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おにぎり2個の里みち歩き 農山漁村の今昔物語

おにぎりを2個持って農村・山村・漁村を歩き、撮り、聞き、調べて紹介。身辺事象もとりあげます。写真・文章等の無断転載禁止

なに、なさってんですか119 畑の石取ってる

2014年03月20日 00時00分00秒 | 農業

写真1 畑の小石について教えるSさん、85歳

写真2 写真3

写真2 排水路脇に小石を捨てる
写真3 拾いまとめ、「出しはぐった」小石

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 嫁さんと姑さんのホウレンソウ収穫を見聞撮し、歩を進める(弊ブログ2014年03月18日)。
 約50m左前方、農道下の畑に人生ベテラン男性、腰はほんの少し曲がる。

 声をかけるか、かけまいか迷っているうちに現場。
 なに、なさってんですか、と声が出る。

 “えー、なにー”、とおじーちゃん。
 耳を私・筆者の方へ向けて近づき、隣りに立つ。

 あらためて、なに、なさってんですか。
 Sさん(1929年生まれ85歳)は次のようにご教示。
  1.畑の小石を取り捨てる
   畑の小石を取り捨てている。
   かつて、サクバミチ・作馬道(農道)に田川から砂利を運び敷いた。
   牛や馬にバシャを牽かせるのに骨折れるから砂利を入れた。
   そのため、よけい小石がある、畑に。
   取った小石を田川へ持って行くのは大変なので排水路脇に捨てる(写真2)。
   排水路の底が上がり、困るけれど。
   農道がアスファルト舗装になって捨てるのに困る。
  2.サクバミチ・農道
   広い、狭いはあったが、6尺の広いサクバミチを造るのは大変だった。
   6尺あればバシャを牽けた。商売用の大きいバシャでなく、人間が牽くくらいの。
   現在の農道のような広い道を拵えるのは大変だから、狭いサクバミチを拵えた
   自分で造る人は歩くくらいのサクバミチしか造れなかった。
  3.牛が多かった
   Sさんの親の時代は、バシャがあっても、牛に牽かせるのが関の山。
   Sさんの時代になり、馬に牽かせるバシャが流行った。
   若い人は、仕事が早い馬を好んだ。
   しかし、牛が多かった、多くのウチ・農家は牛で間に合った。
   Sさんも牛を使う方が多かった。
   飼う馬は、バシャ牽き商売用でなく、ノウ(農作業)に使うぐらいの馬だった。
   農作業多忙な5月、馬を博労から借りる農家もあった。
  4.牛と馬の比較
   「牛は馬ほど気をもまないで済む」
   馬蹄が抜けても、カネが要るから抜けっぱなしで、馬は足を痛がる。
   馬は食わせるのも大変、カネが要る。

 私思うに、畑に小石が多いのは次の理由。
  1.農道路肩の崩れ
    当地の農道路肩にはネコダマやシバサクラなど、
    カバープランツを植えて崩れを防止(弊ブログ2014年03月13日)。
    しかし、年月が経ち、カバープランツ生育不十分の箇所は、アスファルト端も切れ、小石が剥き出しになり落ち込む。
  2.当地は一級河川田川の氾濫原ゆえ、圃場全域に小石が多い。

執筆・撮影者:有馬洋太郎 撮影日:2014年03月09日 撮影地:栃木県下野市
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