上海阿姐のgooブログ

FC2ブログ「全民娯楽時代の到来~上海からアジア娯楽日記」の続きのブログです。

JO1初の上海ライブ(12/8)上海虹館・Beyond The Dark Limited Editionに行ってきました

2023年12月10日 | エンタメの日記
12月8日(金)JO1初の上海ライブが行わました。上海ライブはJO1の1st アジアツアー「Beyond The Dark Limited Edition」(ジャカルタ、バンコク、台北、上海)の最終公演となります。2023年12月8日(金)19:30開演、終了21:30。会場:上海国家会展中心「虹館」チケット:800元/600元


これまでに多くの日本アーティストが上海でライブ・コンサートを開いていますが、上海で単独コンサートを開いたことがあるボーイズグループは多くはありません
私の知る限りでいうと、
2008年「嵐」がアジアツアーの一環として上海で2day公演。会場:上海大舞台。
2010年 w-inds.がアジアツアーで上海公演を実施。会場:嵐と同じく上海大舞台。8千から1万人くらいのキャパの会場です(現在改装中)。
2018年 GENERATIONS from EXILE TRIBE(ボーイズグループとは少し違いますが)会場:美琪大劇院 3日間のライブ (過去記事)。
2019年 w-inds.が再び上海でライブを開催。会場:虹館。今回JO1がライブをやった会場と同じです。

他にも見落としているグループがあるかもしれませんが、こうしてみるとw-inds.のアジアでの功績が際立ってみえます。w-inds.は単独コンサートのほかに、イベントゲストとして何度か上海に来ています。

JO1は2019年に放送されたオーディション番組『PRODUCE 101 JAPAN』で選ばれた11名により結成されたグループです。
結成・デビューからほどなくしてコロナが流行し、思うように活動できない時期が長く続きました。
しかしながら、JO1はラッキーボーイの集まりだと思います。
コロナの影響を受けたとはいえ、逆にいえばコロナの前にギリギセーフでデビューできた、JK-POPという新たな存在としてMAMAなどKPOPのステージにも立つことができる、紅白にも出場した、日本でのライブや音楽番組などにも順当に出演しており、時運に恵まれているグループだと思います。

正直にいうとJO1のことをあまりよく知りませんが、上海ライブを観に行きました。
令和の時代の運に恵まれ活躍しているJO1というグループを見てみたかったし、現地ではチケットが普通に買えたからです。
8000人収容可能な会場「虹館」はオーバーキャパで完売していませんでした。
上海はライブ用のホールが少なく、2千人~6千人くらいのキャパの中規模ホールが実質的にないため「虹館」を使わざるを得ません。
チケットが完売していなかったので、実際どのくらいの客入りなのか、平日公演(金曜日)ということもあり、どういう人達が観に来るのかすごく気になりました。これは中国JAMの子たちにとっても同じだったのではと思います。中国ではリアルにファン同士の存在を感じられる機会が本当に少ないからです。

会場に足を踏み入れてみると、思った以上の熱気でこんなにファンが集まったんだと驚き、日本のアイドルであるJO1を好きな中国人の子たちがこんなに沢山いることを目の当たりして、やはり嬉しい気持ちになりました。大半が20代の女の子ですが、男の子のファンもちらほらいました。



中国JAMが用意してくれた応援グッズ。スポンジ製の虹色の蛍光棒と一緒に各座席の上に置かれていました。




JO1のライブを見るのはもちろん初めてです。
もっとKPOPっぽいグループを想像していましたが、思っていたよりもずっと日本的なグループでした。楽曲や振り付けはKPOP系ですが、メイクや髪型、衣装はそこまでKPOPに寄せておらず、パフォーマンスに至っては日本人らしいと感じました。
衣装はすっきりした青の王子様系、カラフルで小ぎれいなHIPHOP系のファッションなど、普通にかっこいい・かわいいものが多いです。アイドル特有の強烈な印象を残すキテレツな衣装はありませんでした。


ライブの構成は歌、挨拶、着替えの間に5人と6人に分かれてゲームをします。席番号をメンバーが引いて、その席のファンに向けて、スクリーン上に表示されたセリフをメンバーが中国語で言うというゲームです(ゲームの時間がかなり長かった)。ゲームを挟んで歌、MC、アンコールです。アンコールは「無限大」と「ツカメ 〜It's Coming〜」で「ツカメ」が一番盛り上がりました。やはり『PRODUCE 101 JAPAN』を見てファンになった子が多いようです。各メンバーほぼ均等にファンがいますが、番組で1位になった豆原一成、華のあるルックスの白岩瑠姫、川西拓実のファンが目立ちます。白岩瑠姫は『PRODUCE 101 JAPAN』の放送当時、中国のネットで一番多く動画を見かけました。

白岩瑠姫のアジアツアー上海ライブ祝賀応援ファン広告。


歌は基本的に全部生歌で、ライブで観ると歌い方はあまりKPOPを意識しておらず、日本的なボーカルだと思いました。
JO1がこんなに生歌でライブをするとは思っていませんでした。生歌ができるグループで本当によかったです。
というのは、ここ最近、中国では超有名ベテラン人気バンドのコンサートで口パク・ボーカル被せが多用されているとネットで指摘され、大荒れしているからです。
JO1上海ライブのちょうど1週間ほど前にこの事件が起きたので、もしJO1がパフォーマンスでリップシンク・ボーカル被せを多用していたら、必要以上に叩かれることになっていたかもしれません。

JO1はメンバーが11人もいるのにパート割りが比較的平等だと思います。ボーカルに定評のある河野純喜をはじめ、川西拓実、與那城奨、金城碧海などもボーカルがすごく安定していてびっくりしました。

MCのパートはかなり長かったのに、中国語の通訳・字幕が全くついていませんでした。
観客は日本語を勉強している子も多いですが、そこまで完璧に理解できる語学力がある子ばかりではありません。
特にアンコール前のMCは、かなり長い言葉を一人ずつ話すので、周りの観客の子たちは「何を話しているのか分からない」とけっこうぼやいてました。
MCも11人平等に発言のチャンスが与えられており、必然的にMCが長くなるので海外公演で通訳・字幕なしでは厳しいものがあると思います。
ただ中国の場合、コンサートなどの表現行為に対する規制が多いので、字幕や通訳をつけたくてもつけられない事情もあったかもしれません。

その他気になったのは、トークの中でメンバーが時々ちょっと自信がなさそうな発言をすることです。
もちろんそれはよく言えば謙虚なのですが、JO1は運に恵まれているグループなのだから、もっとラッキーボーイとして自信を持ってステージに立っていいのではと思います。また、ステージパフォーマーとして必要なナルシスト性に欠けるのではとも思いました。
メンバー同士はすごく仲が良さそうで、仲間を大事にしていることが伝わってきます。ですが仲間であると同時に競争相手(ライバル)でもあるはずなので、火花を散らすようなパフォーマンスも見てみたいです。
Venusなどいい楽曲・振付の持ち曲がたくさんあるので、パフォーマンスを磨いてこれから「JO1のエンターテインメント」を育てていってほしいと思います。

会場の「虹館」は「上海国家会展中心」という上海最大の展示会施設に内蔵されているホールで、音楽コンサート専用ホールではなく、色々と問題のある会場です。
最大8000人収容可能とされていますが、円形のアリーナではないので後方列は舞台からものすごく距離があり全然見えない構造になっています。特にサイドの後方席は完全に見切れる状態になるので席を潰して使うこともあります。
JO1の場合、後方席と左右サイドを潰して会場の半分くらいを使用していました。集客は3000~4000人くらいだったのではと思います。


「まったく舞台が見えない」と悪評の後方サイド席は潰していました。


2023年12月現在、中国に日本人が入国するためにはビザの取得が必要となっており、中国渡航のハードルが高いせいか日本から来たファンはかなり少なく、9割近くが現地ファンだったのではと思います。私は600元の安い方の席で見ていたので、周りに日本から来たと思われるファンはおらず、基本的にみんな中国現地ファンでした。
中国JAMのファンアート。アジアツアー祝賀の花輪。




JO1は2019年に放送された『PRODUCE 101 JAPAN』から生まれたグループです。
中国でもいわゆる「101系」のオーディション番組が何度も制作されており、2018年から2021年にかけて熱狂的な人気がありました。男子だけでもNINE PERCENT、UNINE、R1SE、INTO1など多数のグループがデビューしました。しかし、いずれも期間限定グループであったため現在活動を継続しているグループはありません。また、オーディション番組自体が社会悪のように扱われ、2021年以降は制作できなくなっています。番組で人気1位でデビューしたアイドルがスキャンダルで表舞台から姿を消したり、全体的に苦い思い出を残して封印されています。
中国の側からみると、JO1はものすごく幸運なグループに見えます。ラッキーボーイであることに自信を持って、アイドル、パフォーマーとして大きく成長し、また上海に来てほしいと思います。
コメント (4)    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 中国映画『封神第一部』(封... | トップ | 中国初の“18禁映画”『怒りの... »
最新の画像もっと見る

4 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
こんにちは (はるみとまこ)
2023-12-27 12:39:19
阿姐さん!
JO1に行かれたのですね(* ´艸`)
最初の頃は、歌番組に出てたら見てましたが、最近は元ジャニーズグループが歌番組に出る機会が無くなったので見てません('◇')ゞ
BOYSグループがわんさか出てきた気がします。
私はBE:FIRSTはまぁまぁ好きな方です。
年末のお楽しみのカウントダウンも無くなりましたし、本当に寂しい大みそかになりそうです。
上海のお天気は如何ですか?
どうか良いお年をお迎え下さいね。🥺
返信する
はるみとまこさん (上海阿姐)
2023-12-28 01:16:34
こんにちは!JO1のライブ見てきました。基本的にぜんぶ生歌で立派でした。本当は番組(PRODUCE101JAPAN)が終わってからすぐにアジアツアーをやりたかったのかもしれませんね。
先週はマイナスまで気温が下がったのですが、昨日あたりからまた暖かくなりおかしな気候です・・・。空気もよくないです。
紅白はアニソン&KPOP優勢ですが、それもいまの時代の反映してるかもしれませんね。
来年は安心して応援できるといいですね。
よいお年をお迎えください!
返信する
良いお年を ()
2023-12-30 11:37:51
 阿姐さん こんにちは。
 JO1は守備範囲外ですが、以前ユノのソロアル応援をしていた時に、ついランで毎日JO1が1位で凄いなと思いました。
 オーディション番組に興味はなかったんですが、今年はボイプラとpeak timeに嵌ってしまいまして、今はその後の彼らを応援しています。ボイプラ10位だったJayはデビューしたんですが、新しいオーディション番組のBuild Upに出るそうで。常に話題が必要ということでしょうか。厳しい世界ですね。
 私はトンペンなんですが、トンペンの世界はいつでもドロドロしています。それでも抜けられないんだけど(笑)そんな擦れた(笑)ファンには、若い練習生たちはとても眩しく見えて、だから魅かれるところもありますね。
 
 今年も終わりますね。時が経つのは早いです。今年も阿姐さんのブログでいろいろ勉強させていただきました。ありがとうございます。
 良いお年をお迎えください🐉

 毎年五月天のオンライン年越しライブを観てたんですけど、今年は野球場で対面ライブなので、観られそうにないです。コロナ禍が落ち着いたのはありがたいけど、ちょっと残念です。
返信する
玲さん (上海阿姐)
2023-12-31 01:42:23
ありがとうございます!
JO1のオーディション番組を放送したのは2019年、あの頃といまでは随分変わりましたね。
JO1でデビューした子たちは、日本開催の番組ですし、まだそれほどKPOPに対する憧れ・執着が強くなかったのが逆に面白いと思いました。2022年に台湾で「原子少年」というオーディション番組があったのですが、それに出てる台湾の男の子たちはもうKPOPが好きで好きでしょうがないというかんじでした。
コロナで配信が広まりましたね。舞台やミュージカルも千秋楽などを配信するのは一般的になりましたが、普通に舞台やライブが観れるようになると、配信の値段が「高い」と感じたりもします。でも映画館のライブビューイングでライブが4、5千円で観れることを思うと、今度は普通の映画に1900円がかかることが高く感じられます。
今年は特に時間が過ぎるのが早かったように思います。来年もよろしくお願いします!
返信する

コメントを投稿

エンタメの日記」カテゴリの最新記事