フリーフリッカーやHBパスなどNFLでもトリッキーなプレイコールは時々行われる。ショットガン体型でQBの位置にRBがセットするワイルドキャットフォーメーションも過去にも使われてきたものだ。マイアミが特殊だったのは、これを目先を変えるための一度きりのプレイとして使ったのではなく、一試合中に何度も使って戦術の域にまで高めた点がNFLでは目新しかった。つまり、単なる体型のレベルではなく、運用の面でユニークな試みだったのだ。
他のチームもマイアミに刺激されてワイルドキャットフォーメーションからのプレイを試みるケースは少なくない。ただそれらはあくまでもトリックプレイとしての運用だった。オークランドがマイアミのような展開を志しているようだが、まだ実戦に投入するには至っていない(今週の試合は見ていないが)。
そんな中でサンフランシスコが一試合で数プレイこの体型を利用した(第1クォーターに2回使用)。試合中明確な好結果には至らなかったが、ちょっとした驚きを感じた。サンフランシスコのオフェンスコーディネイターと言えばマイク・マーツだ。セントルイスをスーパーボウルに導いたりと攻撃の手腕は非常に高いものがある。特にパス攻撃には定評がある。その彼がワイルドキャットの多用という運用を見せたことに驚いたのだ。確かに先発QBが交代し、パス攻撃に不安を抱いている事情があるから、こうした取り組みも一つの方法だろう。一方でこのシステムがフットボールの攻撃の戦術に大きな変化をもたらす可能性も否定できない。
日本で昔日大や関学がショットガン体型からの攻撃のバリエーションを模索していた時期があったが、QBがセットバックするフォーメーションに比べてショットガン体型はまだまだいろんな可能性が秘められているように感じる。以前NFLではサードダウンロングのパスシチュエーション以外ではあまり使われなかったが、最近はかなり使用機会が増えている印象がある。ラン攻撃との相性の悪さは指摘されるところだが、ダイレクトスナップからのラン攻撃が機能するようになればまた違った運用法が出てくるかもしれない。もちろん守備のアジャストの早さもNFLの特徴であり、ちょっとくらい上手くいった程度ではすぐに対応されて使われなくなる可能性もあるのだが。いろんなチームが取り入れる中で劇的変化が起きる事もありえるだけに、今後もこのフォーメーションからは目が離せそうにない。
◇Denver(5-4) 34-30 Cleveland(3-6)
第4クォーター開始時に10点リードしていながらホームで逆転負けを喫したクリーヴランド。先発した2年目のQBブレイディ・クインは23/35で239ヤード2TDと悪くない結果だった。RBジャマール・ルイスが19回60ヤード1TD。TEケレン・ウィンズローが10回111ヤード2TDと活躍したが第4クォーターにファンブルロストしたことが逆転のきっかけとなっている。守備の脆さはずっと指摘されていることだけに、もう少しどうにかならないものか。
総ネットヤードが564ヤードに達したデンバー。QBジェイ・カトラーは24/42で447ヤード3TD1INTと投げまくり、チームを勝利に導いた。ルーキーWRエディー・ロイヤルは93ヤードTDレシーヴを含む6回164ヤードと大活躍を見せた。ラッシングは前半にRBライアン・トレインとRBセルヴィン・ヤングを負傷で失った。初先発となったトレインは12回68ヤード1TDと活躍したがIR入りとなってしまった。2週で3人のRBがIR入りし、エースRBのヤングも故障がち。後半はFBペイトン・ヒリスがRBとして起用されたが8回24ヤードという成績だった。
◇New Orleans(4-5) 20-34 Atlanta(6-3)
総ネットヤード521ヤード、QBドリュー・ブリーズが422ヤードのパスを投げながら20点しか取れずにニューオーリンズは敗れた。ブリーズは31/58で2TD3INT。ファーストプレイでインターセプトを喫し、更にキャッチアップの場面で2つのインターセプトとなった。ブリーズの出来の問題というよりも58回もパスを投げるという状況に問題があると思う。タイムオブポゼッションでもアトランタを下回っており、パスオリエンテッドの攻撃スタイルに課題があるのは以前から分かっていたことだ。WRマーカス・コルストンが7回140ヤードと今季初の100ヤードレシーヴを達成した。
ターンオーバーを許さない堅実なフットボールが冴えたアトランタ。RBマイケル・ターナーが27回96ヤード1TDと本領を発揮した。QBマット・ライアンは16/23で248ヤード2TDと安定した出来。ホームで強い今季の戦いぶりを象徴するような試合だった。
◎Tennessee(9-0) 21-14 Chicago(5-4)
無敗を誇るテネシーが強力なシカゴディフェンスに苦しめられた。これまでの好調を支えたRB陣が完璧に封じ込まれた。RBレンデイル・ホワイトが10回14ヤード、RBクリス・ジョンソンは14回8ヤードと信じられないような数字だった。だが、それでも勝ち切る力を持っているのが今のテネシーだ。QBケリー・コリンズが30/41で289ヤード2TDと素晴らしいスタッツを残した。短いパスを丁寧に通してラッシングの不振を帳消しにした。WRブランドン・ジョーンズが8回82ヤード、TEボー・スケイフが10回78ヤードとコリンズのターゲットとして活躍した。
シカゴはQBレックス・グロスマンが安定感を欠いた印象だ。QBカイル・オートンの負傷を受けての先発出場で、最初のドライブを75ヤード進めてTDを奪うなど見せ場もあったが、次のドライブでインターセプトを喫するとその後8回続けてパントに追い込まれるという内容だった。20/37で173ヤード1TD1INT。RBマット・フォルテは20回72ヤードといい走りを見せた。レシーヴでも7回54ヤードと活躍した。
◎Jacksonville(4-5) 38-14 Detroit(0-9)
ジャクソンヴィル不振の要因は自慢のRB陣が機能しないせいだ。OLに故障者が続出したこともあってグラウンドアタックができず、それが攻撃の不振へと繋がっている。しかし、デトロイトは満足な守備ができなかった。RBフレッド・テイラーが18回80ヤード、RBモーリス・ジョーンズ・ドリューが11回70ヤード3TDとブレイク。ランが安定するとQBへの負担も軽減され、QBデイヴィッド・ギャラードは18/25で238ヤード2TDと安定した内容だった。
QBジョン・キトナに続きQBダン・オルラヴスキーも負傷したデトロイトは加入したばかりのQBダンテ・カルペッパーを先発に据えた。いきなりインターセプトを喫したりもしたが、ロングパスには彼らしさも垣間見えた。5/10で104ヤード1INTという成績だった。後半変わって出場したのが2年目のQBドリュー・スタントン。6/8で94ヤード1TDと数字は悪くないが大差がついてからの内容だけに評価はこれだけではできないだろう。RBケヴィン・スミスが23回96ヤード1TDと活躍したが、キャッチアップが必要な場面でラン主体の攻撃ではあまり評価に繋がらないだろう。WRカルヴィン・ジョンソンが2回92ヤードとビッグプレイメイカーぶりを発揮した。
◇Baltimore(6-3) 41-13 Houston(3-6)
ヒューストンはQBセイジ・ローゼンフェルズが4つのインターセプトを喫する大乱調。23/38で294ヤード1TD4INTとパス自体は通っていたのだが。キャッチアップの場面での2インターセプトで勝負が決した。ラッシングはRBライアン・モーツが7回34ヤードでベスト。WRケヴィン・ウォルターが4回85ヤード1TDと活躍した。
強力な守備と安定したラン攻撃を基本に戦う最もオーソドックスなフットボールができつつあるボルチモア。QBジョー・フラッコは15/23で185ヤード2TDと堅実な成績を残した。RBウィリス・マゲイヒーが25回112ヤード2TDとボールコントロールに貢献した。
◇Seattle(2-7) 19-21 Miami(5-4)
マイアミがホームで接戦を制した。それを支えたのがワイルドキャットフォーメーションだ。3回のTDのうち2回がこの体型からのランだった。QBチャド・ペニントンは22/36で209ヤード1TD1INT。RBリッキー・ウィリアムズが12回105ヤード1TDと活躍した。これで勝ち星が先行。混戦のAFC東の台風の目になるかもしれない。
2点コンバージョンに失敗し敗れたシアトル。QBセネカ・ウォレスは21/38で185ヤード1TDと相変わらずアベレージが短め。RBジュリアス・ジョーンズが16回88ヤードといいパフォーマンスを見せた。堅実な戦い方はできているが、勝ち切るにはブレイクする要素が必要だ。QBマット・ハッセルベックの復帰を待つしかないのか。
◎Green Bay(4-5) 27-28 Minnesota(5-4)
試合内容はミネソタが圧倒しながらミスも多く薄氷の勝利となった。大エースRBエイドリアン・ピーターソンが存在感を見せ、30回192ヤード1TDの大活躍。これによりタイムオブポゼッションも36分5秒と優位に立ちながら、3つのインターセプトやパントリターンTDを許したことであわや逆転負けとなるFGの機会を与えてしまった。QBガス・ファーロットは安定感に欠け、15/28で151ヤード2TD3INTと混戦の原因を作った。WR陣が全く目立たず、RBチェスター・テイラーの4回84ヤードが飛びぬけたベストの成績だった。
激しいパスラッシュの前に苦しんだグリーンベイは総ネットヤードが184ヤード止まりに終わった。サックは4つだけで済んだが、2度セーフティを許すという厳しい内容だった。QBアーロン・ロジャースは15/26で142ヤードと封じ込まれた。RBライアン・グラントは16回75ヤード1TDと悪くない出来だった。Kメイソン・クロスビーの52ヤードのFGが外れて敗北したが、完敗とも言える試合内容からよくここまで食い下がったものだ。ただ攻撃陣に関してはプレイの精度を上げていく必要があるだろう。
◎Buffalo(5-4) 10-20 New England(6-3)
点差以上に大差のついた試合だった。総ネットヤード168ヤード、タイムオブポゼッション22分20秒、二つのインターセプトを喫したバッファローは、為す術なく敗れた印象だ。守備ではパスラッシュが全く機能しなかったことが敗因となった。攻撃でも保守的なプレイコールが目立ち、仕掛ける場面を見ることができずに終わってしまった印象だ。5勝3敗同士とはいえ、敵地でこのような戦いぶりでは今後が心配になる。チャレンジャーとしての戦い方ができなければこのままずるずると後退してしまいそうだ。スタッツはQBトレント・エドワーズが13/23で120ヤード1TD2INTと散々の内容、RBマーショウン・リンチは14回46ヤードに終わった。
ニューイングランドはらしい勝ち方だった。後半の徹底したボールコントロールは勝利への執念が感じられた。大エースのQBトム・ブレイディを失ってもここまで戦えるチーム力と、何よりもコーチ陣の精神的強さが感じられる。QBマット・キャッセルは22/32で234ヤード。RBベンジャーヴァス・グリーン・エリスは26回105ヤード1TDと活躍。WRウェス・ウェルカーが9回107ヤードとキャッセルを助けた。
◇St.Louis(2-7) 3-47 NY Jets(6-3)
どん底へ舞い戻ったセントルイスは5つのターンオーバーを許したことが大敗へと繋がった。そのうち4つが前半で、0-40と屈辱的な点差でハーフタイムを迎えることとなる。QBマーク・バルジャーは6/13で65ヤード1INTの成績で前半だけで交代、QBトレント・グリーンは5/10の70ヤード1INTのスタッツだった。攻撃の不調が失点に結びつく最悪の展開で今後にも不安を残す。
ジェッツにとっては理想的な試合だ。大量リードを奪い、ラッシングを多用して時間をコントロールする形に持ち込んだ。QBブレット・ファーヴは14/19で167ヤード1TDと彼にとっては低い数字だが、QBの負担が軽減され、これまで目立っていたインターセプトも開幕戦以来の0という数字になった。RBトーマス・ジョーンズが26回149ヤード3TD、RBレオン・ワシントンも12回54ヤード。二人で38回キャリーしたことになり、37分3秒というタイムオブポゼッションをもたらした。パスのターゲットではTEダスティン・ケラーが6回107ヤードと一人飛び抜けた数字を残した。
◇Carolina(7-2) 17-6 Oakland(2-7)
QBジェイク・デロームに何が起きたのか。7/27で72ヤード1TD4INTと最悪の内容。受けたサックは2回だけなので、この乱調の原因はスタッツからだけでは見えてこない。攻撃陣でただ一人奮闘したのがRBディアンジェロ・ウィリアムズだ。19回140ヤード1TDと総ネットヤードの2/3近くを一人で稼いだ。勝因は守備にあるが、それ以上にオークランドの攻撃の弱さに助けられたというのが事実だろう。
オークランドは総ネットヤードで相手を上回り、タイムオブポゼッションは37分2秒と優位に立った。ターンオーバーも3回奪われたがそれでも相手より少ない。先週はアトランタに完封負けで、この試合もFG2本のみと攻撃の不振が極まっている。先発したQBアンドリュー・ウォルターは14/32で143ヤード2INTとチームを牽引できなかった。RBジャスティン・ファーガスは22回89ヤードと健闘したが勝利には結びつかなかった。サックを5回受けたのはOLの責任かQBの責任か見えてこない。ペナルティ10回83ヤードはカロライナの4回40ヤードを大きく上回り、敗因の一つと言えるだろう。
◎Indianapolis(5-4) 24-20 Pittsburgh(6-3)
第8週のジャイアンツ戦といいこの試合といい、ピッツバーグは勝てる試合をホームで落としている。総ネットヤードやタイムオブポゼッションでは相手を上回り、リードを保つ展開に持ち込みながら自滅している。3つのインターセプトのうち1つは最後のヘイルメリーパスだから除くと、残り2回は自陣でのもので、どちらもTDに結び付けられた。強力なプレッシャーを受けたり、レシーバーのミスだったりではなく、2回ともQBベン・ロスリスバーガーの不用意なミスだ。29/41で280ヤード3INTはラッシングが出ない中ではよく投げていたのだが、2つのミスが致命傷となった。RBウィリー・パーカーが再び欠場で、RBメウェルデ・ムーアが先発し24回57ヤード2TDと封じられた。第4クォーターに敵陣ゴール前まで迫りながら、あと1ヤードが取れずにFGに終わったことが響いた。WRハインズ・ワードが8回112ヤードと気を吐いたが勝利には至らなかった。
ジャイアンツ戦と似ているもう一つの点がターンオーバーを奪えなかったことだ。イーライと同じくQBペイトン・マニングもプレッシャーによく耐え、21/40で240ヤード3TDと結果を残した。WRレジー・ウェインが勝負どころで活躍し、6回114ヤード1TDをあげた。ランはRBジョセフ・アダイが12回34ヤード、RBドミニク・ローズが7回28ヤードと苦戦した。相手のミスに助けられながらしぶとく勝っていく戦い方はさすがと言えるだろう。決してチーム状態はいいとは言いがたいが、それでも勝ち星先行を保つことでプレイオフの道がまだ閉ざされていない。
◎Kansas City(1-8) 19-20 San Diego(4-5)
終了間際にTDを決めトライフォーポイントで同点と思いきや、カンサスシティの選択はツーポイントコンバージョンだった。これは第2週でデンバーがサンディエゴ相手に成功させて勝利を収めた戦法だが、フットボールでのセオリーには反する。先週シカゴにオーバータイムで敗れていたことも影響したのか。だが、同点に追い付いたチームにモメンタムがある分オーバータイムでも有利と思われるのだが。結果これに失敗し敗戦。HCハーマン・エドワーズのこのコールは疑問が残る。
QBタイラー・シグペンは27/41で266ヤード3TDとかなりいい成績を残した。ターゲットはTEトニー・ゴンザレス10回113ヤード2TD、WRマーク・ブラッドリー9回81ヤード1TD、WRドゥウェイン・ボウ6回72ヤードと3人に絞られていた。この状態で守り切れないサンディエゴの守備に問題があるという感じだが。ランではRBダントレル・サヴェイジが12回44ヤード。残り3分からの60ヤードのキャッチアップオフェンスは次に繋がりそうな内容だったが、勝利には恵まれなかった。
サンディエゴは攻撃も振るわずに酷い試合内容だった。QBフィリップ・リヴァースは27/36で316ヤード2TD2INT。今シーズンはターンオーバーを奪えず許す試合展開が目に付く。RBラダニアン・トムリンソンは22回78ヤード。WRヴィンセント・ジャクソンが5回83ヤード、WRマルコム・フロイドが4回76ヤード1TD、TEアントニオ・ゲイツが8回66ヤード1TDと目立った。再建を図る守備は相手QBにプレッシャーを与えられず、パスカバーも低調だった。相手のパスターゲットが3人しかいないのにそれを止められない。後半はずっとパントに追い込んでいたものの、最後の最後にTDドライヴを許した。地区首位のデンバーとは1差ではあるが、浮上の兆しは見えてこない。
◎NY Giants(8-1) 36-31 Philadelphia(5-4)
守備の基本はランを止め、次にQBにプレッシャーを与えること。219ヤード走られては守備はボロボロだったと言わざるを得ない。フィラデルフィアはタイムオブポゼッションがわずか20分50秒。互いにミスの目立った前半は、奪ったターンオーバーを確実にTDに結び付けて3点差で折り返すことができた。後半開始のドライヴでTDを奪い一度はリードしたが、その後ずるずると点を取られた。それでも最後にキャッチアップする機会を得たが叶わずに敗れた。QBドノヴァン・マクナブは17/36で194ヤード3TD1INT。ラッシングはRBブライアン・ウェストブルックが13回26ヤードと機能せず、マクナブの3回35ヤードがリーダー。ボールコントロールできなかったことが守備の負担を増大させたのも事実だが、それ以上に守備の出来が悪かった。
ジャイアンツのQBイーライ・マニングは17/31で191ヤード2TD1INTと平凡な数字。際立ったのはラッシングで、RBブランドン・ジェイコブズが22回126ヤード2TD、RBデリック・ワードが17回53ヤード、RBアーマッド・ブラッドショーが5回38ヤード。傑出した強さを感じるチームではないが、昨年得た自信と勝負強さが勝利を呼び込んでいるのは確かだろう。イーライのクォーターバッキングをあまり評価していないのは変わらないが、この快進撃を止めることは難しそうだ。
◎San Francisco(2-7) 27-29 Arizona(6-3)
ホームで薄氷の勝利を飾ったアリゾナ。前半からリードを許し、第4クォーターにようやく逆転したが、最後は逆転されてもおかしくない場面が続いた。QBカート・ワーナーは32/42で328ヤード3TDと素晴らしい数字を残した。だが、ラッシングが全く機能せず、RBティム・ハイタワーは13回22ヤードに封じられ、混戦の要因となった。WRスティーヴ・ブレストンが7回124ヤード、WRアンクワン・ボールディンが7回92ヤード2TDと活躍した。
サンフランシスコは後半3つのターンオーバーを許し、接戦を落とした。それでもあと一歩までアリゾナを追い込んだ戦いぶりは評価に値する。今季初先発のQBショーン・ヒルは19/40で217ヤード2TD2INT。合格点とは言いがたいが、それでも最後に見せ場を作ったのは見事だ。RBフランク・ゴアが23回99ヤードと走りヒルを助けた。WRジェイソン・ヒルが6回82ヤードと活躍した。最後に残り20秒でゴール前1ヤードから2回ランプレイをしたところはQBへの信頼のなさが原因だろう。
他のチームもマイアミに刺激されてワイルドキャットフォーメーションからのプレイを試みるケースは少なくない。ただそれらはあくまでもトリックプレイとしての運用だった。オークランドがマイアミのような展開を志しているようだが、まだ実戦に投入するには至っていない(今週の試合は見ていないが)。
そんな中でサンフランシスコが一試合で数プレイこの体型を利用した(第1クォーターに2回使用)。試合中明確な好結果には至らなかったが、ちょっとした驚きを感じた。サンフランシスコのオフェンスコーディネイターと言えばマイク・マーツだ。セントルイスをスーパーボウルに導いたりと攻撃の手腕は非常に高いものがある。特にパス攻撃には定評がある。その彼がワイルドキャットの多用という運用を見せたことに驚いたのだ。確かに先発QBが交代し、パス攻撃に不安を抱いている事情があるから、こうした取り組みも一つの方法だろう。一方でこのシステムがフットボールの攻撃の戦術に大きな変化をもたらす可能性も否定できない。
日本で昔日大や関学がショットガン体型からの攻撃のバリエーションを模索していた時期があったが、QBがセットバックするフォーメーションに比べてショットガン体型はまだまだいろんな可能性が秘められているように感じる。以前NFLではサードダウンロングのパスシチュエーション以外ではあまり使われなかったが、最近はかなり使用機会が増えている印象がある。ラン攻撃との相性の悪さは指摘されるところだが、ダイレクトスナップからのラン攻撃が機能するようになればまた違った運用法が出てくるかもしれない。もちろん守備のアジャストの早さもNFLの特徴であり、ちょっとくらい上手くいった程度ではすぐに対応されて使われなくなる可能性もあるのだが。いろんなチームが取り入れる中で劇的変化が起きる事もありえるだけに、今後もこのフォーメーションからは目が離せそうにない。
◇Denver(5-4) 34-30 Cleveland(3-6)
第4クォーター開始時に10点リードしていながらホームで逆転負けを喫したクリーヴランド。先発した2年目のQBブレイディ・クインは23/35で239ヤード2TDと悪くない結果だった。RBジャマール・ルイスが19回60ヤード1TD。TEケレン・ウィンズローが10回111ヤード2TDと活躍したが第4クォーターにファンブルロストしたことが逆転のきっかけとなっている。守備の脆さはずっと指摘されていることだけに、もう少しどうにかならないものか。
総ネットヤードが564ヤードに達したデンバー。QBジェイ・カトラーは24/42で447ヤード3TD1INTと投げまくり、チームを勝利に導いた。ルーキーWRエディー・ロイヤルは93ヤードTDレシーヴを含む6回164ヤードと大活躍を見せた。ラッシングは前半にRBライアン・トレインとRBセルヴィン・ヤングを負傷で失った。初先発となったトレインは12回68ヤード1TDと活躍したがIR入りとなってしまった。2週で3人のRBがIR入りし、エースRBのヤングも故障がち。後半はFBペイトン・ヒリスがRBとして起用されたが8回24ヤードという成績だった。
◇New Orleans(4-5) 20-34 Atlanta(6-3)
総ネットヤード521ヤード、QBドリュー・ブリーズが422ヤードのパスを投げながら20点しか取れずにニューオーリンズは敗れた。ブリーズは31/58で2TD3INT。ファーストプレイでインターセプトを喫し、更にキャッチアップの場面で2つのインターセプトとなった。ブリーズの出来の問題というよりも58回もパスを投げるという状況に問題があると思う。タイムオブポゼッションでもアトランタを下回っており、パスオリエンテッドの攻撃スタイルに課題があるのは以前から分かっていたことだ。WRマーカス・コルストンが7回140ヤードと今季初の100ヤードレシーヴを達成した。
ターンオーバーを許さない堅実なフットボールが冴えたアトランタ。RBマイケル・ターナーが27回96ヤード1TDと本領を発揮した。QBマット・ライアンは16/23で248ヤード2TDと安定した出来。ホームで強い今季の戦いぶりを象徴するような試合だった。
◎Tennessee(9-0) 21-14 Chicago(5-4)
無敗を誇るテネシーが強力なシカゴディフェンスに苦しめられた。これまでの好調を支えたRB陣が完璧に封じ込まれた。RBレンデイル・ホワイトが10回14ヤード、RBクリス・ジョンソンは14回8ヤードと信じられないような数字だった。だが、それでも勝ち切る力を持っているのが今のテネシーだ。QBケリー・コリンズが30/41で289ヤード2TDと素晴らしいスタッツを残した。短いパスを丁寧に通してラッシングの不振を帳消しにした。WRブランドン・ジョーンズが8回82ヤード、TEボー・スケイフが10回78ヤードとコリンズのターゲットとして活躍した。
シカゴはQBレックス・グロスマンが安定感を欠いた印象だ。QBカイル・オートンの負傷を受けての先発出場で、最初のドライブを75ヤード進めてTDを奪うなど見せ場もあったが、次のドライブでインターセプトを喫するとその後8回続けてパントに追い込まれるという内容だった。20/37で173ヤード1TD1INT。RBマット・フォルテは20回72ヤードといい走りを見せた。レシーヴでも7回54ヤードと活躍した。
◎Jacksonville(4-5) 38-14 Detroit(0-9)
ジャクソンヴィル不振の要因は自慢のRB陣が機能しないせいだ。OLに故障者が続出したこともあってグラウンドアタックができず、それが攻撃の不振へと繋がっている。しかし、デトロイトは満足な守備ができなかった。RBフレッド・テイラーが18回80ヤード、RBモーリス・ジョーンズ・ドリューが11回70ヤード3TDとブレイク。ランが安定するとQBへの負担も軽減され、QBデイヴィッド・ギャラードは18/25で238ヤード2TDと安定した内容だった。
QBジョン・キトナに続きQBダン・オルラヴスキーも負傷したデトロイトは加入したばかりのQBダンテ・カルペッパーを先発に据えた。いきなりインターセプトを喫したりもしたが、ロングパスには彼らしさも垣間見えた。5/10で104ヤード1INTという成績だった。後半変わって出場したのが2年目のQBドリュー・スタントン。6/8で94ヤード1TDと数字は悪くないが大差がついてからの内容だけに評価はこれだけではできないだろう。RBケヴィン・スミスが23回96ヤード1TDと活躍したが、キャッチアップが必要な場面でラン主体の攻撃ではあまり評価に繋がらないだろう。WRカルヴィン・ジョンソンが2回92ヤードとビッグプレイメイカーぶりを発揮した。
◇Baltimore(6-3) 41-13 Houston(3-6)
ヒューストンはQBセイジ・ローゼンフェルズが4つのインターセプトを喫する大乱調。23/38で294ヤード1TD4INTとパス自体は通っていたのだが。キャッチアップの場面での2インターセプトで勝負が決した。ラッシングはRBライアン・モーツが7回34ヤードでベスト。WRケヴィン・ウォルターが4回85ヤード1TDと活躍した。
強力な守備と安定したラン攻撃を基本に戦う最もオーソドックスなフットボールができつつあるボルチモア。QBジョー・フラッコは15/23で185ヤード2TDと堅実な成績を残した。RBウィリス・マゲイヒーが25回112ヤード2TDとボールコントロールに貢献した。
◇Seattle(2-7) 19-21 Miami(5-4)
マイアミがホームで接戦を制した。それを支えたのがワイルドキャットフォーメーションだ。3回のTDのうち2回がこの体型からのランだった。QBチャド・ペニントンは22/36で209ヤード1TD1INT。RBリッキー・ウィリアムズが12回105ヤード1TDと活躍した。これで勝ち星が先行。混戦のAFC東の台風の目になるかもしれない。
2点コンバージョンに失敗し敗れたシアトル。QBセネカ・ウォレスは21/38で185ヤード1TDと相変わらずアベレージが短め。RBジュリアス・ジョーンズが16回88ヤードといいパフォーマンスを見せた。堅実な戦い方はできているが、勝ち切るにはブレイクする要素が必要だ。QBマット・ハッセルベックの復帰を待つしかないのか。
◎Green Bay(4-5) 27-28 Minnesota(5-4)
試合内容はミネソタが圧倒しながらミスも多く薄氷の勝利となった。大エースRBエイドリアン・ピーターソンが存在感を見せ、30回192ヤード1TDの大活躍。これによりタイムオブポゼッションも36分5秒と優位に立ちながら、3つのインターセプトやパントリターンTDを許したことであわや逆転負けとなるFGの機会を与えてしまった。QBガス・ファーロットは安定感に欠け、15/28で151ヤード2TD3INTと混戦の原因を作った。WR陣が全く目立たず、RBチェスター・テイラーの4回84ヤードが飛びぬけたベストの成績だった。
激しいパスラッシュの前に苦しんだグリーンベイは総ネットヤードが184ヤード止まりに終わった。サックは4つだけで済んだが、2度セーフティを許すという厳しい内容だった。QBアーロン・ロジャースは15/26で142ヤードと封じ込まれた。RBライアン・グラントは16回75ヤード1TDと悪くない出来だった。Kメイソン・クロスビーの52ヤードのFGが外れて敗北したが、完敗とも言える試合内容からよくここまで食い下がったものだ。ただ攻撃陣に関してはプレイの精度を上げていく必要があるだろう。
◎Buffalo(5-4) 10-20 New England(6-3)
点差以上に大差のついた試合だった。総ネットヤード168ヤード、タイムオブポゼッション22分20秒、二つのインターセプトを喫したバッファローは、為す術なく敗れた印象だ。守備ではパスラッシュが全く機能しなかったことが敗因となった。攻撃でも保守的なプレイコールが目立ち、仕掛ける場面を見ることができずに終わってしまった印象だ。5勝3敗同士とはいえ、敵地でこのような戦いぶりでは今後が心配になる。チャレンジャーとしての戦い方ができなければこのままずるずると後退してしまいそうだ。スタッツはQBトレント・エドワーズが13/23で120ヤード1TD2INTと散々の内容、RBマーショウン・リンチは14回46ヤードに終わった。
ニューイングランドはらしい勝ち方だった。後半の徹底したボールコントロールは勝利への執念が感じられた。大エースのQBトム・ブレイディを失ってもここまで戦えるチーム力と、何よりもコーチ陣の精神的強さが感じられる。QBマット・キャッセルは22/32で234ヤード。RBベンジャーヴァス・グリーン・エリスは26回105ヤード1TDと活躍。WRウェス・ウェルカーが9回107ヤードとキャッセルを助けた。
◇St.Louis(2-7) 3-47 NY Jets(6-3)
どん底へ舞い戻ったセントルイスは5つのターンオーバーを許したことが大敗へと繋がった。そのうち4つが前半で、0-40と屈辱的な点差でハーフタイムを迎えることとなる。QBマーク・バルジャーは6/13で65ヤード1INTの成績で前半だけで交代、QBトレント・グリーンは5/10の70ヤード1INTのスタッツだった。攻撃の不調が失点に結びつく最悪の展開で今後にも不安を残す。
ジェッツにとっては理想的な試合だ。大量リードを奪い、ラッシングを多用して時間をコントロールする形に持ち込んだ。QBブレット・ファーヴは14/19で167ヤード1TDと彼にとっては低い数字だが、QBの負担が軽減され、これまで目立っていたインターセプトも開幕戦以来の0という数字になった。RBトーマス・ジョーンズが26回149ヤード3TD、RBレオン・ワシントンも12回54ヤード。二人で38回キャリーしたことになり、37分3秒というタイムオブポゼッションをもたらした。パスのターゲットではTEダスティン・ケラーが6回107ヤードと一人飛び抜けた数字を残した。
◇Carolina(7-2) 17-6 Oakland(2-7)
QBジェイク・デロームに何が起きたのか。7/27で72ヤード1TD4INTと最悪の内容。受けたサックは2回だけなので、この乱調の原因はスタッツからだけでは見えてこない。攻撃陣でただ一人奮闘したのがRBディアンジェロ・ウィリアムズだ。19回140ヤード1TDと総ネットヤードの2/3近くを一人で稼いだ。勝因は守備にあるが、それ以上にオークランドの攻撃の弱さに助けられたというのが事実だろう。
オークランドは総ネットヤードで相手を上回り、タイムオブポゼッションは37分2秒と優位に立った。ターンオーバーも3回奪われたがそれでも相手より少ない。先週はアトランタに完封負けで、この試合もFG2本のみと攻撃の不振が極まっている。先発したQBアンドリュー・ウォルターは14/32で143ヤード2INTとチームを牽引できなかった。RBジャスティン・ファーガスは22回89ヤードと健闘したが勝利には結びつかなかった。サックを5回受けたのはOLの責任かQBの責任か見えてこない。ペナルティ10回83ヤードはカロライナの4回40ヤードを大きく上回り、敗因の一つと言えるだろう。
◎Indianapolis(5-4) 24-20 Pittsburgh(6-3)
第8週のジャイアンツ戦といいこの試合といい、ピッツバーグは勝てる試合をホームで落としている。総ネットヤードやタイムオブポゼッションでは相手を上回り、リードを保つ展開に持ち込みながら自滅している。3つのインターセプトのうち1つは最後のヘイルメリーパスだから除くと、残り2回は自陣でのもので、どちらもTDに結び付けられた。強力なプレッシャーを受けたり、レシーバーのミスだったりではなく、2回ともQBベン・ロスリスバーガーの不用意なミスだ。29/41で280ヤード3INTはラッシングが出ない中ではよく投げていたのだが、2つのミスが致命傷となった。RBウィリー・パーカーが再び欠場で、RBメウェルデ・ムーアが先発し24回57ヤード2TDと封じられた。第4クォーターに敵陣ゴール前まで迫りながら、あと1ヤードが取れずにFGに終わったことが響いた。WRハインズ・ワードが8回112ヤードと気を吐いたが勝利には至らなかった。
ジャイアンツ戦と似ているもう一つの点がターンオーバーを奪えなかったことだ。イーライと同じくQBペイトン・マニングもプレッシャーによく耐え、21/40で240ヤード3TDと結果を残した。WRレジー・ウェインが勝負どころで活躍し、6回114ヤード1TDをあげた。ランはRBジョセフ・アダイが12回34ヤード、RBドミニク・ローズが7回28ヤードと苦戦した。相手のミスに助けられながらしぶとく勝っていく戦い方はさすがと言えるだろう。決してチーム状態はいいとは言いがたいが、それでも勝ち星先行を保つことでプレイオフの道がまだ閉ざされていない。
◎Kansas City(1-8) 19-20 San Diego(4-5)
終了間際にTDを決めトライフォーポイントで同点と思いきや、カンサスシティの選択はツーポイントコンバージョンだった。これは第2週でデンバーがサンディエゴ相手に成功させて勝利を収めた戦法だが、フットボールでのセオリーには反する。先週シカゴにオーバータイムで敗れていたことも影響したのか。だが、同点に追い付いたチームにモメンタムがある分オーバータイムでも有利と思われるのだが。結果これに失敗し敗戦。HCハーマン・エドワーズのこのコールは疑問が残る。
QBタイラー・シグペンは27/41で266ヤード3TDとかなりいい成績を残した。ターゲットはTEトニー・ゴンザレス10回113ヤード2TD、WRマーク・ブラッドリー9回81ヤード1TD、WRドゥウェイン・ボウ6回72ヤードと3人に絞られていた。この状態で守り切れないサンディエゴの守備に問題があるという感じだが。ランではRBダントレル・サヴェイジが12回44ヤード。残り3分からの60ヤードのキャッチアップオフェンスは次に繋がりそうな内容だったが、勝利には恵まれなかった。
サンディエゴは攻撃も振るわずに酷い試合内容だった。QBフィリップ・リヴァースは27/36で316ヤード2TD2INT。今シーズンはターンオーバーを奪えず許す試合展開が目に付く。RBラダニアン・トムリンソンは22回78ヤード。WRヴィンセント・ジャクソンが5回83ヤード、WRマルコム・フロイドが4回76ヤード1TD、TEアントニオ・ゲイツが8回66ヤード1TDと目立った。再建を図る守備は相手QBにプレッシャーを与えられず、パスカバーも低調だった。相手のパスターゲットが3人しかいないのにそれを止められない。後半はずっとパントに追い込んでいたものの、最後の最後にTDドライヴを許した。地区首位のデンバーとは1差ではあるが、浮上の兆しは見えてこない。
◎NY Giants(8-1) 36-31 Philadelphia(5-4)
守備の基本はランを止め、次にQBにプレッシャーを与えること。219ヤード走られては守備はボロボロだったと言わざるを得ない。フィラデルフィアはタイムオブポゼッションがわずか20分50秒。互いにミスの目立った前半は、奪ったターンオーバーを確実にTDに結び付けて3点差で折り返すことができた。後半開始のドライヴでTDを奪い一度はリードしたが、その後ずるずると点を取られた。それでも最後にキャッチアップする機会を得たが叶わずに敗れた。QBドノヴァン・マクナブは17/36で194ヤード3TD1INT。ラッシングはRBブライアン・ウェストブルックが13回26ヤードと機能せず、マクナブの3回35ヤードがリーダー。ボールコントロールできなかったことが守備の負担を増大させたのも事実だが、それ以上に守備の出来が悪かった。
ジャイアンツのQBイーライ・マニングは17/31で191ヤード2TD1INTと平凡な数字。際立ったのはラッシングで、RBブランドン・ジェイコブズが22回126ヤード2TD、RBデリック・ワードが17回53ヤード、RBアーマッド・ブラッドショーが5回38ヤード。傑出した強さを感じるチームではないが、昨年得た自信と勝負強さが勝利を呼び込んでいるのは確かだろう。イーライのクォーターバッキングをあまり評価していないのは変わらないが、この快進撃を止めることは難しそうだ。
◎San Francisco(2-7) 27-29 Arizona(6-3)
ホームで薄氷の勝利を飾ったアリゾナ。前半からリードを許し、第4クォーターにようやく逆転したが、最後は逆転されてもおかしくない場面が続いた。QBカート・ワーナーは32/42で328ヤード3TDと素晴らしい数字を残した。だが、ラッシングが全く機能せず、RBティム・ハイタワーは13回22ヤードに封じられ、混戦の要因となった。WRスティーヴ・ブレストンが7回124ヤード、WRアンクワン・ボールディンが7回92ヤード2TDと活躍した。
サンフランシスコは後半3つのターンオーバーを許し、接戦を落とした。それでもあと一歩までアリゾナを追い込んだ戦いぶりは評価に値する。今季初先発のQBショーン・ヒルは19/40で217ヤード2TD2INT。合格点とは言いがたいが、それでも最後に見せ場を作ったのは見事だ。RBフランク・ゴアが23回99ヤードと走りヒルを助けた。WRジェイソン・ヒルが6回82ヤードと活躍した。最後に残り20秒でゴール前1ヤードから2回ランプレイをしたところはQBへの信頼のなさが原因だろう。
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