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「うま味」「UMAMI」という素敵な、でもちょっと難しい味

2014-12-05 13:45:36 | グルメ


シアトルの本屋さんで出会った1冊の分厚い大きな本「umami~THE FIFTH TASTE」から「umami」について興味を抱くうちに、いろいろなことが少しずつわかってきました。

*今や、世界中のシェフたちが「うま味(UMAMI)」に注目しているということ。

*「うま味」とは、甘味、酸味、塩味、辛味の4つの基本味に加わる5つ目の「味」であること。

*日本でそれが発見され、「うま味」と名付けられたのは1908年だったこと。

*それが世界に広がり、国際的に認知されるようになり、2002年に舌の味蕾の中に「うま味」受容体があることが科学的に証明されたこと。

そうした中でタイミングよく、「世界をつなぐ『UMAMIのちから』」と題するレクチャーが10月19日に東京で開催されることを知りました。そこで急ぎフライトを早めて、このレクチャーに出席しました。

大変贅沢なレクチャーでした。
まず初めに、「umami~THE FIFTH TASTE」の本にも登場していた「うま味インフォメーションセンター理事」で農学博士でもある二宮くみ子さんが、今や国際用語ともなった「UMAMI」について、とてもわかりやすいレクチャーをしてくださいました。

続いて日本を代表すると言っても過言ではない三人のシェフたちによる「トーク&デモンストレーション」がありました。

京都「菊乃井」三代目主人の村田吉弘さんが伝統的な日本料理で、「Wakiya一笑美茶樓」のオーナーシェフ脇屋友詞さんが中国料理で、「神戸北野ホテル」総支配人であり総料理長である山口浩さんがフランス料理で「UMAMI」を語り、私たちの目の前で料理を作り、それを試食させてくださったのです。


三人のシェフが「UMAMI」のために使ったものは、昆布でありかつお節であり、シイタケであり、鶏肉、豚肉、牛肉であり、ドライトマトであり、アミガサダケであり、大豆、生姜、カブ、金華ハム、アナゴ、にんにく、人参、小松菜、ごぼうなどでした。

けれども、「うま味」というのがなんとなくわかりかけてはいても、馴染んできた他の4つの味覚のように「これだ!」という自信がまだありません。「うま味」の素が、グルタミン酸とイノシン酸とグアニル酸の三つであると習い、その食材を知っても、「どういう味?」と問われて、言葉で言い表すことができません。

「味覚」と言うのは、何も「うま味」に限らず、「甘味」も「酸味」も「塩味」も「苦味」も言語化するのは難しい概念だと思いますが、それでも便利なことには、「甘味とは甘いこと」、「酸味とは酸っぱいこと」「塩味とはしょっぱいこと」「苦味とは苦いこと」という具合に、形容詞でなんとか説明することができます。もっとも、「じゃ、甘いってどういうこと?」と言われたら、やっぱりお手上げですけれど(笑)。

けれども、「うま味」の場合はどうでしょう。
「うま味とはうまいこと」と言うことができるでしょうか。
このあたりが第五の味「うま味」の難しさなのかもしれません。

それでも、確かに日本発の「うま味」は存在します。
まだまだ開かれたドアのそばにたたずんでいるだけですが、少しずつ、なんとなくそんなことがわかってきました。
そして面白いことには、それらのことはアメリカで暮らしているからこそ、「UMAMI」としてアンテナにひっかってきたことなのです。

もし、ご関心を持たれたなら、この本がお勧めです。
著者の栗原先生も、とても素敵な紳士です。


「うま味って何だろう」
栗原堅三著   岩波ジュニア新書

読んでくださってありがとうございました。
今日もどうぞ良い一日でありますように!

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