Rain or Shine~メイおばさんの宝箱

雨が降れば虹が出る、晴れた空には光が躍る。
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世界のどこかから、あなたへ贈るメッセージ

「武相荘」~白洲次郎の言葉

2015-11-16 23:56:24 | 言葉

昨日お話ししたように
「武相荘」とは正式には「旧白洲邸 武相荘」。

その名の表す通り、白洲次郎・正子ご夫妻が
戦前の1943年から
お亡くなりになるまでの50年以上もの間
お住まいになっていた古民家です。

今では一般に公開されて
入り口でチケットを購入し先に進めば
レストランに続いた母屋が
夫妻のゆかりの品々を展示し
夫妻のライフスタイルの一環を見せるミュージアムになっています。

ゆっくりと部屋から部屋へと歩いていると
時計の針が逆回りを始めます。

こんな素敵なラブレターを見つけました。
婚約時代、お互いに送り合ったポートレートに
次郎さんが正子さんに添えた言葉です。

「Masa, you are the fountain of my inspiration 
 And the climax of my ideals.」
(君こそ僕の発想の源であり、究極の理想である。)

なんて素敵な言葉でしょう。
なんてお二人らしい言葉でしょう。

もうひとつ、次郎さんの直筆の「遺言書」が目に飛び込んできました。
これもまた惚れ惚れするほどの次郎さんのダンディズム!

「一. 葬式無用 二.戒名無用  昭和五十五年五月」

所変わって、こちらは「週刊朝日」11月13日号の
「大学崩壊」という大見出しの、5ページにわたる記事。
最後の1ページ半が白洲次郎氏についてのものです。

歴史や文学はお金儲けに直結しないとして
法学部や経済学部出身を積極的に採用してきた日本企業に対して
戦後のある座談会で、まさにグローバル人材の先駆けとも言える白洲次郎さんが
こんな発言をしています。

この言葉、ぐさりと来ます。
これこそが欧米の「リベラルアーツ」の神髄です。

「金にならないって言葉で思い出したけど日本の学問のやり方はいけないねえ、商売人になるというと、まず経済学。そのくせ、本当の経済は知っていないよ。大学の教育なんてものは一つのものを学んで、そのことからどうやって事物を研究してゆくかと云う能力を教える教育でなきゃ」

今から62年も前の言葉です。

旧白洲邸 「武相荘」
東京都町田市能ケ谷7-3-2
http://www.buaiso.com/

読んでくださってありがとうございました。
どうぞ今日も良い一日でありますように。
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11月14日:白洲家の食卓~武相荘の海老カレー
11月13日:簡単うっとり人参とクミンのスープ
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