酔眼独語 

時事問題を中心に、政治、経済、文化、スポーツ、環境問題など今日的なテーマについて語る。
 

セメンヤ選手騒動

2009-09-12 09:00:33 | Weblog
 どうして世界選手権レベルでこんな問題が持ち上がるのか不思議だ。セックス・チェックはどうなっていたのか。

 《8月にベルリンで行われた陸上の世界選手権女子800メートルで優勝した南アフリカのキャスター・セメンヤ選手(18)について国際陸連が性別を調査している問題で、オーストラリア紙シドニー・モーニング・ヘラルド(電子版)は11日、セメンヤ選手が医学検査の結果、男女両方の生殖器を持つ両性具有だと判明したと伝えた。

 同紙によると、血液や染色体、婦人科の検査を行った結果判明したもので、セメンヤ選手には卵巣がなく、男性ホルモンのテストステロンを大量分泌する精巣が体内にあることが分かったという。セメンヤ選手は出生証明書では女性ながら、幼少時から男性的な身体能力があると指摘されてきた》=読売ONLINE=

 日本でも中学、高校の大会でとんでもない記録を出す女子が現れることがある。「声が低いよね」などと噂になり、いつの間にか競技の世界から姿を消す。半陰陽を疑われてのことだ。

 これは身体的障害の1つであり、本人には何の責任もない。早く見つけてきちんとした医学的対処をするしかない。ところが、指導者の中には、いい素材が見つかったとばかり、これを鍛えて記録を狙う者もいる。気づくのが遅れれば遅れるほど、傷が大きくなる。

 セメンヤ選手は女になりすましていたわけではない。普通に走って優勝しただけだ。両性具有だったなどと暴き立てることが許されるのだろうか。

 問われるべきは南アフリカの指導者連中だ。おかしいと気づいた段階で医学的な検査を受けさせ、アフターケアを始めるべきだった。

 彼女が陸上の才能に恵まれていなければ、こんな騒動には巻き込まれなかったに違いない。幸運と不運は紙一重だ。イタリアのトスカーナで200億円の宝くじを当てた人は、一体今ごろ何をしているのだろうか。
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