あぽいち

温泉とヨガ、たまに心臓外科医

外科学会2019

2019-04-20 07:10:12 | ヨガ
外科学会も演題が採択されたので、発表かねて大阪に行ってきました。
当然今回も一人旅でござる。

初日に次の勤め先にいるY先生に遭遇して、夕飯を食べに行くことに。だいぶ、メンタル参ってたな。何とか、また元気を出せるような環境を作れればよいのであるが。

発表は朝からのポスターセッション、たびたび発表いている左心耳切除の内容ですので、前回のをちゃちゃちゃっといじって、症例数は演題書いた時点で118例まで増えてまして、調子に乗って英語のポスター作製、正しい英語かわからん、みんなに見てもらったが、みんなもわかってないだろう。

無事に終了して、あとからいろいろと質問が多かったので、ちょっとうれしかったです。

面白かった発表は術後にユンケルを毎日飲ませて、元気になるかといった教授の趣味のようなやつ。
あとはatrialclipによる左心耳閉鎖の話で、術後に血栓ができたケースがあり、仮性内膜が張る数か月は抗凝固をしたほうが良いという話。大塚先生の話ではステイプラーでは必要ないとのことであったが、大塚先生の報告でも、9割以上で抗凝固フリーにしていると。
悩ましいところであるが。

あとはハーモニックでMAZEをするといった発表は司会の先生から倫理的な面でめちゃたたかれてました。
それとAAA破裂術後のACS予防で、2期的閉鎖目的でVACするのだけれど、これまで同様リングリトラクターで仮の腹壁を作る話で、膀胱内圧を測定して1期的か2期的閉鎖かきめると、2期的閉鎖も膀胱内圧が下がったのを確認して閉めに行くと。この話はAAA破裂を任されていた10年ぐらい前に、いろいろ試行錯誤して自分でもやっていたことなので、非常に懐かしいのである。
面白かったのは、とにかく破裂が来たら、まず局麻オクルージョンバルーンで血行動態を安定してから、全身麻酔開始して、その間に開腹もしくはEVARを検討、EVAr可能でも、この時点で膀胱内圧が高ければACSのことも考えて開腹にするとのことでした。
それとKCIからリングリトラクターの代わりに、ACS用のVACのキットが昨年発売されて、良さそうだとの話でした。
最近は破裂はほとんど取らない、というか取れないので、AAA破裂も年に数件程度ですが、自分では担当しないのでね、ACSのこととか頭からすっぽり抜けてたな。
そういや先日久々にAAAやったけど、外膜がえらい充血している切迫破裂でしたので、これまたACS関係なし。病理で見たらやはり外膜付近にミクロの破裂所見あり、こういうものだと。CTでも外膜周囲の毛羽立ちとソマリがあったもんな。

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