山際には雲が多いが、中空は晴れ渡って、ガラス戸越しの部屋にいると、暖房が要らないくらいの日だった。
しかしいったん外に出ると、金剛おろしの北風が冷たく頬に当たる。
栄山寺近くの音無し川を見下ろすレストランで、親、子、孫が昼食をした。
若い子達の賑やかな話題は、そこにいるだけで元気になれそうだ。
レストランの片隅に「子宝草」という花を見た。
初めて見る花だった。
食後のデザートに何か欲しいものがないかとメニューを見ていると、
「おばあちゃん、コンビニスゥィーツにしようよ。」と誰かが言った。
「それがいいよ、好きなのを選べるから・・・」
というわけで、レストランをあとにして、国道筋のコンビニに入った。
なるほど、それぞれ食べたいものが違って面白い。
若い子達とこの連休過ごせることは、どんなご馳走よりも私にとっては嬉しい日である。
