写真1 お嫁さんがホウレンソウ散らしから戻る。姑さんといっしょに収穫。
小さく低いホウレンソウは追い蒔き分。左に出荷用がまとめてある。
写真2 写真3
写真2 姑・おばあちゃんがホウレンソウを収穫中
写真3 これから、出荷のためにホウレンソウを選別し束ねる。
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屑ホウレンソウを田んぼに撒いていた女性・嫁さんの圃場(弊ブログ2014年03月15日・写真4)。
着くと、人生ベテラン女性(姑さん・1927年生まれ)が背を丸めるように作業中。
聞くと次のよう(参照:聞取り原文)。
当地、栃木県中央部、下野市のホウレンソウは、今年2014年、台風にやられた。
蒔いた種が全部生えなかったので、追い蒔きした。
品薄で出荷価格は高値を維持。
農業は天候との戦いゆえ、百姓は何年経ってもシンマイ。
ホウレンソウは宇都宮市の地方卸売市場へ息子さんが持ち込む。
執筆・撮影者:有馬洋太郎 撮影日:2014年03月09日 撮影地:栃木県下野市
【聞取り原文】姑さんと私・筆者との会話。
≪( );補足説明 < >;私・筆者の質問 他は姑さんの話≫
1.台風にやられたホウレンソウ
(ホウレンソウは)今年は、ぞっくり、ほら、台風でやられちゃってー、ぞっくり生えなかったんだよ。
あとから蒔きたしたのがー、これなんでー(写真1)。
<ちいちゃいのが> うん。でかいやつは生えたばっかしだったからー、うなっちゃってー、蒔いてもー、それよりも蒔きたした方が、先蒔いた方がいいじゃねーかてゅんでー、蒔きたしたんですよ。
2.ホウレンソウ相場は高値
ほんだから、せやけてしょーねんだ、いっしょにおえねーから。
あとがせが、ほら、ものにすっぺと思うとさー。
こーれ、手で蒔きたしたんだもん、たーいへんだったよ。
ほーんでも、うなうよりは早かんべて、うなって蒔いたんじゃ、これだけなってないから。
<これが市場で出すやつ(写真1・根を切り、まとめてある)> 市場へ出すやつは早く蒔いたやつ。まーたく、今年は、あんな台風でねー、いじめられちゃってさー。
だから、ほら、相場がそうそう高かったからねー。今年相場良かったよー、今まで相場もってた。ここへきて、ちっと下った、ここへきて2、3日。
<下がった> うん。
<1束いくらですか> 30円に入ればゆうことねーんだから、合うんだから、30円に入れば合うんだから、ま、50円に入ってれば。
3.何年やっても、百姓はシンマイ
<いいんだねー> うん、まーたく、嫌んなっちゃうねー。
これの下になって、これが(後蒔きホウレンソウが)育たないんだよ。
<前に蒔いたやつにねー> こっちーばっかしコヤシ食われちゃってー。
<前に蒔いたやつにね> そう、日陰なってっから、よけいに育ちが悪いから、ほんだからとってやっかと思って。
<難しいですねー> そう、なー年やーてたって、百姓はシンマイなんだよ。
だって、陽気との戦いだからー、陽気が悪かったら、とれないんだからさー。
4.今年、米寿
<私のおふくろは大正13年だけと、おばーちゃんは少し若い、昭和1桁> 昭和初期だ。
<昭和何年> 昭和2年、今年米寿だよ。こどもらおゆわいやってくれんだと、どんなおゆわいやってくれるかしんないけど。
<楽しみですね> 楽しみだ。
<じゃー、また、よろしくお願いしますね> はい、はい、ホウレンソウ持って行けばー。
<いや、いや、高いものを、ウチもかーちゃんがホウレンソウ作ってんの。歩いているとき行き会ったら、いろいろ教えてください> はい、はい。