酔眼独語 

時事問題を中心に、政治、経済、文化、スポーツ、環境問題など今日的なテーマについて語る。
 

朝青龍

2008-01-13 21:58:03 | Weblog
 大相撲初場所初日は満員御礼の垂れ幕が掛かる大賑わい。昨年の騒動はどこかに忘れてしまったようだ。
 
で、注目の朝青龍、小結の琴奨菊を上手投げで下して白星発進、2場所出場停止のブランクを感じさせない切れ味を見せてくれた。
 
 そもそも、朝青龍への処分は何だったのか。巡業を欠場してモンゴルでサッカーをしたことがとがめられた。仮病だという認定であろう。だが、朝青龍の怪我は、腰椎亀裂骨折である。病名は大げさだが、程度はピンからキリまである。動いても問題ないことが多いのも事実だ。
 
 休場してサッカーはほめられた行為ではないが、中田とかモンゴルの偉いさんに頼まれれば、むげに断るわけにもいかないだろう。同情の余地はある。
 ところが、相撲協会はテレビ放映された朝青龍の動きを見たファンから「仮病だ」という苦情が殺到するや、ろくな事情聴取もなく出場停止にしてしまった。
 
 ファンの前で相撲を取らなかった罰が、土俵から遠ざけることだなんて、訳が分からない。がっちり罰金を取ればよかったのだ。
 
 相撲はスポーツなのか文化財なのか。協会にはその辺をはっきりさせてほしい。内舘牧子という変なオバサンも、むきになりすぎだ。東北大の相撲部員にはどんな話をしているのだろうか。朝青龍が日本人でも、同じ対応をするのかどうか。

 協会などが朝青龍に厳しいのは、このままいくと過去の記録をすべて塗り替えられはしないかという不安を抱いているからだろう。イチローがピート・ローズの安打記録を更新しそうになっても、アメリカの球界はこんな反応はしないと思われる。

 北の湖理事長はじめ、協会幹部は体はでかいがケツの穴が小さい。打倒麻青龍で日本人力士を鍛えることが先決だ。力で土俵から引きずりおろすのでなければ意味がない。

 今場所の朝青龍は気力は十分だ。場所前の稽古もいつもより多かったらしい。問題は本場所の勘である。憎らしいほどの強さを期待しているのだが…。

 それよりも時津風部屋のリンチ致死事件はどうなったのか。これこそうやむやは許されない。手を出した親方はじめ先輩力士は当然しょっ引かれなければならない。道具を用いての指導はまかりならない、なんていい加減な改善策でお茶を濁すな。箒や竹刀で叩くのは相撲部屋ではあっていい。150キロの肉塊が頭蓋骨も折れよと激突するのが相撲だ。半端な鍛え方で良いわけがない。

 愛知県警は果たして立件でききるか。既に政治の力が動いているかもしれない。逃げ切らせてはいけない。NHKも朝青龍のことは言うが、リンチ事件には全く触らない。これで報道機関なのだろうか。

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新テロ対策法

2008-01-12 18:43:14 | Weblog
 国会の茶番劇が終わって、新テロ対策法が成立した。
 衆議院本会議での再議決の際、東北育ちで口下手な男が議場を離れたシーンが、この国会のお粗末さを象徴している。何なんだよ、小沢クン。
 
 石破先生がどのように講義されようが、海上自衛隊の給油活動は「インド洋上の無料スタンド」以上でも、以下でもない。

 給油活動推進論者は「国際社会との約束」などとおっしゃる。国際社会とは何を指すかの定義はない。アメリカとその同盟国だけが国際社会だということなのだろうか。

 アフガンでの不朽の自由作戦は、アメリカが個別的自衛権の発動として始めたものだ。NATO各国による支援は、集団的自衛権の行使という側面が大きい。こんなところに日本が首を突っ込む道理はない。

 そもそも、ブッシュが9・11の衝撃にうろたえ「これはテロとの戦争だ」などと口走ったのが間違いの元だ。テロとの戦いは「戦争」とは異なる。戦争と定義することで、テロ勢力に戦いの口実を与えてしまったのだ。
 
 アメリカ追随はもう卒業しましょう。ドルが紙くずになる日が来ないとも限らない。自主・自立ですね。これからは。08年をそのスタートねんにしたい。
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バラク・オバマ

2008-01-07 21:40:31 | Weblog
 日本時間の明日行われるニューハンプシャー州での大統領予備選。アメリカ国内メディアの世論調査ではオバマがクリントンに10ポイント以上の差をつけているようだ。
 2連勝するような事態になれば、大本命のクリントンもかなり焦るだろう。序盤の2州を落として大統領選を勝ち抜いたのは、ビル・クリントン以外には存在しない。ヒラリーは夫の例外を受け継げるのかどうか。
 それにしても、有権者はよくモノを見ている。クリントンは正統的エリートの代表である。一方、共和党のハッカビーは、悩める庶民の代弁者というわけだ。
 大統領選の序盤は、民主党のオバマ対クリントンに関心が集中している。共和党のいまの顔触れでは、トレンドを起こせない。相手が誰であろうと、本戦で勝つ要素はきわめて乏しい。
 となれば、民主党は誰が勝つのか。外交上の孤立化、サブプライムに端を発した経済の混迷…。時代が変わると鮮明にイメージさせる候補となれば、オバマしかいない。過大な期待は禁物だが。
 オバマは上院議員一期目だ。スーパーエリートでスマートな黒人である。いわゆるアフリカン・アメリカンを代表する人物ではない。宗教的にもイスラムではなくプロテスタントだ。黒人初の大統領を強く打ち出してるようにも見えない。
 むしろ、白人と黒人、ヒスパニックを問わず「変革はオバマに任せろ」と主張しているように見える。戦略上もここがポイントなのだろう。
 アメリカの大統領選に打って出るだけあって、タカ派的側面もないではない。アフガン増派などはその一例だ。
 この選挙は「黒人がアメリカを率いることをアメリカ国民は許すのか」の一点に尽きる。クリントンは「女性初」ではある。しかし、女性の指導者はイギリスにもドイツにもいた(る)。黒人と女性では、同じ<被抑圧者>といっても構造が全く異なる。オバマの衝撃は、アメリカの心臓まで揺すぶるに違いない。
 アメリカは最後までオバマを守りきれるかどうか。実はここが一番気に掛かる。あのケネディーの存在すら許さなかったのがアメリカだ。オバマへの有形無形の攻撃が激化するに違いない。予備選の帰趨以上に注目してみたい。
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田原さんそろそろ引退しては

2008-01-06 18:51:56 | Weblog
 今年初めての「サンプロ」。見るとはなしに見てしまったが、相変わらず田原総一郎がうるさ過ぎる。何か勘違いをしている司会ぶりは、歳を取るたびにひどくなる。大晦日の「朝生」も論議を進行させるとか深める意識がまるでない。
 こんなざまで「メディアのチャンピオン」などと言っているのだから困る。本当はテレビ界の「ナベツネ」になりたいのかもしれないが、相手にしてくれるのは電波芸者的な議員ばかり。少し可愛そうではある。
 田原サンの最大の欠点は、自分が権威だと思い込んでいること。二番目はテーマを掘り下げるより、決め付けに終始することである。結論だけ急いだって、面白い討論になる訳がない。これも老害だろう。
 裸の王様には周りが直言するしかない。星サンとか田勢サンがきちんと言ってあげるべきだ。財部サンや草野サンでもいい。高野サンは言えないだろうけど…。
 いまの田原サンなら太田総理の方がはるかにましだ。筑紫哲也を見習って、田原サンも引っ込もう。頭が回らず、活舌も悪い。見た目が良いわけでもない。出ている意味がないと思いますが、ご本人にその気がないことにはなんとも。
 猫の首に鈴を付けるのは勇気がいることでしょう。でも、今年は子年、襲われることはないと信じて、やっちゃいましょう。
 きちんと論議をリードできる人による、しっかりした討論番組を望むや切である。民放業界にこんなことを期待しても無理なのかなあ。
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波乱の予兆

2008-01-04 20:37:03 | Weblog
 東証大発会は暴落一歩手前の惨状。NY原油市場は史上初の1バレル100ドル突破。円高は一気に3円も進んだ。
 2008年経済の容易でなさを象徴する出来事といえるだろう。
 さらに、アメリカ大統領選のアイオワ党員集会である。民主党がオバマ、共和党はハッカビーが勝った。変革を主張するリベラルな黒人候補と、牧師上がりの宗教右派候補、両者の亀裂は鮮明だ。民主党は左に振れ、共和党は右に動く。
 この国の苦悩の深さを表してはいないだろうか。事態はかなり深刻だ。選挙戦が深まればこの矛盾はもっと鮮明になって現れるに違いない。
 アメリカのように常時戦争をしていなければならない国で、国論が二分するのは危険な要素をはらむ。経済が失速しそうな状況では、排外主義的傾向が強まることが懸念される。今年の大統領選は、何が起きてもおかしくはない。
 日本経済の先行きは限りなく灰色だ。株価は小泉政権発足時に近づいた。アナリストは楽観的な見方が多いが、どれほどの根拠があるのだろうか。
 マネーゲーム経済から実体重視経済に戻るのを急がないと、企業価値の毀損が進む一方だ。銭は稼いでもうけなくては…。
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箱根駅伝&ライスボウル

2008-01-03 21:11:20 | Weblog
 三が日はひたすらお酒をいただき、ふらつく足で20キロほど走りました。
 箱根駅伝は近来まれに見る劇的シーンの連続でした。
 まず、順天堂の5区、早稲田の櫛部、順大の中村の悲劇を思い起こさせる出来事でした。大東の9区、東海の10区も涙なしには見られません。
 勝った駒沢より、敗れた19校に肩入れしたくなるのは日本人だからでしょうか。

 話し変わってライスボウル。関学がこんなに強いとは思わなかった。というか、松下のディフェンスがちょっとだらしなかった。関学のOLを破れなかった。セカンダリーの突破力もいまいち。38点も取られ、500ヤード以上のパスを通されるなんて信じされない。
 高田と長谷川のホットラインはさすが。甲子園ボウルもそうだったが、点の取り合いになるゲームは、大味でつまらない。もっと守備を鍛えて出直せ。
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本物の時代は来るか

2008-01-01 11:36:43 | Weblog
 偽と嘘の2007年が幕を閉じ、新しい年が始まった。
 とりあえず、明けましておめでとうございます。
 「今年は偽から『信』の年に…」などと言う声がかまびすしい。でも、同じようなことを繰り返すのではないか。
 理由はいくつかある。
 まず、政治も経済も偽物体質が全く改まっていない。特に中央政界。何てったって「偽(二世)議員」のオンパレードですからね。地盤や金脈の世襲が止まらないどころか、ますます顕著になっている。家業として政治屋をやっている連中の中から本物を見つけるのは、砂浜に落としたコンタクトレンズを捜すようなものだ。
 経済は、労力を外注しエリート社員がこれを支配する構図だ。これでは物づくりの心が失われていくのも無理はない。自力で開発するより、技術のある会社を買収したほうが手っ取り早いとする風潮も相変わらずだ。規模にモノをいわせるグローバル化ごっこに興じているうちは、偽退治は無理だろう。
 これらは、決して政財界に特異な現象ではない。むしろ、社会の反映と言ったほうがいいだろう。
 新しい年が明けた。自らを省みて将来を展望したい。過度にストイックになる必要はない。生物としての人間の速度を時々思い出せばいい。自動車より自転車か脚。電話より手紙。出来ることからやればいい。
 未来を創るのは私たち自身である。

 
 
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