バスーンふぁんたじあ

アマチュアバスーン吹きのメモ書き。

リードの調整

2009年04月10日 | リード調整

写真は、先日リーガーのプロファイルドケーンからの1本を削ったとき、一緒に削った1本。こちちは普段使っているプロファイルドケーンから仕上げたもの。

昨晩、音出しした結果。リーガーで作った方は失敗。ガボガボとした音になってしまった。少し寸法を詰めて調整し直すことに。普段使っているケーンで作ったものは、音色は大人しいいもののいい感じに仕上がっていた。しばらくすると変化しているだろうから、使うときに調整することにして取っておく。

これまた田中先生の書かれた記事なのだが、「リード調整のために必要と思われること」として、次の4つをあげられている。

1、吹きはじめる前、調整の前は必ずリード全体を水につけること。一番ワイヤーが動かなくなるまで(約一分間)膨張させます。
2、新しいリードは中音(五線内)のE、C♯が下がってしまうことがありますが、なるべく先端をカットせず、他の部分で調整するようにします。
3、少なくとも三日に一度はリード(内外)を掃除すること。内側は鳥(鳩などの)の羽を用います。
4、ナイフで削る時は、リードの繊維にさからわないようにします。

以下は上記4つに対する私の理解。

1について。楽器店でリードの試奏をしているのを見ると、リードのブレードの部分だけ水に浸して吹いているの人が多いように思う。チューブの部分もリードの一部であるし、そのリードのちゃんとしたバランスで試奏するためには、全体を水に浸す必要がある。

ただ、奏者によってはリードは水に浸さないで吹く、というスタイルもあるので一概には言えないのだが。そのリードがどのように作られ調整されたかを知る必要があるだろう。十分水に浸した状態で調整したリードならば十分に浸した状態で試奏しなくてはならないし、乾燥した状態あるいは、ブレードだけ水に浸した状態で調整したものは、その状態にして試奏しなくてはならないだろう。

2について。先述したようにリードは柔らかい状態から固い状態へと変化していくものなので、リードが新しく柔らかいために起こる現象の一つ「中音(五線内)のE、C♯が下がる」ことについては、材料が硬化していく過程で解消する可能性があるということだろう。そのため最初の時点でカットしてしまうと、硬化してきたとき修正が難しくなるのだろう。「他の部分で調整」とあるが、ナイフやヤスリでというよりも、ワイヤーによる調整ということではなかろうか。

3について。これも口腔内の不純物がリードの硬化の原因の一つであるから、リードをできるだけ柔らかく保つためには必要となる。また、リードに付着した不純物がリードの振動を妨げるので、掃除は必要となる。新しいリードも2、3回使ってそのままにしておくと何となく表面の色が変わり汚れた感じになる。そのとき、ちょっとリードの振動が少なくなってきたなと思ったら、ヤスリではなく、リードナイフで表面全体を軽くなでる(削るのではなく)ようにすると、不純物がこすり取れて、振動が戻ってくることがある。

4について。これはおそらく、リードの材料によっては繊維に逆らって削ると、意図しないところの繊維まで削り取られてしまう、ということだろう。実際、柔らかめの材料で繊維が荒い場合、ごっそりと繊維がナイフに持って行かれてしまい、修正不可能になったことも最初のころはたびたびあった。


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