東大阪でそろばん教室を運営しているの先生のブログ 関西珠算瓢箪山教場・石切教場

子供たちから教えられたこと、感じたことを想いのままに綴ります。

学力をつけるということ

2018-01-16 07:00:00 | 学習・塾に関する中身
 この時期中学3年生はいろいろなことを考えています。志望校に受かるのか? 志望校は妥当なのか? 公立に進んで大学受験のために予備校に行くくらいなら、最初から私立に行った方がいいのか? などなどですよね。

 そして最近は私が用事のない日曜日にどんどん3年生の授業を入れているのですが、先の日曜日にこんなお話がでました。

 「高校のレベルを上げると選択肢が増えるって本当ですか?」と。この生徒はものすごくまじめなんですが、今のところ自分の将来の姿が描けていません。で、本当に成績を上げると将来の選択肢が広がるのか? という疑問を持つわけですよ。

 たとえば、大阪の公立高校で言えばレベルがひとつ上がったとて、進学実績に大幅な差が生まれているわけではありません。しかしながらそのレベルを上げるためには、それ相応の学力がなくてはいけません。引いて言えば努力の差がそこに見えてくるわけです。

 で、私自身はこの努力の差こそ、将来の差につながるんだと考えています。大学に進まねば取得できない資格もあります。大卒でない場合、相手にされない業種もあります。いわゆる「名門」といわれる大学でないと就職戦線に立つことすらできない場合もあります。

 なぜ学歴で判断するのか? それはその学歴が、社会一般で評価される能力の担保になるからです。もっといえば、多数の応募者の中から能力のあるものを選抜するときに、まず学歴で判断することが最も効率がいいからです。もちろん学歴で選抜した時点で、優秀な人材を逃す可能性もありますが、選抜にかける費用や手間と、優秀な人物を見逃さない可能性を天秤にかけた場合、学歴で選抜するほうがはるかに効率がいいからです。

 もちろん、自分で起業する手もありますし、学歴で選抜しない中小企業やベンチャー企業の中には、大手なんか良いもはるかに良い会社があることも事実です。でも起業に必要な能力や、そうした会社を見抜く力はある程度の能力がなければいけません。そしてその能力を磨くひとつの手段がお勉強なんです。

 自分がしたいことを見つけたときに、その願いをかなえるための武器のひとつが「学力」だと思います。そしてもうひとつは「挨拶力」と私は思っているのですが、世間一般で言われる「コミュニケーション能力」だと思っています(これには一般的な礼儀と一般常識の知識を含みます)

 つまり、「学力を上げれば、将来の選択肢が増える」というよりは、「学力を上げていくと、将来のための武が上がる」と考えているのです。

 私はドラクエ世代です。この感覚はドラクエとまったく同じです。歯が立たないボスに対して、レベルをいくつか上げてから戦うと勝てるようになるのです。攻撃力や防御力がそんなに上がるわけではないのに、HPやMPがそんなに増えてもいないのに勝ててしまうのです。それは、少し上がった攻撃力で1回あたりの敵に与えるダメージが増え、少し上がった防御力で1回あたりの敵から受けるダメージが減り、少し上がったHPで耐えることのできる攻撃回数が増え、少し上がったMPで唱えることのできる呪文の回数が増え。そうして高まった能力が相手を上回るから勝てるのです。

 お勉強もまったく同じです。今から受験まで、偏差値が1上がれば、その上昇は将来において敵を倒せる能力まで育つ可能性があるのです。

 だから、今志望校に届く力がついているとしても、受験のその日まで手を抜いた勉強をしてはいけないのです。そして受験が終わった後も、一息つけば再び経験地を積み上げ(お勉強をし)なければならないのです。

 というわけで、私は質問をしてきた生徒にこんなお話を投げかけた。というお話でした。
コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 不正 | トップ | 阪神・淡路大震災から »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。

学習・塾に関する中身」カテゴリの最新記事