あぽいち

温泉とヨガ、たまに心臓外科医

胸腺腫瘍

2006-05-10 01:09:50 | 術者、勉強になった症例
今日は5例目となるASDのオペが回ってきた。
今度こそ2時間をきってやろうと思い、気合をいれ、前の晩も深酒しないで頑張ったんだが、開けてみたら、なんか胸腺に鶏のゆで卵みたいな感じの腫瘍があって、どうしたもんかと、取るなら心肺回る前が良いと思い、外来中のボスに連絡したところ、取れとのことで、取り残しの無いように取らせていただきました。
そんなことやっているうちに、人工心肺のっかた頃には1時間過ぎてしまっていた。
その後は遮断22分、心肺48分、閉胸30分と順調に行ったが、トータルで2時間27分と前回より13分遅かった。
胸腺腫瘍さえなければ、2時間きれたかな。
まー時間は関係ない、確実にやることが大事と言う人もいるが、でも、早ければ早いほど患者の侵襲は少ないはず、早くて確実であればなお最高である。それを目指すのだ。患者もスタッフもお国も?、みんなハッピーになれるはず。

こういえるのも、すべては周りのスタッフのおかげだと、あらためて思うのである。僕はほんとに、ただ手の中に渡されたもので切って貼って縫っているだけであり、たぶん、この環境で訓練すれば誰でもできるのだろう、とにかくここまでスタッフ同士の関係を作り上げた方々がすごい。