あの青い空のように

限りなく澄んだ青空は、憧れそのものです。

被災地を想いながら 詩を読む

2024-01-09 10:32:01 | 日記
 被災地の人々を想いながら、詩「みち 8」【谷川俊太郎少年詩集「どきん」より】を読みました。 

         みち 8
                  谷川俊太郎
     ひとばんのうちに
     すべてのみちがきえてしまった!
     おおきなみちもちいさなみちも
     まっしろなゆきのしたに

     みぎもないひだりもない
      まえもなくうしろもない
     どんなみちしるべもちずもない
     どこまでもひろがるしろいせかい

     どこへでもゆけるそのまぶしさに
     こころはかえってたちすくむ
     おおぞらへつづくひとすじのあしあとを
     めをつむりゆめみながら

 人生には、誰にでも分岐点があり、どう進んで行ったらいいのかと立ち止まり、戸惑い、途方に
暮れてしまう時があるのではないでしょうか。
 その先にみちはなく、「みちしるべ」も「ちず」もなく、「どこまでもひろがるしろいせかい」が
ひろがり、「どこへでもゆけるそのまぶしさにたちすくみながら」どう一歩を踏み出して行こうかと 
立ち尽くす時が…。
 能登地震で大切な人を失い、住み慣れた家を失い、避難所や車の中で暮らす被災者の方々も、降り
続ける雪の中で 同じように立ち尽くす日々が続いておられるのではないでしょうか。
 でも、そうして立ち止まり、戸惑い、迷い、絶望の淵に立つ中でも、人は「おおぞらへとつづく
ひとすじの」自分の進むべきみちを見つけ、歩んでいくのだと思います。
 誰にでも、そのあとのみちは続いており、踏み出す一歩を みちは待ち続けているのですから。
 さまざまな困難や悲しみを背負いながらもまっしろなみちにひとすじのあしあとを残し、いつかは
青くひろがる頭上の空を見上げ、心休まる日を迎えることができるよう 心から祈りたいと思います。
「終わらないそのあと」のみちを懸命に生きている人々がいるということの重さをしっかり受け止め、
忘れずに 感じながら…。

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