ランニングおやじの野望!

50歳を目前に突然走り始めた鈍足おやじランナーのトレーニング雑記です。

「前傾」 姿勢

2006-05-19 22:59:38 | ナンバ・古武術・動き

きのう紹介させていただいた『古武術 for SPORTS』(高橋佳三著/スキージャーナル刊)の中で、走り出しのコツとして「重心を前に倒して、足で追いかける」の部分を引用したところ、当ブログのコメンテイターのお一人であるluneさんからお尋ねがあった。

Q: 重心を前にとは、上体の前傾を意味するのでしょうか?

私もこれやってみたのですが、前傾→骨盤が後ろ→着地に衝撃ということになり、非常に詰まった走りになってしまいます。
人間考学研究所の野口先生は、着地は氷を踏み抜かないよう柔らかく、骨盤は後ろへ抜けないように、走りを工夫するということでした。
どうしても前傾を深めると、肩甲骨の動きが骨盤の前後運動に繋がりません。着地は、膝の抜き加減で、固有受容感覚を高めることにより解決すると思うのですが。
前傾を深めて、骨盤を動きやすくするヒントがあれば、お聞かせ願いたいのですが。

うーん、なんか、高橋佳三先生の講習会で、このあたりにつきご説明いただいた気がするが……。上体を前傾させる、ではなかったような。
恐縮ながら先生に伺ったところ、早速明快なご指南を頂戴した。多謝。


A: 「上体の」前傾ではありません。
「全身の」前傾をイメージしてください。

人間はバランスをとろうとする生き物なので、上体を前傾しようとすると下半身は後ろに下がってしまいます。
そうすると、質問された方がおっしゃるように、「骨盤が後ろ、衝撃が腰へ」という形になります。(講習会の時には、「そうならないようにしましょうね」と説明したかと思います)
全身が前傾して、倒れそうなところを脚が支え、でも「がつっ」と支えず柔らかく着地し、それを繰り返す、という感じです。

ただし、「柔らかく」というと膝や足首を曲げようとする動きが出てしまうのですが、それはNGです。そうすると、本の中でいっているようにロスの大きな走りになってしまいます。
重心の真下、もしくは後方に足をつくような感覚を持って走れば、それほど衝撃は大きくならなくなると思います。「水の上で足が沈まないように着地していく」感覚で、これは「薄氷を踏み抜かない」というのと似ていると思います。

後は「抜き足差し足」ですね。足をついて踏ん張って反対側をあげるのではなく、上がっている足が降りることで反対側が(半ば勝手に)上がる、という感覚をつかんでいただけると、すごく楽に走ったり歩いたりできると思います。


なるほど。全身の前傾なんだ。それから、「重心の真下もしくは後方で接地」、「足が降りて、反対側の足が上がる」。上げる、のではなく、「上がる」。
このあたりは鈍足オヤジにとって最重要ポイントになる。

高橋佳三先生、本当にありがとうございます。
貴重なご質問をくださった luneさん に深く感謝いたします。


朝、走休。ナンバ体操/ひじまる体操/ステップ運動30分、心拍94。
夜、おんぶスクワット/素振り/腰割りなど。

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4 コメント

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ありがとうこざいます。 (lune)
2006-05-20 11:37:57
高橋先生にまで、お聞きいただき恐縮でございます。

一時、このような前傾を試していたのですが、結局、骨盤が上手く動かず中止していました。

現在は、400メートルのマイケルジョンソンの走りをイメージして、いろいろ身体操作を試しています。

なんばも、背中の動き、腰回りの動き、膝から下の動きと3区分して、試行錯誤しているのですが、いろいろ考えることがあります。

骨盤が前にいくと、足の振り出す方向は真下に向かうという関係は、普通の走りでも同じみたいです。

抜き足差し足。。。これいいヒントですね。このイメージ試してみます。

ありがとうございました。
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こちらこそ感謝です。 (ハギA)
2006-05-20 15:01:42
◎lune様 「薄氷を踏み抜かないように接地」「抜き足差し足」そして全身前傾……早速、きょうAMの皇居走で試してみました。



「仙台」のダメージ回復ジョグなんでペースは1周目ゆっくりkm6分ペース。

2周目にイメージを強めてみたら自然にペースが上がってkm5分ペース(25'09") に。



仙台では15km過ぎからのペースはこれより落ちてしまっていましたので、改めてナサケナイ思いをかみしめました。

これが今の自分の力と認め、そこから出直しです。

そのための貴重なヒントをいただき、本当にありがとうございました。
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抜き足ってのは、いい表現 (オーレオーレ)
2006-05-23 09:53:36
>>後は「抜き足差し足」ですね。足をついて踏ん張って

>>反対側をあげるのではなく、

4月までの走りでは、まさに足で地面を押して、反対側を上げる反動にしてました。

でもその感覚だと、着地側での筋肉ダメージがかなり残るんですよね。

おそらく、地面からの反力を筋肉で受け止めているからでしょう。



地面に置くだけだと、その場合地面から反力を受けてそのエネルギーを

どこへ投射するのか・・・「着地側の腰を前方に押し出すように投射する」

後は自動的に腕振りが誘引されるので、上半身と膝下はリラックスを保つ。

伸張反射による運動も、この鞭のしなりのような連動が必要と再確認できました。



OLの仲間の一人に、陸上部経験者がいて、力感がないのに速いんです。

まさにこの動きのお手本みたいな走り方をしています。



なかなか興味深いテーマでしたね、いつも何かを気づかせてくれますわ!
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力感ないのに速い (ハギA)
2006-05-23 18:18:14
◎オーレオーレさん 「足を地面に置くだけ」「着地側の腰を押し出す」「上半身と膝下はリラックスを保つ」……このあたり、現在の私が課題にしているところです。



力感ないのに速い――そうなんですね、速い人ほど軽々とテンポよくリズムを刻んでる感じがします。
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