あの青い空のように

限りなく澄んだ青空は、憧れそのものです。

岡田監督(元サッカー日本代表監督)の言葉

2013-01-09 18:49:45 | インポート

岡田武史さんは、現在 中国スーパーリーグの杭州緑城の監督として 2年目のシーズンを迎えています。尖閣諸島問題もあり、反日運動も激化した中で、どんな1年目のシーズンだったのか、岡田監督へのインタピュー記事が、新聞に掲載されていました。

杭州でも反日デモがあったわけですが、「普段の生活で嫌な思いをしたことは一度もない。…」と答えています。日中の対立については、「…政治システムからいえば、お互いに立場があって解決できない。そんなときには、人の絆や信頼しかないと思う。その糸口が文化であり、スポーツ。政治家でもない自分ができることは、中国人と日本人が心を一つにしてプレーする姿を見せること。……」。この問題については、さらに踏みこんで、次のように語っています。

「…代表監督として日の丸を背負って戦った経験もある。でも、本質を見れば、尖閣問題もばかげているなと。お互いに固有の領土と言うけど、いつから固有なんだと。地球の歴史46億年を460mとしたら、ホモサピエンスの歴史20万年はわずか2㎝だよ。」

「幼稚園のときに砂場で遊んでいて、ここから入るなと友達を排除したら、先生に『どうしたら仲良く遊ベるか考えなさい』としかられたことがあった。それと同じで、けんかするか、話し合うしかない。じゃあ戦争をするのか。私はしたくない。それだけのこと。」

さらに、印象的だったのは、次の言葉です。

「…自分の3人の子どもの時代に争いを残したくない。いい社会、いい地球を残したいと思うだけ。子どもたちのためと考えると、どんな問題でも答えはシンプルに出る。例えば原発もそう。何が次の世代にプラスになるんですかと。」

何とも明快な岡田節でしょうか。地球の歴史から尖閣問題をとらえ、幼稚園の体験から解決策を考え、かんじんなのは 次の世代の子どもたちのために どうなのかと 問い直すこと。現実の領土問題が、近視眼的に見た ちっぽけな問題に思えてきます。政治家は、未来志向で考えるとは言うものの、子どもたちが大人になる未来まで見通しているのかどうかは、疑問です。一方では、領空侵犯した航空機への威嚇射撃の必要性まで検討されているのですから…。軍事力には軍事力で対抗しようとする考え方は、子どものけんかだと 岡田監督に言われそうです。遠い未来を見渡すことなく、今という現実の枠の中で物事を見てしまうことの危険性を感じます。

アメリカの学校で銃の乱射事件があった後に、全米ライフル協会が対応策を発表したというニュースがありました。その内容は、銃の規制にふれるものではなく、すベての学校に完全武装した警備員を配置する という対応策でした。銃を持った悪しき者を、銃を持った善き者が排除するという論理だったようです。アメリカの未来社会は、どうなっていくのでしょうか。

力には力で対抗するという パワーゲームの論理ではなく、力には頼らず 中国や韓国と 確かな信頼と絆を築いていく方向で 政治的取り組みがなされることを 切に望みます。

子どもたちの未来を常に視野に入れて、考え 判断し 行動することの大切さを、岡田監督から学ぶことができました。改めて、岡田監督のファンになりました。

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