雲は完璧な姿だと思う。。

いつの日か、愛する誰かが「アイツはこんな事考えて生きていたのか、、」と見つけてもらえたら。そんな思いで書き記してます。

just make it possible

2014-01-22 01:30:24 | 勇気
「さんま・玉緒のお年玉!あんたの夢をかなえたろかSP」という、
視聴者の夢をTVがかなえちゃいます!
的番組を最近チロリと見たのですが、
その中で小学生の少年が、憧れの
「アンソニー・ロブレス=Anthony Robles」
というアメリカのレスラーに
レスリングを教わりたいという夢がありました。

「おお!?(*゜0゜)!!アンソニー?マジ!?」

と、一部スポーツ好きの間では
数年前にとても話題になっていた彼を強く記憶していた僕は、
そのコーナーにかなり真剣に見入ってしまいました。
少年が憧れていたこのアンソニーさんというレスラーさんは、
生まれつき右足が付け根のほうから無くて。
そんな「片足」というハンデのある体で
ハードな格闘技でもある「レスリング」の選手となった人。

しかも!

めっぽう強い!

ハンデキャップのある人々の大会ではなく、
健常者の集まる通常の公式大会で
何度もチャンピオンに輝いたというまだ若い凄いレスラーさん。
少年が憧れるのも良くわかります。
その少年が一人アメリカに渡り、
憧れのアンソニーに会い、話し、技を教わり、
一緒にレスリングをして、夢を叶えて、帰国。
夢を新たにしてまた大会に進んで行く......
という姿を追いかけた映像には、ちょっと心熱くなるものもあり......
なんだかとても良い番組でした。(^^)ヨイヨイ



この時の番組では放送されなかったアンソニーさんの生い立ち部分を
もう少し詳しく記すと、
彼の生まれ育った家というのはいわゆる「母子家庭」で、
色々な事情で彼が生まれたときには父親はもう既に家に居なかったそうです。



母親の名前はジュディさん。
彼女はそんな不在の父親分まで必死に働いて、
同時に父親の様な厳しさや強さも持ち合わせながらアンソニーを育てました。
ジュディさんは片足だったアンソニーを特別扱いする様なことは決してしなくて、
強く大きな人間に成る様に......と、
常に厳しく、色々な事を話し、聞かせ、叱り、育てたそうです。
そんな母親とアンソニーは
子供の頃から取っ組み合いのケンカをする様なことはしょっちゅうだったらしく、
そんなこともアンソニーをレスラーの道に向かわせた要因の一つともなりました。

子供の頃、
片足で走れなかったアンソニーは学校で仲間外れにされることも多く。
そんな走れない自分に嘆き、
落ち込んでいたアンソニーに、ジュディさんは

「決して諦めないように」

「アンソニーだって絶対に走ることは出来るから......」

と、そんな励ましをしてきたのだそうです。
そんな母の励ましを受けたアンソニーは、
その後松葉杖を使って走ることをマスターしました。すると、
今までバカにして仲間はずれにしていた周りの人達も
次第に彼の傍へ寄って来て、友達も出来たそうです。

アンソニーがレスリングを始めたキッカケは、
彼が高校に入学し、体育館でレスリングを見学していた時に、
たまたまソコにいあわせたコーチから声をかけられたのが
最初だったのだそうです。
松葉杖や片足であることを補う為に
自然と鍛え上げられた上半身を見抜いたコーチが

「一度試してみたらどうか。。」

と、そんな誘いだったようで。
しかし、誘われたけれど......

「自分のような体で、果たして、
レスリングなど本当に出来るのだろうか......?」

と、家に帰り母ジュディさんにそのことを相談すると、
彼女は

「やるべきだ」

と答えました。

「今までよく取っ組み合いのケンカをして来たじゃない。。
ソレと同じだから向いてるハズだよ。。」

と、そんなふうに彼女はレスリングを勧めたそうです。
そんな母親の勧めもあって、
アンソニーはレスリングを始めるコトを決意したのですが、
子供の頃から母親と「取っ組み合いのケンカ」をしてきた彼にとって、
その「取っ組み合い」ソノモノのようなレスリングというスポーツは、
どんな障害があっても決して負けない様に厳しく叱ってくれたり、
勇気づけてくれた「母の愛情」そのもののように感じられたのだそうです。

ソコからの彼は、
一心不乱にレスリングに取り組み、体を鍛え上げ、
常人には考えられないくらいのあらゆる障害を乗り越えました。
特別な技術をマスターし、
得意技も編み出し。
そして、高校3年生の時。
遂に州大会のチャンピオンにまで上り詰めました。
その実力が認められた彼はその後アリゾナ州立大学への奨学金も獲得。
たった一人、アンソニーの為に必死に働いて来た母にも
あまり負担をかけることも無く大学に行けることになり、
彼は大学進学を決意します。

入学後、アンソニーが大学二年生だったある日のこと。
そんな大切な母であるジュディさんが倒れてしまいました。
奨学金を獲得していたとはいえ、
母子家庭の生活というのはとても厳しく、貧しかったそうです。
ジュディさんは生活費を稼ぐために休みなく働き、
それでもお金が足りない時は1回35ドルの献血などをして
生活費を工面していたのだそうです。
そんなことを長年続けていた無理がたたって、
彼女は体調を崩してしまいました。
その時アンソニーはジュディさんに

「大学を辞めて働く、、、」

と言ったそうなのですが、ジュディさんは

「レスリングはどうするの?」

と聞き返して来たそうです。

「諦めずに何とかする方法を考えよう。。」

と、そうアンソニーに言ったそうです。
彼女は自らの体のことより何より、
最愛の息子の夢を絶つようなことだけは絶対にしたく無かったのです。
彼女と話し、色々と考え抜いたアンソニーは、
先ずは毎日の練習をメニューはそのままにスピードだけ上げ、
切り上げ時間を早くして、
その後自分が出来る「アルバイト」を始めました。
母の「決して諦めない」という信念と気持ちはアンソニーにも伝わり、
その精神もちゃんと彼に受け継がれていたようです。
やがてジュディさんの両親もそんな二人に色々な援助をしてくれて、
なんとかアンソニーは大好きなレスリングも大学も、
辞めずに続けることが出来ました。

そんな大学2年生の時の全国大会の成績は4位。
翌年はアルバイトとの両立に苦労したためなのか!?7位。
そして迎えた2011年、NCAA。
大学4年、最後の全国大会。
彼はついに全米アマチュアレスリングの全米チャンピオン!に輝きました。
その決勝戦の観客席では、
退院したばかりの母ジュディさんも見守っていたそうです。
その彼女の目の前で、
健常者の集まる通常の大きな大会で、
片足のアンソニーが勝利したのです。



スゲーです。。



その年彼は「シーズン36戦全勝!」なんていうことも記録して、
全米No.1のスポーツ専門ネットワークチャンネル
「ESPN」が主催するアワード「ESPY AWARD」で、
年間で最も活躍した障害者アスリートに送られる
「最優秀障害者男性アスリート賞」と、
不屈の努力を称える「ジミーV賞」という賞をダブル受賞しました。
冒頭に記した

「スポーツ好きの間でちょっと話題になった、、、」

というのは、
実はこの時に彼が行った受賞スピーチのことでもあり、
それは見るもの全てにとても感銘を与える様な、
素晴らしい言葉達でした。

イチローさんの言葉ではないですが、
「何を言ったか」とうより「誰が言ったか」というところにも
大事なポイントがある言葉だとも思いますが、
記した様な人生を歩んで来たアンソニーが語った言葉というのは
なんだかとてもピカピカと輝いて響いて来ます。

さんまさんの番組でもこの時のスピーチの様子が
「少し」だけ流れていましたが、
話している彼の姿は神々しいまでに堂々としていて、
その立ち居振る舞いにも僕は感動してしまいます。

短いし、
折角ですのでココにも全文を記しておこうと思いますが、
例によって!?You tubeなどでも探せば映像も見れると思います。
冬の夜長に珈琲でも飲みながら......どぞどぞ(^^)
スゲーです。



“Thank you. Thank you very much.
It's an honor to be here.
The reason most of us are here tonight isn't because what we've accomplished.
It’s because of the sacrifices and encouragement that
certain people have given us at critical times in our lives.
You just saw who sacrificed for me and encouraged me.
That was my mom, Judy Robles.

ありがとうございます。本当にありがとうございます。
この場に立てて光栄です。
今夜受賞した人のほとんどが何かを成し遂げたからではなく、
周りの人が犠牲を払ったり、
激励してくれたお陰でこの場にいる事ができるのです。
私の場合それは母のジュディでした。


When I was born,
my birth daddy immediately bailed --– I was born with one leg and
my mom could have walked away and given me up for adoption but she didn't.
She taught me to never let what I cannot do interfere with what I can do.
And she didn't protect me from pain and failure
because she knew it would make me stronger.

私が生まれた時、
私の父は既に居なくて————私が片脚で生まれた時、
母は逃げ出すこともできました。
しかし彼女はそうしませんでした。
彼女は教えてくれました。「決して諦めてはいけない」と。
そして彼女は私を痛みや失敗から決して守ってはくれませんでした。
何故なら彼女は知っていたからです。
それが私を強くするのだということを。


Even when my mom got sick at the beginning of my sophomore year in college,
and my step dad walked out on the family,
and we lost our home and I wanted to quit wrestling to get a job to help pay the bills,
my mom refused to let any of us give up and here I am today – national champion.

大学2年の始めの時、母は病気になり、
私たちは家を失いました。
私は仕事をしてお金を稼ぐ為にレスリングをやめようとしました。
でも母はそれを決して許しませんでした。
そうして今日、ここに、私は全米チャンピオンとして立っています。


I must also thank Arizona State University – Sun Devils –
for giving me one of the finest educations in the world, and my friend,
Chris Figgy and my high school coach, Bobby Williams,
who took me under their wrestling wings to push me every step of the way.
And now as I go forward with so much more to do.

そして世界一の指導をしてくれたアリゾナ州立大学———
サン・デビルズ———と、友人のクリス・フレイジェ。
私をレスリング世界へ導いてくれた高校時代のコーチ
「ボブ・ウィリアムズ」に感謝します。
そして、私はこれからもさらにもっと前進して行きます。



This is my message―――――

これは私のメッセージです――――――



Every soul who comes to Earth,
with a leg or two at birth,
must wrestle his opponents knowing
it's not what is,
it's what can be that measures worth.
Make it hard, just make it possible
and through pain I'll not complain.
My spirit is unconquerable.
Fearless I will face each foe,
for I know I am capable.
I don't care what's probable,
through blood, sweat, and tears,
I am unstoppable.

―――――Thank you.


この地球上に生を受けた全ての人間は、
脚が1本であれ2本であれ、
困難に立ち向かわねばならない。
どう生まれたかではなく、
どれだけ価値のある者になれるか。
たくましくあれ、可能性を高めよ。
そのために痛みが伴おうとも私は不満をこぼす事はないだろう。
私の魂は決して屈する事はない。
どんな敵に立ち向かおうとも私は恐れない。
私は自分の可能性を知っているから。
血と汗と涙があれば、
可能性がどれだけあるのかなど私は気にしない。
誰も私を止めることができない。

―――――ありがとうございました。



このたたずみかたわ......
この人は可能性を高めようとしてるなりか!?(@゜o゜)make it possible...


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