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『The Espn Pro Football Encyclopedia』

2007年10月01日 19時28分40秒 | アメリカンフットボール
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NFLのシーズンインに合わせて、例年選手名鑑に類するものを購入している。ネットで最新情報は入手できるがやはり手元にあると観戦に便利だからだ。日本国内の名鑑と地元アメリカのものをそれぞれ1冊ずつ程度に絞っている。
今年は国内はベースボール・マガジン社の『NFL YEAR BOOK 2007』を購入した。洋書は過去SportingNewsの『PRO FOOTBALL REGISTER』や『PRO FOOTBALL GUIDE』、Officialを冠した『NFL RECORD&FACT BOOK』といったものや、雑誌形式のものをよく購入していた。
今回アマゾンを見ていて興味を持ったのが本書だ。シーズンの観戦用には適さないが、NFLのデータブックとして手に入れたくなった。NFLの観戦暦も間もなく20年を迎える。あの時のあのポジションには誰それがいたといった過去の思い出が不意に蘇るがそれを記憶の引き出しからパッと思い出せなくなってきた。それに対して最適に感じられるのが本書だった。

サイズは電話帳並。「商品の寸法: 27.7 x 21.1 x 4.8 cm」と書かれているが、実際にはそれ以上の厚みがある。1536ページと聞くだけで笑ってしまうような分厚さだ。
アメリカンフットボールは記録のスポーツではあるが、その記録はボール周りにおいてのみである。パサー、ランナー、レシーバーは様々なスタッツが残るが、それ以外のポジションはどうしても記録からその選手の能力を測ることが難しい。その悩みは本書に顕著に現れている。

目次やIntroductionなどの後に本編。最初が「プロフットボールの歴史」だったりする。その後、「プロフットボールの戦術の進化」がフォーメーションの図式入りで語られる。続いて「プロフットボールのテレビ放映」について割かれているのがこのスポーツの大きな特徴と言えるかもしれない。ようやく「フットボールスタッツガイド」として本書で扱われるスタッツについて語られる。

○THE PLAYER REGISTER
過去にNFLに在籍した選手の記録一覧だ。ただし、ラン、パス、レシーヴのみ詳細に記載され、その他のポジションの選手は出場試合数といったものしか書かれていない。

○THE KICKING REGISTER
TFPやFGの記録集。

○THE DEFENSE AND SPECIALIST REGISTER
リターン、インターセプト、サック、パントの記録集。

○THE STARTERS
非常に興味深い各チームの年度毎のスターターリスト。何年のあるチームのこのポジションが誰だったか一目で分かる。デプスまでは書かれていないが。

○THE HEAD COACHES
ヘッドコーチの記録。

○THE GAMES
過去の全試合のボックススコアと、40年代以降あたりからは簡単なスタッツも記載されている。

○A HISTORY OF MONDAY NIGHT FOOTBALL
過去の記憶に残るMNF20試合について書かれている。試合結果については「THE GAMES」の方が詳しい。

○THE HISTORICAL RECORD
各シーズンのチームスタッツ、各個人スタッツのトップ5、コメントが記載。70年以降はNFC、AFCでそれぞれ1ページずつとかなり詳細な内容となっている。

○THE PLAYOFFS
プレイオフ各試合の詳細なスタッツやコメントが記載されている。

○THE SUPER BOWL
1試合を半ページ使って書かれている。

○THE ALL-TIME LEADERS
様々なスタッツの通算・年間・試合それぞれのベスト100(一部はベスト50など)が掲載されている。ユニークなのは、年間16試合計算に修正されているという点。もちろん修正されていない記録も書かれているが、初期の並び順は修正されたものだったりする。この辺りの考え方はアメリカ人らしいと言えるだろう。

○CHRONOLOGY OF NFL RECORD
これも日本では珍しい表記法。主に年間単位で更新されるごとに表示されている。例えばラッシングヤードでは、クリフ・バトルズが1937年までトップだったが、それをクラーク・ヒンクルが抜き、スティーヴ・ヴァン・バレン、ジョー・ペリー、ジム・ブラウンが更新していき、1984年にウォルター・ペイトン、2002年にエミット・スミスがトップの座を奪ったことが読み取れる。

○THE PRO FOOTBALL HALL OF FAME
ホールオブフェイムに選ばれた人たちのリストと同時に最終選考まで残りながら落選している人たちのリストも掲載。年度別の最終選考に残ったメンバーと選ばれた人のリストもある。

○ALL-PRO AND PRO BOWL TEAMS
オールプロは各種選考機関の集計という形になっている。プロボウルは年度ごとではなく選手単位で記載されている。

○AWARDS
各種賞を年度別に記載。

○GREAT PERFORMANCES
ロンゲスト・ラッシング・プレイなど際立った記録について掲載している。

○THE PRO FOOTBALL DRAFT
年度毎にチーム別でドラフト指名選手を掲載している。非常に興味深いのは、その選手がそのチームでプレイした試合数、およびNFLでプレイした試合数が書かれていること。またそのチームで50試合以上プレイした選手は太字で表記され、ドラフトの成功失敗が一目で分かる作りになっている。

○THE STADIUMS
チーム毎にスタジアムの変遷が分かるようになっている。特に命名権売買が盛んなこともあり、スタジアム名の変化も書かれているのがありがたい。

○SHORT-LIVED CHALLENGERS TO THE NFL
AFLやUSFLなどNLFに対抗して作られたプロフットボールリーグについて書かれている。記録が残っているものはかなり詳しく記載されている(例外あり)。

最後に記録集計をどう行ったかや著者についての記載がある。本書は表紙は厚紙となっているが、その裏側と折り返しにもいろいろと書かれていて、とにかくこれでもかというくらいの情報量だ。こういった本を出版する情熱にまず敬意を表したい。パラパラと眺めているだけでNFLファンにはたまらない一冊と言えるだろう。


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