇宙飛行士が受ける訓練を受けた後、さらに3匹の中からハムが選ばれ
1961年1月30日マーキュリー計画の中で、フロリダ州、ケープ・カナベラルから宇宙に打ち上げられた。
ハムの健康状態と行動はコンピュータでモニターされ、地上に送られた。
宇宙船の中でもハムの操作は地上と変わらず、人間が宇宙船に乗ることが可能と実証できた。
ハムは地球に戻った後、ワシントンDCの国立動物園、後に北カロライナ動物園で17年間生存した。

 

孤児であるハムを、自分の家族のように育てた飼育員のジフがいました。
空軍で主な仕事は掃除係りでしたが、ハムのパートナーになりました。
恐怖と孤独で、最初ハムは彼を受け入れませんんでしたが
一緒に過ごすうちに、自分の家族としてしがみつき、眠り、遊ぶようになりました。
ハムが人間に対して温厚で、どんな場面でも落ち着いていられたのは
彼から十分に愛されたからだと想像しています。

縛り付けられて、振り回される宇宙飛行訓練のストレスに耐える力も、
彼との信頼関係の中で生まれていたのかもしれません。
訓練終了後の 疲弊し興奮しているハムを、彼は優しく癒しました。

ひどい訓練を見ていられず、打ち上げ実験の失敗も続くので、ある日、
このままでは死んでしまうと考えた彼は、ハムを敷地の外へ逃がすのだけど、ハムは喜んで戻ってきます。
「自分以外に家族はいない、ここ以外に行く場所がない」彼との別離こそハムにとって一番辛いことでした。
彼は、後日、罰を受けることになりました。

どんなに過酷だと思える状況でも、耐えられるのは
愛情を交換する相手がそこに居るからだと感じます。
どれほどしんどくても、親しい人からかけてもらえる一言で
疲れが吹き飛ぶ経験を私も持っています。
私も、ジフのように接することができるといいなあ~と感じました。

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