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ワンオク初の中国ライブ「ONE OK ROCK 2016 Live in 上海」~ワン“オーケー”ロック in 上海

2016年11月23日 | エンタメの日記
ワンオク初の中国ライブ「ONE OK ROCK 2016 Live in 上海」に行ってきました。
日時:2016年11月22日(火)20時開演 21:40終了 
会場:メルセデスベンツアリーナ (旧上海万博ホール)

【上海メルセデスベンツアリーナ】


【座席表】チケット価格: アリーナ 1280元(約19200円)、980元(約14700円) スタンド 880元(13200円)、680元(10200円)、480元(7200円)


【現地グッズ販売】パーカーとタオルが比較的売れていました。


アリーナ席が完売で、880元エリアの後方列に空席が見えました。スタンド上階の480元エリアもほぼ埋まっていたと思います。
現地チケットサイト「大麦」(damai.cn)上では、まず1280元、980元、680元の席が完売になり、その後480元エリアが売切れ、880元エリアのチケットは直前まで購入可能でした。
火曜日という平日であったことを考えると、集客状況は良好といえます。

客層は20代、30代の男女で、男性と女性が半々くらいだったと思います。アリーナ席の前方は男性ファンが目立ちました。
恐らくほとんどの観客が社会人で、オフィシャルTシャツやグッズで身を包んでいる人は少なく、「きるだけ黒っぽい服を着とこう」といったかんじのファッションが多かったです。
中国公演は上海だけなので、上海近辺からだけではなく、北京や広州から飛行機を使ってやってきたファンも多かったようです。

35XXXV から始まり、Take me to the top、Memories、Cry Out、Decision、Suddenlyなどアルバム『35xxxv』の曲を中心とし、新曲Taking Offもやりました。
「ラスト2曲」とTAKAが宣言した後に、The Beginningと Mighty Long Fall。
その後アンコールをはさんで、Wherever you are、No scared、完全感覚ドリーマーで終演。公演時間は約1時間30分で、計17曲を歌ったと思います。

海外公演なので、TAKAはステージ上で自分たちのことを、「We are ワンオーケーロック」と言っていました。海外では「OK」をオクと読ませることは無理があるので、「オーケー」と発音しています。

MCは基本的に英語で、中国語を二言、三言披露しましたが、日本語は僅かしか話しませんでした。
観客は英語が聞き取れないわけではありませんが、TAKAが「謝謝」(シェシェ)と言っただけで、中国ファンは沸き上がっていました。
周りの反応を見る限り、中国ファンにとってはTAKAの片言の中国語は萌えポイントだった模様・・・。

基本的に英語曲で、「Decision」、「Mighty Long Fall」も英語バージョン(Deluxe Edition)でしたが、「Heartache」は観客と一緒にサビ部分を日本語で歌いました。
「Heartache」はイントロでTAKAが「もし日本語が分かれば歌ってください」と英語で言い、サビのところで客席にマイクを向けます。
観客がスマホをライトONにして降りながら、日本語のサビ部分を歌うと、TAKAが、

「Oh my god, perfect!」

と言ったのでした。



正直なところ、中国の若い人たちも皆が英語が得意なわけではないし、ワンオクは日本のバンドと認識されているので、中国ファンにとっては英語よりむしろ日本語の方が馴染みがあるんじゃないかと思いましたが、ワンオク側に「英語でやる」という強いコンセプトが感じられます。
上海を「中国市場への足がかり」ではなく、グローバルの中の一つの都市と捉えているようで、新鮮に感じました。

TAKAはライブの最後に「お前たちに約束する。またすぐに会えることを」(I promise you guys, see you soon) と言っていました。アジアツアーでまた上海に来るとーー。

アンコールのとき、定番のアンサイズニアの掛け声「オーオーオーオーオオー」を中国ファンもやっていました。基本的には日本の作法を真似ようとしています。
ファンが作った横断幕をアリーナの観客が渡すという中華圏ならではの交流もありました。最後はメンバーが2つの横断幕それを体に巻きつけていました。

ライブが終わった後の帰り道で、一緒に観にいった上海人の友達が「外人のお客さんを見かけなかったね」と言いました。
私は「外人」は日本人のことを指していると思ったので、
「平日だから日本から上海まで来るのは難しいと思うよ。現地の留学生にとってはチケット代が高いだろうし。」
と答えたら、友達は日本人のことを指しているのではなく、欧米人のことだと言いました。

友達によると、先月上海のライブハウスにMONOが来たので観にいったけれど、欧米人がたくさん観に来ていたというのです。
MONOは結成当初よりグローバルに活動している日本のポストロックバンドです。
意外でした。
上海で日本のバンドがライブをやって欧米人が聴きに来る・・・
そういうケースを考えたことがなかったのです。

「日本カルチャーが好きな層」は世界中に存在し、地理的・文化的に近い中国、韓国、香港台湾には「日本カルチャーファン」が特に多く存在します。
アジアでの公演を積極的に行っている声優、アニソン、アイドル、宝塚などは、日本と同じことをアジア公演で行い、ファンも日本と同じもの、より「原版」に近いものを観れることを望んできました。
そして、アジア圏のファンも、日本のファンの応援作法やファッションを真似してきました。そうすることでファンとしての気持ちを表現していたのです。

ワンオクの海外展開が「日本カルチャーが好きな一部の層」をターゲットとしているのではないことが、上海ライブから明確に伝わってきました。
音楽面だけではなく、日本でできあがった枠を離れて、海外のファンとどういう関係を築いていけるのか、どうやって意思を通わせるのか。開催宣告されたアジアツアーとともに楽しみにしています。





~セットリスト~
1.35XXXV
2.Take Me to the Top
3.Memory
4.Deeper Deeper
5.Clock Strikes
6.Last dance
7.The way back
8.Cry out
9.Taking Off
10.Decision(Deluxe Edition)
11.Suddenly
12.Heartache(サビ日本語)
~MC「あと2曲」~
13.The Beginning
14.Mighty Long fall(Deluxe Edition)
~アンコール~
15.Wherever you are
16.No Scared
17.完全感覚ドリーマー
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2 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
こんにちは (はるみとまこ)
2016-11-24 12:15:22
阿姐さん、ワンオク行かれたのですね。
チケット代は相変わらず高いですね(汗)
上海在住の欧米人もチケット代が高いから行かなかったのでしょうか?
そう考えると日本のチケット代は比較的安い方でしょうか?
でも一律がほとんどなので舞台の目の前と会場のてっぺんが同じと言うのが毎回理解できません(怒)
返信する
はるみとまこさん (上海阿姐)
2016-11-25 00:48:22
こんにちは~ワンオク行ってきました~いつものメルセデスベンツアリーナです。
チケットの価格設定は海外アーティストにしては良心的な値段だと思います。
でも、1時間30分しかライブやらないので、それを思えばちょっと高いですね。C-POPは3時間くらいライブやるし、K-POPでも2時間半くらいやりますので・・・。
日本の1列目から最後列まで同じ値段というのは、不合理ですよね。中国だと5種類くらいに分かれてます。日本も、システム的には席種を分けることは可能なはずですが、分けないのが「習慣」だから変えられないんでしょうかね。

欧米人のお客さん結構来ていたいうMONOというバンドは、ジャンルがポストロックでワオオクとは違うし、もともと海外での活動の方が多いくらいなので、MONOは特別なのかもしれません。
あと、ライブハウス側が上海の欧米人コミュニティに伝わるような宣伝をしていたのかもしれません。

でも、本当に「世界中で大人気」になったら、上海、香港、シンガポールなどでライブをやれば、地元ファンだけでなく、欧米人や非アジア人の姿も客席に見られるようになるのではと思います。
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