環境問題スペシャリスト 小澤徳太郎のブログ

「経済」 「社会」(福祉) 「環境」、不安の根っこは同じだ!

「将来不安」の解消こそ、政治の最大のターゲットだ

今朝、なんと「30年来の疑問に対する回答」を発見

2007-01-14 07:12:07 | 政治/行政/地方分権


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人生には不思議としか思えない、絶妙なタイミングで関心事に遭遇することがあります。今朝はそんな体験をし、気分が大変高揚しています。今年1月6日のブログで「なぜ混ざらない『下水汚泥』と『台所の生ゴミ』」を書き、その結びで、次のように書きました。

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地球環境問題が日常の話題に上るようになり、廃棄物問題が極めて重要な問題として、産業界のみならず、国全体の問題として認識され、「循環型社会」の必要性がわが国の各省庁の白書や報告書の中に将来の望ましい姿として描かれるようになった現在、はたして、毎日わが国で排出され続けている下水処理場から出る「汚泥」と台所からの「生ゴミ」は、相変わらず、すんなりとは混ざらないものなのでしょうか?
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実は、上記の記述は私が初めて書いた本「いま、環境・エネルギー問題を考える」(1992年7月、ダイヤモンド社)の「第1章 視点の相違」で、具体的な事例として紹介したものをベースに書いたものです


今朝、なんと30年以上前からいだき続けて来た上記の「私の素朴な疑問」に対する具体的な回答に、偶然にもブログ「リンク切れで御免」上で遭遇したのです。

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国交省 下水汚泥・生ゴミ一体処理
バイオマス活用促進

国土交通省は平成19年度から、環境省などと連携し、下水道施設を利用したバイオマス(生物由来資源)活用の拡充策を進める。下水汚泥から天然ガスの代替燃料となる「バイオガス」を精製する事例はこれまでもあったが、生ゴミや屎尿(しにょう)なども一体的に処理することでより効率的にバイオマスの活用を進め、二酸化炭素(CO2)の排出を削減して地球温暖化防止を図る。

ご関心のある方は 「リンク切れで御免」   

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この情報は、特にバイオマスに関心のある方やこの道の専門家にとっては目に止まるかもしれませんが、一般の方には目にとまらない情報です。しかし、私にとっては特筆すべき大変貴重な記事でした。「リンク切れで御免」の管理者の方、本当にありがとうございます。

なにしろ30数年待ち望んでいた回答だからです。ということは、この「国交省 下水汚泥・生ゴミ一体化処理」の計画はバイオマス分野で最先端を行くスウェーデンから遅れること30年と言えないこともありません。

私の1月6日のブログ「なぜ混ざらない下水汚泥と台所の生ゴミ」は今なお続く日本の行政の強固な縦割り組織の具体例として書いたものです。環境問題(ここでは地球温暖化)がついに日本の強固な行政の縦割りを壊すまでに至ったのでしょうか。 日本の官僚の環境問題に対する認識がやっとそこまで高まったのでしょうか。

ちなみに、「なぜ混ざらない下水汚泥と台所の生ゴミ」の調査結果は73年にスウェーデン大使館に入館した私が「最初の報告書」としてスウェーデン環境保護庁へ送った記念すべき報告の内容だったのです。

昨年2月に出版した私の本「スウェーデンに学ぶ『持続可能な社会』」がきっかけで意見交換をするようになった岡野守也さん(サングラハ教育・心理研究所主幹)の言葉を借りれば、このような不思議な現象は「シンクロニシティ」 (岡野さん、専門用語では「同時性」、「共時性」とおっしゃったでしょうか?)というのかも知れません。以下はご参考まで。

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さて、それでは、最後に、岡野先生と小澤先生です。この出会いは、小澤先生のもっとも新しい著書である『スウェーデンに学ぶ「持続可能な社会」安心と安全の国づくりとは何か』(朝日選書)を岡野先生が読んだことがきっかけとなっています。(この話はここからが面白いんです!)

小澤先生のその本に感銘を受けた岡野先生は、そのことをブログに書かれました。すると、それを読んだ法政大学の学生さんが、今年法政大学の社会学部に小澤先生が非常勤で環境論の授業に来られることを知らせてくれたそうです。しかも、小澤先生は月曜日、岡野先生は火曜日です。すごい確率ですね。おそらく、こういうことをシンクロニシティと呼ぶのだと思います。

続きにご興味があれば、
3人の先生の出会い

岡野守也先生のご紹介 


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4 コメント

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共時性です (おかの)
2007-01-15 15:40:10
小澤先生 ブログ開設おめでとうございます。

 昨日夜福岡から帰ってきて知り、今朝からこれまでの全記事を読ませていただきました。

 これからの展開、楽しみにしています。

 まさに「共時性」ですね。実は私も昨日講演で「汚泥と生ゴミ」の話をしたところでした。

 ようやく日本でも本格的な変化が始まっていのかもしれませんね。変化を促進させていきましょう。

 今年もよろしくお願いします。

 
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共時性 (小澤)
2007-01-16 11:58:55
おかのさん、コメントありがとうございます。

「シンクロニシティ」は同時性ではなくて、共時性でしたね。日本は「現実主義の国」ではなく、「現状追認主義」なのですね。
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30年の差 (おざき)
2007-02-02 12:01:42
30年の差というのはすごいですね。
30年の間、おそらくほとんど放置されていたという事実が少し寂しい気がします。
それはスウェーデンがはやすぎるのか、日本が遅すぎるのか分かりませんが、とにかく少し一安心ですね。
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遅すぎる30年 (小澤)
2007-02-02 21:57:58
尾崎さん、コメントありがとうございます。

仮に今年2007年中に日本が二酸化炭素税を導入したとしたら16年、日本のアスベストの全面禁止は
2008年ですから、20年の落差、人体への影響を考えるとやはり、日本が遅すぎるのです。
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