酔眼独語 

時事問題を中心に、政治、経済、文化、スポーツ、環境問題など今日的なテーマについて語る。
 

小沢辞任のお粗末

2009-05-12 05:33:08 | Weblog
 民主党の小沢一郎代表がようやく辞任する。西松建設の不正献金事件によるダメージコントロールを誤った屈辱的な退陣だ。

 ご本人は「選挙に勝つための挙党一致体制づくりが最優先」「政権交代に今後とも全力を尽くす」と強がって見せたが、作り笑いの裏側は悔しさでいっぱいだろう。

 当ブログは1カ月前にこう書いた。

 《解散風が強まれば、小沢は辞めるだろう。岡田あたりに代えて一気の巻き返しに出る戦略だ。といっても、選挙の指揮を執るのは小沢だ。こういう体制を作れるかどうかが民主党の分かれ道となる。一部の潔癖主義者の反小沢感情は根強い。それはそれで理解できるのだが、政権奪取を最優先すれば別な選択肢も出てくる。

 連休前までにはおぼろげな進路が見えてきそうだ。麻生、小沢、どちらも次の総選挙後には消えている?》

 任期満了まで4カ月。すでに各選挙区は臨戦態勢である。民主党の議員連中は、大型連休中の選挙区回りで、小沢への有権者の風当たりの強さを肌で感じたことだろう。唐突とも見える小沢の辞意表明は、そうした党内の空気を反映したものだろう。

 決断や英断は時機を捉えているからそう評されるのだ。今回の小沢辞任表明はタイミングを失しており、英断などと呼べる代物ではない。「一点のやましいところもない」なら、やめる必要もない。言葉と行動が食い違っていては、国民の共感は得られない。

 さて、後任である。岡田克也、鳩山由紀夫、菅直人らの名前が取りざたされている。おそらくこの3人のうちの誰かだろう。何の新鮮味も魅力もない。いずれも代表経験者でとうが立った賞味期限切れの印象である。

 次期執行部と小沢との距離感も問題だ。選挙には小沢のタクトが必要だ。だが、「二人羽織」が見え見えでは、純情な国民に見放される。

  で、麻生はどうするのか。補正予算で攻勢をかけて、一気に解散してしまうのがベストだが、とてもそんな芸当はできまい。7月のサミットが終われば麻生も死に体、解散したとしても野垂れ死に解散でしかない。

 民主党も自民党も次の顔がいない。人材不足というより、この国を変えていく構想力と政策がないことに尽きる。ばら撒きと人気取りに終始しているのがその証拠だ。こんな連中にだまされて、1000円高速をほいほい走っている国民の罪が一番大きいのは確かだが…。

 

 
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