ホトケの顔も三度まで

ノンフィクション作家、探検家角幡唯介のブログ

雪男文庫などなど

2013年11月17日 21時05分10秒 | お知らせ
いくつかお知らせです。
まず『雪男は向こうからやって来た』の文庫が集英社から発売されます。あとがきを加えているほかは、単行本からの変更点はほとんどありません。

解説は三浦しをんさんにお願いしました。朝日の書評委員でお会いした時に、激ボメしてくださってかまいませんと冗談で言ったら、本当に激賞の解説をかいてくださった。余計なことを言ってしまったと少し反省。でも三浦さんらしいユーモアにあふれた、それでえいて作品の本質をずばりとつくような、すばらしい解説です。

オビに堂々と書かれた「新田次郎文学賞受賞作」という大文字も気分がいい。祈重版。

雪男は向こうからやって来た (集英社文庫 か 60-2)
角幡唯介
集英社


次にアグルーカの時に一緒に北極を旅した荻田君が本を出します。タイトルはずばり『北極男』。

北極男
荻田泰永
講談社


表紙のあべ弘士さんによるイラストを見てもわかるように、ごりごりとした冒険モノというより、ほのぼのとした雰囲気の仕上がりの本になってます。北極の魅力にとらわれて人生を彷徨する荻田君の青春の記録です。

先日見本が届いたので開いたところ、びっくり。表紙の裏側に、見開き2ページで橇を引く私の写真が載っている。確かに撮影したのは荻田くんだが……。読者は間違いなく、この橇を引いている人は荻田君だと勘違いすると思うのだが。

ちなみに解説は私が書きました。「北極バカ一代」。手にとったらついでに読んでみてください。

最後にもう一つ。
明日午後9時からテレビ東京で放映される「世界なぜそこに?日本人」に、2001年に一緒にニューギニアを探検した藤原一孝さんが紹介されるそうです。

http://www.tv-tokyo.co.jp/nazesoko/

このホームページにあるインドネシアの秘境に云々の、裸の現地人に囲まれた仙人みたいな人が藤原さんです。ぼくらとニューギニアに行った後、どうやら彼は現地に住み着き、ネットカフェを経営しているらしいという噂は時折聞いていましたが、まさかこんなになっているとは。

実は2001年に隊ではいろいろあって、私は藤原さんと意見が合わなくなって一人で帰国しました。だからその後、彼がどのようになっているのか、ほとんど知りません。手紙も出さなければ、電話もしたことがなかったので。

写真を見る限り、『闇の奥』のクルツそのものだ。私も今から番組が楽しみです。

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