あぽいち

温泉とヨガ、たまに心臓外科医

盛岡三大麺

2005-08-20 15:35:27 | 学会活動
今週の水木金と手術のライブセミナーで盛岡へ行ってきた。
盛岡では、今、三大麺としょうして冷麺、わんこそば、じゃじゃ麺がブーム?らしい。とりあえず今回は冷麺のみ食した。
わんこそばは学生のとき二度ほどチャレンジしたが、たしか220杯ぐらい食った、でもその横で俺の友人は250杯食ってた。やつはなんとわんこ体操なる裏技を使っていた。わんこ体操とは今から10年ぐらい前のことだと記憶しているが岩手医大の学生でわんこそばを500杯ぐらい食うやつがいてテレビでやってたが、そいつがそのためにあみだしたのが、わんこ体操である。たしか胃から十二指腸へ強制的にそばを流すために体をくねくねさせるというものだった。
恐るべし、岩手医大、わんこ体操。あのわんこ体操の彼は今どうしているのだ?
ちゃんと医者になれたのかなー、今でもわんこそば食ってるのか、誰か知ってますかー。

話がだいぶそれてしまったが、そろそろセミナーの話をします。
症例は2日間で4症例、
一例目が川副先生執刀で二尖弁のARの形成(三尖弁化)、日本でもこれをやっているのは川副先生ぐらいだろうが、なかなか標準化しにくい手術であり、遠隔成績もまだ5年までとのことで、なかなかまねは出来ないが、誰かがやっていかないと進歩はしない、チャレンジャーである。

二例目は坂本先生の執刀でPAPVRのパッチ形成でまあ、難なくおわった。俺がいつかASDと思って開けたら、お取り上げになった症例と一緒だ、たぶん。
一日目が終わり、夜は今日の症例の反省会と明日の症例のプレゼンテーションが行われ、その後、懇親会が開かれた。
あまり若い先生はおらずスター選手ばかりで、ちょっと近づきがたかった。
二次会は、どっかのバーで行われたみたいだが、僕らは東邦大橋病院の助教授の尾崎先生を捕まえて一緒に飲んだ。
尾崎先生は、44歳、防衛医大出身で亀田総合病院の外山先生のところで修行し、その後、自分で手紙を出してベルギーに留学、そこはベルギーで一番の大学病院で最初の一年は基礎研究をしていたが、その研究が認められ翌年から臨床で契約され手術をトレーニング、日本に帰ってきてからは新東京などを経由し前教授である海老根先生とどっかでつながり、そして現職についている。
ベルギーはオランダ語でやはりドイツとかと一緒で、そこのボスがOK出せば日本人でも臨床が出来るらしい。川崎幸の山本晋先生とは同い年で新東京で知り合っており、大動脈があると今も時々大橋に手術をしに来るらしい。
尾崎先生いわく、山本先生のやり方でやるとほんとに、出血が無く手術が4時間ぐらいで終わるから楽しいといっていた。やっぱりスゲー。絶対にいつか見学に行かなくちゃいけない。出来れば今後、週に1日ぐらい勉強しに行きたいところだが、こっちも最近忙しくなかなか僕ばかりあちこちと出かけるわけにはいかないかな、でもここで遠慮はしちゃいけない、多少わがままでも自分のやりたいことを通さないと、這い上がれないだろうな。
もうひとつ、でも尾崎先生いわく、手術はめちゃくちゃ雑だといっていた、俺のほうが100倍は丁寧だと、、、。

二日目は、
三症例目が大北先生の執刀で下行大動脈瘤(仮性瘤と真性瘤のダブル)
FF-beatingの33℃で単純遮断で再建、視野展開はオムニトラクトを使用。仮性瘤はPAUによるものだった、術前の放射線科の診断でadamkiewiczが同定されており3本ぐらい再建していた。再建は枝つきのグラフトで再建、これはめんどくさいがアイランドで再建するとあとで吻合部瘤になることがあるとのこと。
あと、髄液ドレナージとかNEPとかやってた。SEPは意味なしと。
髄液ドレナージは1時間で20mlを超えない量で、そしてNEPは5分おきに計測、adamkiewiczを再建するときは1分おきに計測するといっていた。そして圧が半分以下になるようだとまずいので急いで縫うんですといっていた、そしたら実際に圧が半分以下となり急いで縫っていた。
体温は直腸温で33℃までさげて、これだとadamkiewiczも30分は大丈夫だといっていました。まあとにかく、終わりましたが。
大北先生のところでは年間30例もあるっていってた、まあそれだけあれば髄液ドレナージとかNEPとかやってもいいけど、普通の施設じゃ年に数例だもん。

4例目は、岡林先生の執刀でCABGとMR、最初虚血性のMRとふんでいたら実は透析患者でありMACと弁の石灰化によるMRであることが判明、DM・HDで5枝バイパス、それでM弁にも手をつけるのかといろいろ討論もあったが、実際には弁の石灰化部分からニューと石灰化の手前の変な物質出てきて(ちょうどアテローマみたいに)それがでちゃったら、リングで閉めただけで逆流とまりラッキーだった。

そんなこんなで4例の手術も無事おわり盛岡を後にした。
途中、坂田先生の講義があり、MRについての分類をのべてた。
また、佐野先生が今年の胸部外科のプログラムを紹介してた。
なんか佐野先生は世界の佐野であり、外人ばっかりくるらしい、とにかくすごいぞ、あのカラゴッツも来るといってたし、カラゴッツとかにウェットラボの講師をさせるかもなんて言ってた。スゲー楽しみ。

来週はいよいよドイツの視察です。

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